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5.親離れ

スタスデ街 初めての冒険者ギルド

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街に入り、話しかけやすそうな人に冒険者ギルドの場所を聞いて向かっている。
少し歩くと、剣と盾が描かれた建物が見えてきた。この町の冒険者ギルドは、門に近いところにあるようだ。

ガチャッ!!ドアを開き、中に入っていく。

この街の冒険者ギルドは首都サーシンと同じくらいの大きさだが、人が多い。
首都にもいたが、ここは獣人の人も多いみたいで、頭の上に色々な形の耳が見える。
(獣人キター!!)とは初めてではないからやらないが、やはり人数が多いので、僕は感動している。特に元々、無類の猫好きだった前世もあり、猫の獣人はかわいくて、つい手を伸ばしたくなる。ん~我慢我慢・・・。

みんなが受付に並び、依頼を受けようとしているが、僕はその横の、何でも相談の列に並んだ。ここは、依頼を受けないけど、僕のように宿の情報を聞いたと、短い時間ですむ相談事がある人が並ぶところだ。

・・・・・・
・・・・・・・

『次の人~』
と、僕の順番が来た。

「すいません、この街についたばかりで、いい宿を知りたいのと、しばらくこの街にいるので、何か手続きは必要ですか?」
僕はサーシンの冒険者ギルド以外は利用したことが無かったので、聞いてみた。この街に来るまでの間も、町には冒険者ギルドもあったが、依頼を受けないので、まったくよらなかったからだ。

「手続きは特に何もありませんよ~。宿は、少し騒がしいけどこの隣が宿になっていて、冒険者が集まるので便利ですよ。
と老齢の男性職員が答えてくれた。

「ありがとう。早速行ってみます」
ギルドが教えてくれるからはずれはないだろうと、僕は冒険者ギルドを出て、隣の建物に向かった。

~~~~~~~~~~~~~

【宿屋 わかば スタスデ店】

看板を見て、宿屋と確認しドアを開ける。

「いらっしゃいませ! お泊りですか?」
元気な女の子が声をかけえ来た。

「しばらく泊まりたいのですが、空いていますか?」

「しばらくって、どれくらいですか?」

「まずは7日間。そのあとも延長するかも?」

「はーい、じゃあおかみさんに聞いてくるので、少し待っててくださいね~。」

女の子はそばにあるカウンターの後ろへ行き、おかみさんと言う人に声をかけているようだ。少しして、母様と同じくらいの年齢と思われる女の人と一緒に出てきた。

「お客さんですね。よくいらっしゃいました。今は空室がありますので、7日間の宿泊でよろしいですか?」

「はい、7日間でお願いします。」

「ではお手続きを致します。」
そういいながら、僕に質問をして、手元にある紙に色々と書いていった。

宿泊7日間:朝・夕食が必要:共同風呂必要

「では、食事はそこにある部屋に来て、係の者に声をかけてください。申し訳ありませんがメニューは決まっており、日替わりです。共同風呂の利用はこの明かりがついている時間にお願いします。特に湯船に入る前には、体の汚れを落としてからお入りください。風呂の説明は必要ですか?」

「お風呂の説明はいりませんけど、体につけるものや、布はどうなりますか?」

「石鹸や布はご自分でご用意ください。お湯と場所だけを準備しています」

「わかりました。それでお願いします。」

おかみさんは紙に何かを書くと
「それでは2階の210になります。一番奥の部屋となります。私はこの宿のおかみのオシルです。料理人が主人でダン、この子が修行中のエミリです。何かありましたらエミリに声をかけてください。」

「ありがとうございます。」
と鍵を受け取り、部屋に向かった。

部屋について見渡すと、前世のビジネスホテルみたいな作りで、テレビやユニットバスが無いような感じだ。清潔な印象を受けた。荷物は見せかけのバックだけなので、特に整理するものもない。
ここに来るまでゆっくり休めてなかったから、今日は休もう。

少し横になり、夕食の時間でおなかを満たし、その日は深い眠りについた。

~~~~~~~~~
【宿屋 わかば スタスデ店】
おかみ:オシル:40歳:女:人族:160㎝:恰幅がいい:ショートカットの茶髪
受付の女の子:エミリ:15歳:人族:155㎝:小柄:肩までのポニーテール:宿屋修行中:金髪
料理人:ダン:45歳:男:人族:170㎝:がっちり:短髪:茶髪:オシルと夫婦


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