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#157 魔王軍基地潜入計画⑰

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「まあ、さっきのでレベルが上がって、稼働時間も10分に延びたらしいから、そのくらいなんとかなると思うけど…」
 そう答えて、私ははっと気がついた。
 ん?
 待てよ?
 ビッチファッカーの動力源は、魔法エネルギーだ。
 ということは、起動は私のMP残量に左右されることになる。
 ブレスレットで確認してみると、案の定、さっきの出動で、MPがすっからかんになっていた。
 レベル50に到達したため、MAXの値は10,000を超えている。
 でも、残りが1,000を切っているありさまなのだ。
 これではたぶん、たとえ乗れたとしても、ビッチファッカーは動かないに違いない。
「どうした? 急に黙り込んで」
 私の気まずい表情に気づいて、横からラルクが訊いてきた。
「えっと、あのう」
 言いたくなかった。
 エロ魔導士のMP回復法のうち、一番手っ取り早いのは、アレである。
 特に、その行為がアブノーマルであればあるほど、MPの溜まりは早いと聞いている。
 こんな海の荒くれ男たちのさなかでそんな発言をしたら、どうなるか…。
 結果は、火を見るより明らかだ。
 みんな、私のMP回復を口実にして、喜び勇んで飢えた獣のように襲いかかってくるに違いない。
 そんな合法的な集団レイプに曝されるなんて…。
 いくら私がエロ魔導士でも、こっちから願い下げである。
「ああ! 翔子、さては!」
 言い淀んでいると、大きな目をキラキラさせてソフィアが叫んだ。
「足りないんでしょ! MPが!」
 あ。
 バカ。
 それ以上言っちゃダメ!
「ストップ!」
 私はあわててソフィアを制止した。
 このなかでましなのは、しいていえば彼女である。
 私にレズの気はないはずなんだけど、綺麗なソフィア相手なら、まあなんとか、許せないこともない。
「ちょっと時間をくれない? どこかにくつろげる個室はないかな? あ、それと、少しソフィアを借りるよ」



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