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#274 トレーニングルームは蜜まみれ⑯

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「そ、そんなこと…」
 頬を染め、顏を背ける琴子。
 仁美は、容赦ないほどいやらしい淫語を言わせることで、琴子の精神を恥辱の淵に叩き込むつもりなのだ。
「嫌ならよろしいですのよ。ここでやめてしまっても」
 しんねりした口調で、仁美が言いつのる。
「わたくしたちも、いい加減、疲れてきたところですし。ね、チエミさん、ダダ子さん」
「ですよね」
 仁美に振られて、チエミとダダ子の化け物コンビが申し合わせたようにうなずいた。
 ふたりとも、手にした電動マッサージ器を、琴子の肌すれすれの位置で止めている。
 だが、電源は入ったままなので、ウレタンゴム部分の振動が空気に伝わり、琴子の性感帯を微妙に刺激する。
「意地悪…」
 琴子の目尻に涙の粒が浮かんだ。
 躰はもうこらえきれないほど疼いてしまっている。
 乳首もクリトリスも陰唇もその中も…。
 それこそ、ほんのちょっと触られたら、ただそれだけで絶頂に達してしまいそうなほど。
 ここで愛撫を中止され、放置されてしまったら、全身を苛む愉楽の余韻に私は悶え死んでしまうに違いない。
 ここは、仁美に従うしかなさそうだった。
 のろのろと、琴子の唇が動いた。
 ナマの海棲動物のようなぽってりした肉感的な唇が蠢き、卑猥な語群をたどたどしく紡ぎ出す。
「あ、あたしの…い、淫汁まみれの…み、淫らな、ぼ、勃起クリトリスを…」
 耳朶まで赤くして淫語を紡ぎ出す琴子を見下ろし、仁美が破顔し、両手を打ち合わせて喜びを表現した。
「そうそう、その調子」
「カチコチに勃起した、あたしの、クリちゃんを、そのいやらしい電マで…」
 卑猥な単語を口にするたびに、あらぬ期待に下半身が熱くなる。
「三本のいやらしいそのマッサージ器で、め、滅茶苦茶に、あ、愛撫してください。ど、どうか、お、お願いです」
 琴子が言い切ったとたんだった。
「よく言えました!」
 仁美が弾むような口調で言い、琴子の股間に電マの先をぐいとばかりに押し当てた。

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