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#213 暗黒の塔⑦

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 ギルドマスター・珍墨彩が教えてくれたエロ魔導士の秘密とは、次のようなものだった。


・エロ魔導士は、裸を他人に見られるほど、魔力が強くなる。それも、観衆が多ければ多いほどいい。

・エロ魔導士は、オナニーをするほど、魔力が強くなる。できれば、1日3回が望ましい。

・エロ魔導士は、セックスをすればするほど、魔力が強くなる。できれば、1日1回は性交したいところである。

・エロ魔導士は、アブノーマルな性行為で、更に魔力を強化できる。推奨:SMプレイ、大人のおもちゃ

・エロ魔導士は、24時間エッチなことで頭をいっぱいにしておくと、魔力が強くなる。


 以上の5か条だ。

 ?から?は、ソフィアに聞いて漠然とは知ってたけれど、あまり意識してこなかった。
 具体的な回数もとなると、今回が初めての情報だ。
 ?と?は、はっきりいって、初耳である。
 まあ、どっちにしても、
 早く教えてよね。
 一時はそう思った私だったけど、冷静に考えてみると、こんなの無理だった。
 1日3回のオナニーに、1日1回のセックスだって?
 オナニーはまだ可能だとしても(いや、でも、1日1回が限度だし)、セックスって誰とするの?
 まさかラルクか一平?
 おいおい、冗談きついっての!
 しかも、24時間、エロいことを考える?
 更にアブノーマルな趣味を持て、だなんて。
 これでは間違いなく”痴女”だろう。
 そりゃ、魔力は強いほうがいいに決まってる。
 でも、そのために、悪魔に魂を売って、痴女になれってか?
 無理無理。 
 私には、ぜーったい無理!

 憮然として黙り込んでいると、珍墨彩がしたり顔でしめくくった。
「どうです? せめて条件?を満たすためにも、防具の光学的明細はオフにしておきませんか?」
「そうしなよ」
 鼻の下を伸ばして、一平が横から口を出した。
「翔子にふつうの格好は似合わないって」
 こら、下心見え見えだぞ、このマセガキが!
「そうね。言われてみればそうかもね」
 ソフィアがなぜか頬を赤らめてうなずいた。
「???の条件は、あたしが協力すればクリアできると思うし」
 そうだった。
 最近してないから、忘れてた。
 ソフィアはやっぱり、根っからの百合なのだ。
「とにかく、それをもらおう」
 エロ話に興味を示さないラルクが、業を煮やしたように、口をはさんだ。
「あとは武器だな。エロ魔導士の武器には、どんなものがある?」


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