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#42 あずみ、自慢の美乳でヘタレ兄を翻弄する④

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 風呂場から時折聞こえてくるあずみの喘ぎ声はあまりに切なく、そして生々しかった。

 目に毒があるなら、これはまさしく”耳に毒”というやつだ。

 仕方なく耳栓をして、僕はノートパソコンの蓋を開けた。

 ついさっき出したばかりだというのに、またまた下半身が反応し始めていたからである。

 検索サイトに”究極少女隊”と入力して、公式HPを開く。

 前に見た時同様、パスワードを打ち込まないと、トップページから中に入れないようになっていた。

 それでもアクセスしてみたのは、とりあえずトップページからわかることを拾ってみようと思ったからだった。

 トップページの背景は真っ黒で、真ん中に奇妙な塔みたいなものが建っている。

 最初見た時は気づかなかったのだが、改めて目を凝らしてみると、それはドン引きするほど悪趣味なものだった。

 塔を形づくっているのは、複雑に組み合わされた無数の骨なのである。

「なんだこれ…?」

 闇の中に建つ骨の塔から眼を転じると、その周りに4人のメンバーの顔写真があった。

 全員鼻のつけ根から上を仮面で隠していて、一見するとみんな同じに見える。

 違うのは、仮面のデザインと髪型くらいのものだ。

 長い黒髪が♡形の仮面のテツポン。

 ショートカットで♠形が、トウコ。

 ツインテールの♦形は、コンちゃん。

 ウルフヘアで♧形が、キュウ。

 テツポン、トウコ、コンちゃん、キュウ…。

 名前だけ見ると、ただの可愛らしいアイドルだ。

 僕は、佐々木が殺された日に見た彼女らのミニコンサートを思い出した。

 トランスみたいな眠りを誘う踊りから一転して繰り出された、切れのいいダンスパフォーマンス。

 僕はアイドルに詳しくはないけれど、テレビに出ても十分通用するレベルの高さだったと思う。

 この中に佐々木を殺した犯人がいるというのだろうか。

 状況からしてその可能性はかなり高いけれど、でも、人間を縦に真っ二つに断ち割るだなんて、そんな荒っぽい芸当がこの少女たちに果たして可能なのか?

「うーむ」

 頬杖をついて考え込んでいると、突然耳栓を抜かれ、あずみの声が耳の中に飛び込んできた。

「ちょっとお兄ちゃん、お待ちどうさまって言ってるのに!」

「あ? わ、悪い」

 何気なく振り向いた僕は、そこで「ぐっ」と詰まってしまった。

 あずみは湯上りの肌に極めて露出度の高い下着をつけていた。

 黒の三角ビキニと上下の幅が驚くほど狭い黒パンティである。

 どちらも生地は極薄で、乳首とかお股のスリット部分とかが、半ば透けて見えている。

 あずみはいわゆる”ぐうの音も出ないほど可愛い”顔をしている。

 その顔とエロチックな躰とのギャップには、おそるべきものがある。

 付き合いの長い僕でなかったら、こんな姿、男はひと目見ただけで射精してしまうほどだ。

「あーあ、すっきりした!」

 ダイナマイトバデイを惜しげもなく晒して僕の前に胡坐をかくと、当てつけるような口調であずみが言った。

「お兄ちゃんもでしょ? これで探索に繰り出せるね!」

「まあね」

 僕はあいまいにうなずいた。

 だけど、その挑発的な下着はなんなんだ?

 そう思ったが、平和のためにそれ以上口に出さないことにした。
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