17 / 35
第2章 北方で大規模対人戦
第17話「本体戦」
しおりを挟む
完全スキル制のこのゲームで自キャラのスキル構成を色々変えるのは、推奨されるプレイスタイルのはずだ。なんだけど、と言うかだからこそ、皆自分のスキル構成に愛着を持っており、それを大幅に変えると言うのはよっぽどのことだったりする。
長い間こう着状態に陥っていた赤の国との戦いは、彼の暴走により砦を1つ占領することで、黒の国が僅かながら優勢になった。その砦を落としたのは旅団無所属のFetyさんだったため、現在は軍団長のStaleさん預かりとなっているが、肝心のStaleさんは本日のCTも不参加のようだ。
私達<聖霊騎士団>メンバーがCT前の作戦会議の終わりを待っていると、勢力チャンネルに動きがあった。
『今日の本体戦指揮は師団長ポーラがすることになりました!』
ポーラ……師団長兼<コーラ団>旅団長のPolaB earさんか。前回、Staleさんをオジンと一緒にせっついてたプレイヤー……大丈夫かな。
「ポーラが指揮か。まぁ本隊戦は勝てるだろうけど、ぽららがしゃしゃり出てくるのはウザいな」
私はポーラさん指揮の本体戦に参加するのは初めてだけど、あのファリスさんに肯定的な事を言わせるとは、指揮は上手いのかな。
「ぽららって?<コーラ団>のメンバー?」
他の師団長指揮の時は、あまり名前は見ない気がする。
「そそ。<コーラ団>主催のイベントで司会したり独自の攻略サイト作ってたりする、一言で言えば出たがりなんよ」
みずぽんさんは相変わらず詳しいな。出たがりかぁ……どんな感じなんだろ。
「今回の本体戦、砦の攻略戦まで行けばボクも活躍できるのに」
そう言えばまるは攻城職だったな。とにかく、まずは本隊戦に勝利しないとね。
「ぐふぅ……少し気持ち悪い……酒がまだ抜けてないのかも……」
豚は本当に相変わらず豚だな。今回は今現在ログインしている、この5人で参加することになった。前回とは違い本格的な本体戦への参加となるが、今から楽しみだ。
早速、指揮官ポーラさんから最初の指示が出た。
『黒の国所属プレイヤーは首都に集合!南方にいる人も首都に集合!』
その後、何度もその指示が勢力チャンネルに流れたため、首都にはかなりのプレイヤーが集まってきた。これは相当規模の本隊になるぞ。
そして、CT開始時刻のリアル時間2000となった。
『今回の攻略目標は赤C3F3!それでは黒C1F2に移動開始!』
それを合図に、今まで見たこと無い規模の本隊が移動を開始した。
「にしても、中継地点も無しに攻略目標の最寄り拠点まで移動……バラけたりしないのかな」
大抵の指揮官なら、まずはC1辺りで足並みを揃えるけど。
「それがポーラのやり方。とにかく数を集めて急襲、一気に押し潰す。お陰で本隊戦の勝率だけは高いんよ」
みずぽんさんの話を聞くに、まさに数は力なりね。でも勝率高いのは、オジンと仲良いため、余計な口出しされないのもある気がする。
黒C1F2に到着後、偵察が赤本隊を見つけるまでしばし待機となった。
『黒本隊待機中ですっ。皆さん勝手な行動はしないようにっ><』
ファリスさんの話にもあったぽららさんは、先程からポーラさんの指示を何度も勢力チャンネルで復唱している。出たがりとはこう言う事を指してるのかな。そして遂に、赤本隊らしき集団が赤C3F3とC4F4間の国境森にいる旨の報告が偵察からなされた。
『偵察は赤本隊位置でシャウトして!本隊はシャウトの吹き出しが出てる方向に突撃!』
『全軍突撃指示!がんばりましょう><』
報告を聞いてからのポーラさんの指示は早かった。どれくらい早いかと言うと、buffをする時間も無いくらいだ。
本隊戦自体はすぐ終わった。言われるままシャウトした偵察は敵に位置がバレて死んだそうだが、本隊同士の戦いは、やはりこちらが数で大きく優っていたらしく、接敵後終始優勢なまま赤本隊を崩した。
『このまま赤C3F3まで移動して攻撃開始!』
『いったん何処かに集合して、足並みを揃えるのとストレス値を回復した方が……』
『本体戦中は指揮官に口出ししないで下さい><』
よく言う……とも思ったが、戦況は今のところ優勢だしここは黙ってた方が賢明かな。
「さっきの本隊戦、水飲んでる内に終わってしまったから次は頑張らんと。破竹の勢いも丈夫な節があれば止まるもんだしねん」
彼の言う事は相変わらずよく分からん。
そして、指示通りいざ砦の攻略に掛かってみると、明らかに砦所有旅団メンバー以上の数のプレイヤーがおり、激しい抵抗に遭った。それでもなんとか最外周の柵を突破し、堀に取り掛かったが、上からは矢やら魔法やら石やらが雨霰のように降ってきて、攻城職はヒットアンドウェーをしないと、とてもじゃないが HPが持たない激しさだ。
「なんでこんなに敵がいるのよ!」
死に戻り先のメギドの村から前線の砦までは、どんなに急いでもこんなに早くは到着出来ないはずだ。
「詳しくは分かんないけど、前回ゴッドフリーが奇襲してから対策をしてたみたいなんよ」
みずぽんさんの言う通りだとしたら、敵には優秀な指揮官が付いてるのかも。
「そういや砦が一個黒の国所属になってたけど、おいなんかしたっけ」
覚えてないのかよ!やはり泥酔人だったか。
それでも敵の猛攻を潜り抜け、遂に最終防御施設、城壁の突破に取り掛かった。既に戦いはかなり長引いており、休憩無しの連戦の為ストレス値も高まっていて、私達に否応無しにも焦りが出てきた。
「このままじゃあ、CTが終わっちゃうよん」
いつもお気楽な彼にすら焦りが見えるんだ、他のプレイヤーは相当だろう。
『攻城職は城壁から離れないで!今は城壁を突破することだけを考えて><』
マジか……雨霰のように降り注ぐ攻撃に身を晒し続けるのは危険だぞ。
「ダメだ、攻撃しても修復されるっ」
しかも、まるの言う通り攻城職が城壁にダメージを与えても、幾らかが中から修復されてしまう。どうやら砦の中にも結構な数の敵がいるようだ。激戦が続く中、刻一刻とせまるCT終了時間。
しかし、遂に攻城職の、文字通り死力を尽くした働きにより、城壁の破壊に成功した。ぽららさんの指示通り死ぬまで城壁から離れなかったまる達の犠牲のお陰だ。そして、城壁に穴が空いた瞬間、真っ先に砦内に飛び込んだのは彼だった。
「ゴッティ1人じゃ危ない!」
見ると、敵の近接職がその穴を守ろうと、集まってきている。
「砦を落とさないと、みんなの死が無駄になる!」
酔ってても素面でも一緒の行動とは。彼のスキル構成は防御を盾スキルに依存しているが、盾は防御技を能動的に使うことで敵の攻撃を防ぐ仕様なので複数に囲まれたら、隙は大きいが防御技を崩すブレイク技を集団で使われてスタンしてしまうのがオチだ。
集まってくる敵を見て、私は彼を助けたい一心で城壁の穴に飛び込み、周囲の敵に矢を射かけた。すると敵は、私が近接攻撃に弱い中装カテゴリ装備なのを見て攻撃対象を変えたようだ。矢を射ちまくり、ヘイトを稼いだのも原因か。
「今の内にゴッティ下がって!」
範囲攻撃の爆破罠を設置しつつ叫ぶ。
「マグりん!」
そして私は袋叩きに会い、地に伏した。何人か道連れにできたのは、せめてもの慰めか。
そこにようやく味方の後続が砦内に来たため、彼は助かった。
「マグりんどうして……」
どうして?何を今更。
「これで貸し借り無しね。後、できたら落とした装備拾っておいて」
私だって、いつまでも助けてもらうだけじゃ無いってこと。
『リザ持ち誰かいませんか!ここリザお願いします!』
シャウトする彼。確かにリザレクションされれば復帰もできて、戦績ポイントは減らないけど、そんなことはもういいのに。
「私の事はいいから先に行って。CT終わっちゃうよ!」
私と砦の所有権、どちらがより大事かは明らかなはずだ。
『ここリザお願いします!リザ持ち誰か!』
全く、本当に相変わらずの豚ね……
そしてCTは終了した。黒本隊は赤C3F3の内部まで侵入したものの、あと一歩及ばず砦の占領は成らなかった。結局、旗の攻撃に参加しなかった彼は、本体戦後ファリスさんに大分文句を言われていたが、ただ平謝りをするばかりだった。
「スキル構成を変えるよん」
そろそろ寝るかという事でPT解散後、拾ってもらった装備を受け取っていると、不意にそんな事を彼は言い出した。
「なんで?そのスキル構成にコダワリがあるんでしょ?」
騎士をテーマにしたスキル構成で、気に入ってるとか話してた気が。
「うん。でもそれは、ずっと1人でやってた時の考え。今はもう状況が変わったからねん」
状況が変わった……それが意味しているところは、私にはなんとなく分かる気がした。
長い間こう着状態に陥っていた赤の国との戦いは、彼の暴走により砦を1つ占領することで、黒の国が僅かながら優勢になった。その砦を落としたのは旅団無所属のFetyさんだったため、現在は軍団長のStaleさん預かりとなっているが、肝心のStaleさんは本日のCTも不参加のようだ。
私達<聖霊騎士団>メンバーがCT前の作戦会議の終わりを待っていると、勢力チャンネルに動きがあった。
『今日の本体戦指揮は師団長ポーラがすることになりました!』
ポーラ……師団長兼<コーラ団>旅団長のPolaB earさんか。前回、Staleさんをオジンと一緒にせっついてたプレイヤー……大丈夫かな。
「ポーラが指揮か。まぁ本隊戦は勝てるだろうけど、ぽららがしゃしゃり出てくるのはウザいな」
私はポーラさん指揮の本体戦に参加するのは初めてだけど、あのファリスさんに肯定的な事を言わせるとは、指揮は上手いのかな。
「ぽららって?<コーラ団>のメンバー?」
他の師団長指揮の時は、あまり名前は見ない気がする。
「そそ。<コーラ団>主催のイベントで司会したり独自の攻略サイト作ってたりする、一言で言えば出たがりなんよ」
みずぽんさんは相変わらず詳しいな。出たがりかぁ……どんな感じなんだろ。
「今回の本体戦、砦の攻略戦まで行けばボクも活躍できるのに」
そう言えばまるは攻城職だったな。とにかく、まずは本隊戦に勝利しないとね。
「ぐふぅ……少し気持ち悪い……酒がまだ抜けてないのかも……」
豚は本当に相変わらず豚だな。今回は今現在ログインしている、この5人で参加することになった。前回とは違い本格的な本体戦への参加となるが、今から楽しみだ。
早速、指揮官ポーラさんから最初の指示が出た。
『黒の国所属プレイヤーは首都に集合!南方にいる人も首都に集合!』
その後、何度もその指示が勢力チャンネルに流れたため、首都にはかなりのプレイヤーが集まってきた。これは相当規模の本隊になるぞ。
そして、CT開始時刻のリアル時間2000となった。
『今回の攻略目標は赤C3F3!それでは黒C1F2に移動開始!』
それを合図に、今まで見たこと無い規模の本隊が移動を開始した。
「にしても、中継地点も無しに攻略目標の最寄り拠点まで移動……バラけたりしないのかな」
大抵の指揮官なら、まずはC1辺りで足並みを揃えるけど。
「それがポーラのやり方。とにかく数を集めて急襲、一気に押し潰す。お陰で本隊戦の勝率だけは高いんよ」
みずぽんさんの話を聞くに、まさに数は力なりね。でも勝率高いのは、オジンと仲良いため、余計な口出しされないのもある気がする。
黒C1F2に到着後、偵察が赤本隊を見つけるまでしばし待機となった。
『黒本隊待機中ですっ。皆さん勝手な行動はしないようにっ><』
ファリスさんの話にもあったぽららさんは、先程からポーラさんの指示を何度も勢力チャンネルで復唱している。出たがりとはこう言う事を指してるのかな。そして遂に、赤本隊らしき集団が赤C3F3とC4F4間の国境森にいる旨の報告が偵察からなされた。
『偵察は赤本隊位置でシャウトして!本隊はシャウトの吹き出しが出てる方向に突撃!』
『全軍突撃指示!がんばりましょう><』
報告を聞いてからのポーラさんの指示は早かった。どれくらい早いかと言うと、buffをする時間も無いくらいだ。
本隊戦自体はすぐ終わった。言われるままシャウトした偵察は敵に位置がバレて死んだそうだが、本隊同士の戦いは、やはりこちらが数で大きく優っていたらしく、接敵後終始優勢なまま赤本隊を崩した。
『このまま赤C3F3まで移動して攻撃開始!』
『いったん何処かに集合して、足並みを揃えるのとストレス値を回復した方が……』
『本体戦中は指揮官に口出ししないで下さい><』
よく言う……とも思ったが、戦況は今のところ優勢だしここは黙ってた方が賢明かな。
「さっきの本隊戦、水飲んでる内に終わってしまったから次は頑張らんと。破竹の勢いも丈夫な節があれば止まるもんだしねん」
彼の言う事は相変わらずよく分からん。
そして、指示通りいざ砦の攻略に掛かってみると、明らかに砦所有旅団メンバー以上の数のプレイヤーがおり、激しい抵抗に遭った。それでもなんとか最外周の柵を突破し、堀に取り掛かったが、上からは矢やら魔法やら石やらが雨霰のように降ってきて、攻城職はヒットアンドウェーをしないと、とてもじゃないが HPが持たない激しさだ。
「なんでこんなに敵がいるのよ!」
死に戻り先のメギドの村から前線の砦までは、どんなに急いでもこんなに早くは到着出来ないはずだ。
「詳しくは分かんないけど、前回ゴッドフリーが奇襲してから対策をしてたみたいなんよ」
みずぽんさんの言う通りだとしたら、敵には優秀な指揮官が付いてるのかも。
「そういや砦が一個黒の国所属になってたけど、おいなんかしたっけ」
覚えてないのかよ!やはり泥酔人だったか。
それでも敵の猛攻を潜り抜け、遂に最終防御施設、城壁の突破に取り掛かった。既に戦いはかなり長引いており、休憩無しの連戦の為ストレス値も高まっていて、私達に否応無しにも焦りが出てきた。
「このままじゃあ、CTが終わっちゃうよん」
いつもお気楽な彼にすら焦りが見えるんだ、他のプレイヤーは相当だろう。
『攻城職は城壁から離れないで!今は城壁を突破することだけを考えて><』
マジか……雨霰のように降り注ぐ攻撃に身を晒し続けるのは危険だぞ。
「ダメだ、攻撃しても修復されるっ」
しかも、まるの言う通り攻城職が城壁にダメージを与えても、幾らかが中から修復されてしまう。どうやら砦の中にも結構な数の敵がいるようだ。激戦が続く中、刻一刻とせまるCT終了時間。
しかし、遂に攻城職の、文字通り死力を尽くした働きにより、城壁の破壊に成功した。ぽららさんの指示通り死ぬまで城壁から離れなかったまる達の犠牲のお陰だ。そして、城壁に穴が空いた瞬間、真っ先に砦内に飛び込んだのは彼だった。
「ゴッティ1人じゃ危ない!」
見ると、敵の近接職がその穴を守ろうと、集まってきている。
「砦を落とさないと、みんなの死が無駄になる!」
酔ってても素面でも一緒の行動とは。彼のスキル構成は防御を盾スキルに依存しているが、盾は防御技を能動的に使うことで敵の攻撃を防ぐ仕様なので複数に囲まれたら、隙は大きいが防御技を崩すブレイク技を集団で使われてスタンしてしまうのがオチだ。
集まってくる敵を見て、私は彼を助けたい一心で城壁の穴に飛び込み、周囲の敵に矢を射かけた。すると敵は、私が近接攻撃に弱い中装カテゴリ装備なのを見て攻撃対象を変えたようだ。矢を射ちまくり、ヘイトを稼いだのも原因か。
「今の内にゴッティ下がって!」
範囲攻撃の爆破罠を設置しつつ叫ぶ。
「マグりん!」
そして私は袋叩きに会い、地に伏した。何人か道連れにできたのは、せめてもの慰めか。
そこにようやく味方の後続が砦内に来たため、彼は助かった。
「マグりんどうして……」
どうして?何を今更。
「これで貸し借り無しね。後、できたら落とした装備拾っておいて」
私だって、いつまでも助けてもらうだけじゃ無いってこと。
『リザ持ち誰かいませんか!ここリザお願いします!』
シャウトする彼。確かにリザレクションされれば復帰もできて、戦績ポイントは減らないけど、そんなことはもういいのに。
「私の事はいいから先に行って。CT終わっちゃうよ!」
私と砦の所有権、どちらがより大事かは明らかなはずだ。
『ここリザお願いします!リザ持ち誰か!』
全く、本当に相変わらずの豚ね……
そしてCTは終了した。黒本隊は赤C3F3の内部まで侵入したものの、あと一歩及ばず砦の占領は成らなかった。結局、旗の攻撃に参加しなかった彼は、本体戦後ファリスさんに大分文句を言われていたが、ただ平謝りをするばかりだった。
「スキル構成を変えるよん」
そろそろ寝るかという事でPT解散後、拾ってもらった装備を受け取っていると、不意にそんな事を彼は言い出した。
「なんで?そのスキル構成にコダワリがあるんでしょ?」
騎士をテーマにしたスキル構成で、気に入ってるとか話してた気が。
「うん。でもそれは、ずっと1人でやってた時の考え。今はもう状況が変わったからねん」
状況が変わった……それが意味しているところは、私にはなんとなく分かる気がした。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
【完結】後妻に入ったら、夫のむすめが……でした
仲村 嘉高
恋愛
「むすめの世話をして欲しい」
夫からの求婚の言葉は、愛の言葉では無かったけれど、幼い娘を大切にする誠実な人だと思い、受け入れる事にした。
結婚前の顔合わせを「疲れて出かけたくないと言われた」や「今日はベッドから起きられないようだ」と、何度も反故にされた。
それでも、本当に申し訳なさそうに謝るので、「体が弱いならしょうがないわよ」と許してしまった。
結婚式は、お互いの親戚のみ。
なぜならお互い再婚だから。
そして、結婚式が終わり、新居へ……?
一緒に馬車に乗ったその方は誰ですか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる