気まぐれシネマレビュー

戸影絵麻

文字の大きさ
上 下
48 / 207

#47 アベンジャーズに負けてない! ~キングダム~

しおりを挟む
 原作未読。
 でも、この映画、それがかえってよかったのかもしれません。

 ともあれ、傑作の誉れ高い漫画原作を、序盤のみとはいえ、よくこれだけシャープにきっちりまとめたものだと思います。
 削ぎ落されたエピソードも当然あって、そこが原作ファンの方には不満が残る結果になったのかもしれませんが、まっさらな状態で観た私にはとても展開がスピーディーで、最後まで飽きることなく楽しめました。

 ツボを押さえた無駄のない脚本、行間を補う俳優たちの熱演、切れのあるアクション、精巧なセット、どれを取ってみても、これまでの漫画実写化作品の中では最高峰だったのではないかと思います。

 なかでも特筆すべきなのは、やはりキャラクター造形でしょうか。
 特に、王騎を演じた大沢たかおの怪演は一見の価値あり。
 竹中直人の後を継ぐのはこの人だなと、そう確信しました。
『銀魂』のエリザベス(山田孝之が入ってた着ぐるみ)みたいな橋本環奈のふくろうの戦闘服もよかったし、山の民の王の長澤まさみが、ワンダーウーマンぽくてかっこよかったです。(ただ、本家と比べると、彼女の場合、色白すぎるし筋肉質じゃないので、二の腕とか見るからにプニプニしていて、あまり強そうではなかったです)。
 本郷奏多の悪役ぶりはいうまでもなくグッジョブ。主人公のふたりも頑張っていましたが、周りの人たちが濃すぎるので、どうしても影が薄くなってしまうと、そういう感じでしょうか。

 正直、『アベンジャーズ エンドゲーム』に続けて観たので、どうかなと心配でしたが、単品の映画としてはこの『キングダム』のほうが楽しめたのではないかと思います。

 願わくば、『アベンジャーズ』と『キングダム』に、『コナン』と『しんちゃん』を抜いてほしい。ほのぼのアニメは家のテレビで見ればいいから。
しおりを挟む
感想 44

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

兄の悪戯

廣瀬純一
大衆娯楽
悪戯好きな兄が弟と妹に催眠術をかける話

憧れの先輩とイケナイ状況に!?

暗黒神ゼブラ
恋愛
今日私は憧れの先輩とご飯を食べに行くことになっちゃった!?

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...