気まぐれシネマレビュー

#112 久しぶりに見返してみた結果 ～エクソシスト ディレクターズカット版～

　『エクソシスト ディレクターズカット版』のDVDが、ブックオフで410円で売っていたので、つい購入。

　あのホラー映画の金字塔が410円って、ちょっとなくないですか？　と真面目に思った次第。

　でもまあ、私もこの映画、見るのはこれで2回目か3回目くらいで、ファンとは言い難いのですが…。

　何を今更、という感じですので、詳しいあらすじは省略。

　要は、12歳の少女リーガン（リンダ・ブレア）に悪魔バズズが憑りつき、それを心臓に持病を抱えた老メリン神父と、死んだ母親のことがトラウマになっている精神科医兼イエズス会神父のカラスが、悪魔祓いの儀式で対決するというお話。

　イラクの古代遺跡発掘の場面から始まり、有名女優の屋敷に起きるポルターガイスト現象、そして娘リーガンの変貌と、緊迫感の途切れない音楽と演出で、今見ても古さを感じさせないのはさすがです。

　特に悪魔に憑依され、失禁はするわ、淫語をわめき散らすわ、医師の股間をいきなり握りつぶすわ、首は180度回転するわ、スパイダー・ウォークで階段を駆け下りてきて吐血するわ、口から緑色のゲロを吐くわ、十字架で血塗れになって自慰を実演してみせるわと、ヒロインであるリーガン演じるリンダ・ブレアの迫力たるやもの凄い。

　序盤の登場シーンがどれも愛くるしいだけに、その落差はかなりショッキングです。

　だから初見の時は私自身も、相当びっくりしたことを覚えています。

　母の死で信仰を見失ったカラス神父が再び信仰を取り戻す話、と文芸作品的な解釈も可能ですし、ただのホラーとして見ても、面白い。

　ネットのレビューでは、若い人たちから「説明不足」の声がけっこう上がっているようですが、私自身は大して気にならなかったな。映画なんだから、逐一理由付けしなくてもいいような気がするし。
　ノベライズではなく、こっちが先なので、原作小説は、非常にリアルな作風で、そのあたりもしっかり書き込んであったと思います。

　まあ、名前は知ってるけどまだ見てないという方は、ぜひ一度、視聴してみてください。
　ちなみに、リーガンのスパイダー・ウォークも見たいなら、オリジナル版ではカットされているので、このデイレクターカット版がおすすめです。