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16.従魔が欲しい
ラウールとサクラの魔力
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ラウールとサクラは興奮しながらも眠った。
そして次の日は朝食を食べてからラウールの部屋にサクラも来た。
ベットに腰かけたラウールは、椅子に座ったサクラに聞いてみた。
「今日は1日宿屋にいてもいい? 早速卵に魔力を送りたいから。」
「いいわよ。私も見ていたいし、どれくらい魔力を込めて、どれくらいの期間が必要なのかな?」
「そこが分からないんだよね? 詳しい条件はわかっていないみたいだし、愛情を与えながら、魔力をできるだけ多めに込めたらいいんじゃない?」
「ん~、いっぱいって言っても、ゆっくりにした方がいいんじゃない?私たちの魔力、MPって表される数値はものすごい多いから。」
今思いついたような顔でラウールが答えた。
「そうだった。僕たちの魔力は一般的な人よりだいぶ強いんだった。なんだかんだと言って、Sランクの魔物に対しても、詠唱する魔法なら初級?になるのかな?それをイメージで強くするだけで、傷つけることが出来るんだものね。」
「傷つけるっていうか、倒せるくらいにね。思った以上に25歳の平均値の10倍~20倍ってやばいね・・・。」
「僕もまだまだだと思ってたんだけど、やばいね・・・。Sランク冒険者だと、5倍位? EXランクは?見たことないしね。」
「そうね、今度EXランクの冒険者がいるっていう情報があったら聞いてみる?」
「そうだね、冒険者ギルドに行ったら、何人いるかや名前を聞いてみよっか。」
「そうしましょ。」
魔物の卵をさすりながらラウールがまた話し出した。
「話がそれたね。じゃあこの僕の腕ほどの大きさのある卵に、魔力を込めて行こうかサクラさんや。」
「なぜそこで口調が・・・。私も込めるの?」
驚いた顔をしたラウール。
「もちろんだよ! せっかくここにいるって言うし、もともと一緒にやりたかったんだ。これからも一緒に行動するなら、サクラの魔力も流しておいた方がいいんじゃない? 2人に従うかもよ?」
「・・・うれしい。これからも一緒に旅をつづけるって言う事でいいのよね?」
「サクラが嫌じゃなければね。」
「嫌なわけないじゃない! ラウールこそ他の冒険者を捕まえて来て、明日からはサクラはいらない・・・、なんて言わないでね!」
「いうわけないよ。サクラこそ急に・・・、この人と旅することにしたっ! なんて言わないでね。」
「言わないわよ!!」
そこで2人は笑い出した。
これから先の旅はお互いに一緒に歩むことを約束できたから。
2人はここまで来ても、一方的にお別れになることを恐れていた。
しかし、今日、その不安がなくなったと感じた2人。
~~~~~~~~~
しばらく笑いあった2人は、魔力を込める準備に入った。
お互いに初めてステータスの数値を正確に言い合った。
まだラウールの方がチートが強かった。
ここまで話したのならと、お互いの称号以外は教えあった。称号は恥ずかしいものも今後出てくるかもしれないから。
お互いのスキルを考えても、ラウールの方がMP、魔力ともに多く、回復も早いようだ。
だからラウールはサクラに合わせることにした。
「じゃあ、左右から徐々に魔力を込めて行こう。サクラの魔力量をできる限り真似するよ。」
「よろしくラウール。私もできる限りゆっくりと、力強く、多く魔力を込めていく。」
2人は食事をする以外はずっと魔力を込めていた。
寝て起きて、魔力を込めて食事して。宿屋はしばらく延長しなくとも良いだけ料金を支払っている。
2日、3日、4日と魔力を込めるほど、卵の中身が活性化していっている気がする。
魔力を込めって7日でも孵化する気配がない。
7日以降もサクラとたわいもない話をしながら魔力を込めていった。
サクラは長い旅をしているけど、まだこの世界には慣れていないことを話していた。
ラウールはこの世界では自由に生きていきたいことを改めて伝えた。
それにサクラも同意して、自由に生きていきたいと言った。
2人はなんとなく生きていきたい人だった。
前世が何かに縛られた、不自由な、決めつけられた人生だったから。
自分で断ることが出来ない人生は二度と嫌だ。
サクラはラウールに言ってみた。
「なかなか魔力が満たないのかな? っていうか、満たすことが条件ではないか・・。」
魔物の卵に手をラウールも答えた。
「なんとなく反応してきている気がするんだけど・・・、楽しい話題にしよっか!」
そのラウールの言葉で、話題を楽しいものにした。
~~~~~~~~
冒険者ギルドで依頼を受けず、ただひたすら魔力を込めて20日になった時、魔物の卵がかすかに動いた。
「動いた! 動いたよラウール!」
お腹を蹴った、お腹を蹴ったみたいにサクラは言い出した。
「そうだね! 動いた! これで魔力を込めることは成功しているみたいだね。」
段々と魔物の卵が目に見えて震え始めている。
「もしかして今日生まれる?ねえラウール、産まれるの!」
「もう少し魔力を込めていこう。もしかしたら今日かな!?」
どんどん卵が震え、心なしか魔物の卵にひびが入って来ている。
そしてそのひびは大きくなり、とうとう上の方が割れてきた。
「もう少し、もう少しよ!」
「頑張って出ておいで!」
ラウールが頑張ってと言った時、とうとう割れた。
魔物の卵が割れた・・・。
そして次の日は朝食を食べてからラウールの部屋にサクラも来た。
ベットに腰かけたラウールは、椅子に座ったサクラに聞いてみた。
「今日は1日宿屋にいてもいい? 早速卵に魔力を送りたいから。」
「いいわよ。私も見ていたいし、どれくらい魔力を込めて、どれくらいの期間が必要なのかな?」
「そこが分からないんだよね? 詳しい条件はわかっていないみたいだし、愛情を与えながら、魔力をできるだけ多めに込めたらいいんじゃない?」
「ん~、いっぱいって言っても、ゆっくりにした方がいいんじゃない?私たちの魔力、MPって表される数値はものすごい多いから。」
今思いついたような顔でラウールが答えた。
「そうだった。僕たちの魔力は一般的な人よりだいぶ強いんだった。なんだかんだと言って、Sランクの魔物に対しても、詠唱する魔法なら初級?になるのかな?それをイメージで強くするだけで、傷つけることが出来るんだものね。」
「傷つけるっていうか、倒せるくらいにね。思った以上に25歳の平均値の10倍~20倍ってやばいね・・・。」
「僕もまだまだだと思ってたんだけど、やばいね・・・。Sランク冒険者だと、5倍位? EXランクは?見たことないしね。」
「そうね、今度EXランクの冒険者がいるっていう情報があったら聞いてみる?」
「そうだね、冒険者ギルドに行ったら、何人いるかや名前を聞いてみよっか。」
「そうしましょ。」
魔物の卵をさすりながらラウールがまた話し出した。
「話がそれたね。じゃあこの僕の腕ほどの大きさのある卵に、魔力を込めて行こうかサクラさんや。」
「なぜそこで口調が・・・。私も込めるの?」
驚いた顔をしたラウール。
「もちろんだよ! せっかくここにいるって言うし、もともと一緒にやりたかったんだ。これからも一緒に行動するなら、サクラの魔力も流しておいた方がいいんじゃない? 2人に従うかもよ?」
「・・・うれしい。これからも一緒に旅をつづけるって言う事でいいのよね?」
「サクラが嫌じゃなければね。」
「嫌なわけないじゃない! ラウールこそ他の冒険者を捕まえて来て、明日からはサクラはいらない・・・、なんて言わないでね!」
「いうわけないよ。サクラこそ急に・・・、この人と旅することにしたっ! なんて言わないでね。」
「言わないわよ!!」
そこで2人は笑い出した。
これから先の旅はお互いに一緒に歩むことを約束できたから。
2人はここまで来ても、一方的にお別れになることを恐れていた。
しかし、今日、その不安がなくなったと感じた2人。
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しばらく笑いあった2人は、魔力を込める準備に入った。
お互いに初めてステータスの数値を正確に言い合った。
まだラウールの方がチートが強かった。
ここまで話したのならと、お互いの称号以外は教えあった。称号は恥ずかしいものも今後出てくるかもしれないから。
お互いのスキルを考えても、ラウールの方がMP、魔力ともに多く、回復も早いようだ。
だからラウールはサクラに合わせることにした。
「じゃあ、左右から徐々に魔力を込めて行こう。サクラの魔力量をできる限り真似するよ。」
「よろしくラウール。私もできる限りゆっくりと、力強く、多く魔力を込めていく。」
2人は食事をする以外はずっと魔力を込めていた。
寝て起きて、魔力を込めて食事して。宿屋はしばらく延長しなくとも良いだけ料金を支払っている。
2日、3日、4日と魔力を込めるほど、卵の中身が活性化していっている気がする。
魔力を込めって7日でも孵化する気配がない。
7日以降もサクラとたわいもない話をしながら魔力を込めていった。
サクラは長い旅をしているけど、まだこの世界には慣れていないことを話していた。
ラウールはこの世界では自由に生きていきたいことを改めて伝えた。
それにサクラも同意して、自由に生きていきたいと言った。
2人はなんとなく生きていきたい人だった。
前世が何かに縛られた、不自由な、決めつけられた人生だったから。
自分で断ることが出来ない人生は二度と嫌だ。
サクラはラウールに言ってみた。
「なかなか魔力が満たないのかな? っていうか、満たすことが条件ではないか・・。」
魔物の卵に手をラウールも答えた。
「なんとなく反応してきている気がするんだけど・・・、楽しい話題にしよっか!」
そのラウールの言葉で、話題を楽しいものにした。
~~~~~~~~
冒険者ギルドで依頼を受けず、ただひたすら魔力を込めて20日になった時、魔物の卵がかすかに動いた。
「動いた! 動いたよラウール!」
お腹を蹴った、お腹を蹴ったみたいにサクラは言い出した。
「そうだね! 動いた! これで魔力を込めることは成功しているみたいだね。」
段々と魔物の卵が目に見えて震え始めている。
「もしかして今日生まれる?ねえラウール、産まれるの!」
「もう少し魔力を込めていこう。もしかしたら今日かな!?」
どんどん卵が震え、心なしか魔物の卵にひびが入って来ている。
そしてそのひびは大きくなり、とうとう上の方が割れてきた。
「もう少し、もう少しよ!」
「頑張って出ておいで!」
ラウールが頑張ってと言った時、とうとう割れた。
魔物の卵が割れた・・・。
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