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第三章 上を目指して
第九十七話 Aランクへの試験結果は?
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オーク人間? 魔人?は僕達の前に立ちふさがった。
ロード種並の戦闘力だと騎士は立ち向かっても何も出来ないだろう……。これは試験を受けている冒険者も同じで、ただ無駄死にになるだろう。
だから僕達はここにいる人達に向かって叫んだ。
「この不思議な生き物はあなた達には無理です! 僕達が防ぐから、無理に動かないで!」
そう僕が言うと冒険者は従った。
「黒猫の男がいうなら……」
「おい! 漆黒だろ! あの翼をお前も見ていたろ!」
「もちろんだ。あの黒い鎌のもな!」
「ええ。防御を!」
だが騎士や兵士は違った。
「おい! 今が攻め時だろ! 行くぞ皆!」
「おおーー! 残りはあの三体だろ!」
「ロビンソン指揮官! 行きましょう!」
「なんだよあいつらは……気持ち悪い……」
まーーわかっていたが、意見は別れるな。
あーー突っ込んでいった騎士が……
んーーハイオークに兵士が……
あまり味方に犠牲があると、ランクアップ試験は不合格になる?
「ねえ! ロビンソンさん、これは僕達はどうしたら試験に合格するの?」
「ーーここで試験か! あーー試験だろうが、一先ずは生き残らないとーー」
「んーーん、あそこの試験官が介入したら不合格なの?」
「あそこのーー、どこの試験官だ! 今は介入がどうではない……この敵は想定外だ! ーーこんな上位種がいるなんて聞いてないからな!」
おう、あの冷静そうだったロビンソンさんが混乱しているよ……
んーーハイオークは……
ヤマトが今切り裂いたな。
じゃあオーク人間は……どうしよう?
……
あーーあそこにいる試験官らしき人に聞いたらいいか。
「試験官さん! オーク人間は殺す、捕まえる! どっち?……」
何か介入しようとしていた試験官さんの動きが止まった……
……
「捕縛……」
……
「わかった!」
僕は試験官さんの返事を聞いてすぐに行動に移した。
「棘の拘束!」と僕は魔法名を言うと、オーク人間は何も言葉を言えずに、行動が出来なくなった。
何も言葉を発せずに捕まったオーク人間は何を思うのかな。あーー後でゴブリン人間とオーク人間が何か話したか聞いてみよう。
……
……
「……この度の試験は、我々が読み違えた……。君達は……合格……と言いたいが、結果は後で……」
陰で見ていた試験官の内の一人がそう言うと、試験官の皆がオーク人間を上手く運び出した。
「わりーな! これは俺達が運んでいくぜ。まーーお前達の報酬に足されるだろうがな! ……試験で報酬ってのも変だが、ゴブリン人間と一緒で、国で調べておくぜ! ……じゃあな黒猫!」
そう言って試験官がこの場から離れていった。
僕達以外の人には何かよくわからなかったようだが、試験は終わったようだ。
……
……
今回は何かよくわからないまま終わった試験……
帰路も皆は口数が少なかったが、試験官が姿を現す事はほぼないはずのランクアップ試験で姿を現した事は気になったのかな?
僕達はそれは後で聞くことにして、先ずは王都に皆で戻った。
……
皆が戻った先の王都の冒険者ギルドには、僕達が一番先に戻ったようだ。
他のグループはまだ集落の攻略に時間がかかるらしい。
……
だから僕達は全員が戻ってきたら試験結果を知らせるから、それまでは各自休んでいてほしいと言われ、宿で休むことにした 。
……
宿に一泊しても結果はわからなかった。
一応冒険者ギルドには顔を出した。
次の日……更に次の日……三日目……四日目……五日目となってようやく試験の結果が発表されると冒険者ギルドで言われた。
……
だから僕達は今冒険者ギルドの会議室? にいる。
結果発表をパッショギルマスが自ら行うのか、一番上座に座り紙を手に持っている。
「それでは結果を発表します……」と予想通りパッショギルマスが話し始めた。
合格者だけ名前を呼ばれると思ったが、順番に名前を言い合否を伝えている。今のところ不合格者が多く感じる。
……
「最後に予想外の魔物が出現したグループ……ここは判断に迷いました。ですが途中までは騎士や兵士と連携もとれていたとも聞いています。ですから優先的に再試験の機会を与えることで許してもらいたいと思っています。」
あーー再試験か……まーー本来の試験ないようじゃあなかったろうしね。
「……ですが……ラウールさんとサクラさん……君達は合格とします。……試験官からも言われているますが、君達がいなかったら危なかったようですね。強力な従魔など従えている生き物も強い……再試験には出来ない成果です。」
「へーーありがたいんですけど、他の皆は良いの? 僕達だけ合格なんて?」
「俺達のパーティーは反対しない。」
「私達もね。」
あれ?
「そういうことです。ラウールさん、サクラさんは今日からAランク冒険者となります。」
この後に冒険者ギルドプレートが更新された。無事にAランク冒険者にはなれたから、次はSランク冒険者を目指そう。それと、魔物人間やジャックなど気になるものの情報でも集めようかな。
ロード種並の戦闘力だと騎士は立ち向かっても何も出来ないだろう……。これは試験を受けている冒険者も同じで、ただ無駄死にになるだろう。
だから僕達はここにいる人達に向かって叫んだ。
「この不思議な生き物はあなた達には無理です! 僕達が防ぐから、無理に動かないで!」
そう僕が言うと冒険者は従った。
「黒猫の男がいうなら……」
「おい! 漆黒だろ! あの翼をお前も見ていたろ!」
「もちろんだ。あの黒い鎌のもな!」
「ええ。防御を!」
だが騎士や兵士は違った。
「おい! 今が攻め時だろ! 行くぞ皆!」
「おおーー! 残りはあの三体だろ!」
「ロビンソン指揮官! 行きましょう!」
「なんだよあいつらは……気持ち悪い……」
まーーわかっていたが、意見は別れるな。
あーー突っ込んでいった騎士が……
んーーハイオークに兵士が……
あまり味方に犠牲があると、ランクアップ試験は不合格になる?
「ねえ! ロビンソンさん、これは僕達はどうしたら試験に合格するの?」
「ーーここで試験か! あーー試験だろうが、一先ずは生き残らないとーー」
「んーーん、あそこの試験官が介入したら不合格なの?」
「あそこのーー、どこの試験官だ! 今は介入がどうではない……この敵は想定外だ! ーーこんな上位種がいるなんて聞いてないからな!」
おう、あの冷静そうだったロビンソンさんが混乱しているよ……
んーーハイオークは……
ヤマトが今切り裂いたな。
じゃあオーク人間は……どうしよう?
……
あーーあそこにいる試験官らしき人に聞いたらいいか。
「試験官さん! オーク人間は殺す、捕まえる! どっち?……」
何か介入しようとしていた試験官さんの動きが止まった……
……
「捕縛……」
……
「わかった!」
僕は試験官さんの返事を聞いてすぐに行動に移した。
「棘の拘束!」と僕は魔法名を言うと、オーク人間は何も言葉を言えずに、行動が出来なくなった。
何も言葉を発せずに捕まったオーク人間は何を思うのかな。あーー後でゴブリン人間とオーク人間が何か話したか聞いてみよう。
……
……
「……この度の試験は、我々が読み違えた……。君達は……合格……と言いたいが、結果は後で……」
陰で見ていた試験官の内の一人がそう言うと、試験官の皆がオーク人間を上手く運び出した。
「わりーな! これは俺達が運んでいくぜ。まーーお前達の報酬に足されるだろうがな! ……試験で報酬ってのも変だが、ゴブリン人間と一緒で、国で調べておくぜ! ……じゃあな黒猫!」
そう言って試験官がこの場から離れていった。
僕達以外の人には何かよくわからなかったようだが、試験は終わったようだ。
……
……
今回は何かよくわからないまま終わった試験……
帰路も皆は口数が少なかったが、試験官が姿を現す事はほぼないはずのランクアップ試験で姿を現した事は気になったのかな?
僕達はそれは後で聞くことにして、先ずは王都に皆で戻った。
……
皆が戻った先の王都の冒険者ギルドには、僕達が一番先に戻ったようだ。
他のグループはまだ集落の攻略に時間がかかるらしい。
……
だから僕達は全員が戻ってきたら試験結果を知らせるから、それまでは各自休んでいてほしいと言われ、宿で休むことにした 。
……
宿に一泊しても結果はわからなかった。
一応冒険者ギルドには顔を出した。
次の日……更に次の日……三日目……四日目……五日目となってようやく試験の結果が発表されると冒険者ギルドで言われた。
……
だから僕達は今冒険者ギルドの会議室? にいる。
結果発表をパッショギルマスが自ら行うのか、一番上座に座り紙を手に持っている。
「それでは結果を発表します……」と予想通りパッショギルマスが話し始めた。
合格者だけ名前を呼ばれると思ったが、順番に名前を言い合否を伝えている。今のところ不合格者が多く感じる。
……
「最後に予想外の魔物が出現したグループ……ここは判断に迷いました。ですが途中までは騎士や兵士と連携もとれていたとも聞いています。ですから優先的に再試験の機会を与えることで許してもらいたいと思っています。」
あーー再試験か……まーー本来の試験ないようじゃあなかったろうしね。
「……ですが……ラウールさんとサクラさん……君達は合格とします。……試験官からも言われているますが、君達がいなかったら危なかったようですね。強力な従魔など従えている生き物も強い……再試験には出来ない成果です。」
「へーーありがたいんですけど、他の皆は良いの? 僕達だけ合格なんて?」
「俺達のパーティーは反対しない。」
「私達もね。」
あれ?
「そういうことです。ラウールさん、サクラさんは今日からAランク冒険者となります。」
この後に冒険者ギルドプレートが更新された。無事にAランク冒険者にはなれたから、次はSランク冒険者を目指そう。それと、魔物人間やジャックなど気になるものの情報でも集めようかな。
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