気まぐれシネマレビュー

#68 誰に見てもらいたい映画なのか？ ～ドラゴンクエスト YOUR STORY～

　というわけで、ドラクエを見てきました。

　ちなみに私はドラクエは7しかやっていません。今、11が途中で止まっているところです。

　FFに比べるとモンスターやキャラクターが可愛らしすぎて、あまり熱を入れてレベル上げする気にならないからです。

　そんな私ですからこの映画の元になった「Ⅴ」はプレイしていないのですが、そのおかげで大して不満もなく最後まで見られたということなのでしょう。

　すでにあちこちで語られているのであえてネタバレすると、

　物語の終盤で世界を構築していたポリゴンが崩壊、テクスチャーがはがされ、大ボスの代わりにコンピュータ・ウィルスが登場して、主人公に「現実に帰れ。大人になれよ」と迫ります。
　
　つまりは「今までの冒険は全部ゲームの中のお話だったんですよ」と教えてくれるわけなのですが、そこで疑問なのは、一体だれがそんなオチを望んでいるのかということ。

　これは、ネットで大ブーイングが起こっているように、ドラクエⅤのファンほど許せない行為だと思います。
（仮にFF7が映画化されて、ラストでセフィロスの代わりにあんなのが出てきたら私も怒ります。）

　思うに山崎監督、「僕はゲームなんて子供だまし、本気で映画にしたいって思ってたわけじゃないんだよ。ほら、ラストを見ればわかるでしょう？」

　そう言いたかったのでしょうか。


　ただし。

　そのラスト以外は、今プレイ中のドラクエⅪの雰囲気にも非常に近く、けっこうよかったです。

　なによりも、ビアンカ、フローラのふたりとかあさんが可愛かった。

　映像的には申し分ないだけに、ほんともったいない。

　その昔、大コケしてスクエアを潰しかけた映画版『ファイナルファンタジー』よりはずっと面白かったですが、それでもやはり、ドラクエⅤに思い入れのある人ほど、見ないほうがいいかもしれません。

　まあ、ドラクエライトユーザーである私は、これを機に中断している『11』を、お盆が明けたら久しぶりに再開しようかという気になりましたけど･･･。