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第4章 海底原人
#1 アンアンと夏休み①
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ついにやってきた。
待ちに待った終業式。
通知表なんて、この際どうでもいい。
所詮、大学入試なんてまだ先なんだし、それより高校生活最初の夏休みをいかに充実させるか。
そのほうが大切に決まっているからだ。
だけど、正直言って、今年の夏休みは今までとずいぶん勝手が違う。
ひとり暮らし最初の夏休みといえば解放感オンリーといってよさそうなものなのだが、僕にはあいにく同居人がいる。
魔界から押しかけてきた魔王の娘、ダイナマイトバディの持ち主、アンアンである。
アンアンは一見すこぶるつきの美少女だが、残念なことに人間の範疇を大きくはずれてしまっている。
まず、空を飛ぶ。
素手で鉄筋コンクリートのビルをも砕いてしまう。
怒ると空間それ自体に穴を開けてしまうほど、その威力はすさまじい。
更に時々巨大化することがある。
そして何よりも問題なのは、残る3人の花婿候補に絶えずつけ狙われていることだ。
花婿候補といっても、当然のことながら、相手は全員人間ではない。
これまで倒した3人もそうだった。
地獄の渡し守、カロン。
蠅の王、ベルゼブブ。
神の毒、サマエル。
みんな、はっきりいって、怪獣みたいなものだったのだ。
夏休みになって、学校の授業がなくなるということは、僕はそのアンアンと40日間、ずっとひとつ屋根の下で顔を突き合わせて暮らすことになるわけだ。
これを幸福と見るか不幸ととらえるべきなのか、極めて微妙なところだった。
だから終業のチャイムが鳴り終わった瞬間、確かにクラスのみんなと一緒に快哉を叫んだ僕だったのだが…。
その直後、突然の鬱にとりつかれて、机の上にがっくりと沈み込んでしまったのである。
待ちに待った終業式。
通知表なんて、この際どうでもいい。
所詮、大学入試なんてまだ先なんだし、それより高校生活最初の夏休みをいかに充実させるか。
そのほうが大切に決まっているからだ。
だけど、正直言って、今年の夏休みは今までとずいぶん勝手が違う。
ひとり暮らし最初の夏休みといえば解放感オンリーといってよさそうなものなのだが、僕にはあいにく同居人がいる。
魔界から押しかけてきた魔王の娘、ダイナマイトバディの持ち主、アンアンである。
アンアンは一見すこぶるつきの美少女だが、残念なことに人間の範疇を大きくはずれてしまっている。
まず、空を飛ぶ。
素手で鉄筋コンクリートのビルをも砕いてしまう。
怒ると空間それ自体に穴を開けてしまうほど、その威力はすさまじい。
更に時々巨大化することがある。
そして何よりも問題なのは、残る3人の花婿候補に絶えずつけ狙われていることだ。
花婿候補といっても、当然のことながら、相手は全員人間ではない。
これまで倒した3人もそうだった。
地獄の渡し守、カロン。
蠅の王、ベルゼブブ。
神の毒、サマエル。
みんな、はっきりいって、怪獣みたいなものだったのだ。
夏休みになって、学校の授業がなくなるということは、僕はそのアンアンと40日間、ずっとひとつ屋根の下で顔を突き合わせて暮らすことになるわけだ。
これを幸福と見るか不幸ととらえるべきなのか、極めて微妙なところだった。
だから終業のチャイムが鳴り終わった瞬間、確かにクラスのみんなと一緒に快哉を叫んだ僕だったのだが…。
その直後、突然の鬱にとりつかれて、机の上にがっくりと沈み込んでしまったのである。
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