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第10部 ヒバナ、アブノーマルヘブン!
#30 海底原人⑤
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泣き喚くお通夜を抱え上げ、ひとまず障壁を超え、桜子にあずけた。
「桜子さん、この子を連れて逃げて」
「どうしたの? なんだかついさっき、気味の悪い声がしたけど」
桜子が車のドアを開け、お通夜を中に入れながら訊く。
「怪獣がいる。わたしたちがなんとかするから、早く」
「なんとかするっていったって・・・自衛隊、呼ぼうよ」
「そんなの待ってたら、島中の人が食べられちゃう。とにかく、ここは任せて」
そういい置いて、再度宙に舞い上がる。
緋美子が近づいてきた。
声の届く範囲まで来ると、
「短期決戦でいくよ。ナミはあの怪獣にかかりっきりだから、おそらくマインドコントロールは使って来ないと思う。全力で集中攻撃すれば、きっと勝てる」
「玉ちゃんもいるしね」
「当然だ」
今は緋美子の背中に乗っかっている玉子が、胸を張る。
「みんな、自信を持つの。私たちはこれまでたくさんの敵を倒してきた。ダゴンだかなんだか知らないけど、あんな頭でっかちの怪獣に、私たち人外少女隊が負けるわけ、ないじゃない」
「そうだね」
うなずくと、ヒバナは翼を大きくひとつ羽ばたいた。
針路を怪獣のほうに取る。
右手に神剣、左手に長槍を握る。
槍は胸ポケットに入っていた小さな筒が変形したものだった。
かつて、異界のダンジョンで魔物が落としたものを、拾って使っているのだ。
ダゴンは今や後足で立ちあがっていた。
十階建てのビルほどもある巨体である。
ヒバナを発見すると、くわっと口を開いた。
濃緑色の液体が噴出した。
間一髪、翼を傾けて。よけた。
何かわからないが、とにかく、臭い。
「くらえ!」
ヒバナが左手を振った。
ぐん、と槍が伸びる。
一気に五メートルほどの長さになった。
それを、投げた。
怪獣の右目の下に突き刺さる。
空いた左手を前に伸ばし、掌を垂直に立てる。
「ファイアボール!」
生まれたプラズマ火球を、突き立った槍めがけて、放つ。
自信を持て。
そう、ひみちゃんはいってくれた。
そうだ。
わたしはこうして、この半年間、戦い続けてきたのだ。
ない智恵を振り絞って、こんなふうに!
プラズマ火球を三連打した。
反動で、体が揺れる。
羽ばたきでそれに耐える。
槍が燃え上がり、怪獣の顔面を焼いた。
怪獣が苦しげに咆哮する。
頭部が下がり、コクピットが見えた。
ナミがこっちを睨んでいる。
ふいに、怪獣の首の辺りから、ぶわっと無数の触手が放たれた。
「わ」
ヒバナが思わず態勢を崩したとき、
目の前を極彩色が横切った。
緋美子だった。
ヒバナをかばうようにホバリングすると、アマテラスの弓を構え、矢を放つ。
すさまじい連続技だった。
空中で炎の矢に貫かれ、触手が次々に燃えあがり、ひきちぎれて落ちていく。
緋美子の矢は自分の翼の羽根である。
連射には小翼の羽根を、とどめには背中の主翼の羽根を使う。
今度は主翼の長い矢を番えた。
「!」
声にならぬ気合とともに、怪獣の左目を打ち抜いた。
それを見届けると、ヒバナは剣を構えて矢のように降下した。
怪獣が大きく頭を振った。
それをかいくぐり、燃えている右の顔面を狙う。
「おりゃあ」
両手に剣を握り、思いっきり右目に突き刺した。
バレーボールほどもある眼球が、どろりと潰れてこぼれ出る。
「つやちゃんの、お父さんの仇!」
眼窩の奥に切っ先を突っ込んで、力まかせにかき回す。
「ヒバナ、離れて!」
頭上から、緋美子の声が振ってきた。
見上げると、緋美子の背中に玉子が立ちあがっていた。
ぬいぐるみの犬そのものだが、馬鹿にしてはいけない。
玉子こそ、ヒバナたちの最終兵器なのだ。
「玉ちゃん、いって!」
飛び立ちながら、ヒバナは叫んだ。
玉子は目を半眼にして、口の中でなにやらぶつぶつつぶやいている。
呪文を唱えているのだった。
怪獣のコクピットの中で、ナミが顔色を変えるのがわかった。
何十メートルもある長い尾が、水しぶきを上げながらぐわっと迫ってきた。
反転し、ヒバナはその先端の尾びれの部分を叩き切った。
と、頭のずっと上のほうで、雷鳴が轟いた。
見上げると、積乱雲がすごいスピードで生まれつつあった。
玉子の黒魔法が発動し始めたのだ。
「この前は、よくもやってくれやがったな」
玉子が歯軋りするように、いった。
酒呑童子の一件で、ナミとツクヨミと戦ったときのことである。
玉子は詠唱の最中にナミに意識を乗っ取られ、こともあろうに味方の緋美子を魔法攻撃して、大怪我を負わせてしまったのだ。
そのときのことを、ずっと根に持っていたに違いない。
「天空大魔法、稲妻落とし!」
短いムク犬の前足を天高く差し上げ、玉子が大声で叫んだ。
なんだか魔法の名前が変わった気がした。
この前まで、サンダー・スパークとかいってなかったっけ?
空間が縦に裂けたかのようだった。
次の瞬間、天の中心と怪獣のコクピットを、青白い光の帯が結んだ。
透明な風防の中で、雷に打たれ、ナミがのけぞるのが見えた。
今度は、玉子が勝ったのだ。
ぶすぶすと白い煙を上げて怪獣が動かなくなると、百人ほどいた信者たちは潮が引くように施設のほうに引き上げていった。
地上に降りたときには、麗奈の姿もなかった。
玉子と緋美子が駆け寄ってきた。
「やったね! 玉ちゃん」
ヒバナは玉子のむくむくした体を抱き上げた。
「だろ? あたいはやるときはやるんだよ」
満面の笑みを浮かべてヒバナに抱きつく玉子。
緋美子が背後から、そっとふたりを抱き締めた。
切れ長の瞳が、心なしか潤んでいる。
「ふたりとも、素敵だったよ。すごく」
「仲間って、最高だね」
ヒバナが泣きながら緋美子の肩に顔をうずめた。
その感動的な光景を背にして、ナギは焼け焦げたコクピットを開けるのに懸命になっていた。
「あち、ったくもう、なんて魔法だよ」
火傷しながらなんとか強化プラスチックの風防をこじ開けると、操縦席にナミがぐったり沈み込み、失神しているのが見えた。
髪の毛が焼け、チリチリになっている。
ナギが初めて目にする、史上最強の妹の無惨な負け姿だった。
ヒバナたちの目を盗み、華奢なナミの体を背負ってそっと怪獣の体から這い降りながら、ナギは思った。
ナミのやつ、目が覚めたら怒るだろうな。
そう。
それこそ、烈火のごとく。
「ナミ、次はルルイエに期待だね」
そうつぶやくと、ナギは重い足取りで教団本部へと向かった。
気が重い理由は、ナミが負けたことだけではなかった。
明日提出の数学の宿題、まだやっていなかった。
戦闘を見ている最中、何の脈絡もなく、だしぬけにそのことを思い出したのだ。
ナギは数学が大の苦手である。
理系少女のナミがいないと、まるで手に負えない。
どうしよう?
暗澹たる気分で空を見上げたナギの頬に、白い桜の花びらのようなものが、当たり、溶けた。
玉子の『天空大魔法』が異常気象を引き起こしたのか・・・。
今年初めての雪が、降り始めたのだった。
「桜子さん、この子を連れて逃げて」
「どうしたの? なんだかついさっき、気味の悪い声がしたけど」
桜子が車のドアを開け、お通夜を中に入れながら訊く。
「怪獣がいる。わたしたちがなんとかするから、早く」
「なんとかするっていったって・・・自衛隊、呼ぼうよ」
「そんなの待ってたら、島中の人が食べられちゃう。とにかく、ここは任せて」
そういい置いて、再度宙に舞い上がる。
緋美子が近づいてきた。
声の届く範囲まで来ると、
「短期決戦でいくよ。ナミはあの怪獣にかかりっきりだから、おそらくマインドコントロールは使って来ないと思う。全力で集中攻撃すれば、きっと勝てる」
「玉ちゃんもいるしね」
「当然だ」
今は緋美子の背中に乗っかっている玉子が、胸を張る。
「みんな、自信を持つの。私たちはこれまでたくさんの敵を倒してきた。ダゴンだかなんだか知らないけど、あんな頭でっかちの怪獣に、私たち人外少女隊が負けるわけ、ないじゃない」
「そうだね」
うなずくと、ヒバナは翼を大きくひとつ羽ばたいた。
針路を怪獣のほうに取る。
右手に神剣、左手に長槍を握る。
槍は胸ポケットに入っていた小さな筒が変形したものだった。
かつて、異界のダンジョンで魔物が落としたものを、拾って使っているのだ。
ダゴンは今や後足で立ちあがっていた。
十階建てのビルほどもある巨体である。
ヒバナを発見すると、くわっと口を開いた。
濃緑色の液体が噴出した。
間一髪、翼を傾けて。よけた。
何かわからないが、とにかく、臭い。
「くらえ!」
ヒバナが左手を振った。
ぐん、と槍が伸びる。
一気に五メートルほどの長さになった。
それを、投げた。
怪獣の右目の下に突き刺さる。
空いた左手を前に伸ばし、掌を垂直に立てる。
「ファイアボール!」
生まれたプラズマ火球を、突き立った槍めがけて、放つ。
自信を持て。
そう、ひみちゃんはいってくれた。
そうだ。
わたしはこうして、この半年間、戦い続けてきたのだ。
ない智恵を振り絞って、こんなふうに!
プラズマ火球を三連打した。
反動で、体が揺れる。
羽ばたきでそれに耐える。
槍が燃え上がり、怪獣の顔面を焼いた。
怪獣が苦しげに咆哮する。
頭部が下がり、コクピットが見えた。
ナミがこっちを睨んでいる。
ふいに、怪獣の首の辺りから、ぶわっと無数の触手が放たれた。
「わ」
ヒバナが思わず態勢を崩したとき、
目の前を極彩色が横切った。
緋美子だった。
ヒバナをかばうようにホバリングすると、アマテラスの弓を構え、矢を放つ。
すさまじい連続技だった。
空中で炎の矢に貫かれ、触手が次々に燃えあがり、ひきちぎれて落ちていく。
緋美子の矢は自分の翼の羽根である。
連射には小翼の羽根を、とどめには背中の主翼の羽根を使う。
今度は主翼の長い矢を番えた。
「!」
声にならぬ気合とともに、怪獣の左目を打ち抜いた。
それを見届けると、ヒバナは剣を構えて矢のように降下した。
怪獣が大きく頭を振った。
それをかいくぐり、燃えている右の顔面を狙う。
「おりゃあ」
両手に剣を握り、思いっきり右目に突き刺した。
バレーボールほどもある眼球が、どろりと潰れてこぼれ出る。
「つやちゃんの、お父さんの仇!」
眼窩の奥に切っ先を突っ込んで、力まかせにかき回す。
「ヒバナ、離れて!」
頭上から、緋美子の声が振ってきた。
見上げると、緋美子の背中に玉子が立ちあがっていた。
ぬいぐるみの犬そのものだが、馬鹿にしてはいけない。
玉子こそ、ヒバナたちの最終兵器なのだ。
「玉ちゃん、いって!」
飛び立ちながら、ヒバナは叫んだ。
玉子は目を半眼にして、口の中でなにやらぶつぶつつぶやいている。
呪文を唱えているのだった。
怪獣のコクピットの中で、ナミが顔色を変えるのがわかった。
何十メートルもある長い尾が、水しぶきを上げながらぐわっと迫ってきた。
反転し、ヒバナはその先端の尾びれの部分を叩き切った。
と、頭のずっと上のほうで、雷鳴が轟いた。
見上げると、積乱雲がすごいスピードで生まれつつあった。
玉子の黒魔法が発動し始めたのだ。
「この前は、よくもやってくれやがったな」
玉子が歯軋りするように、いった。
酒呑童子の一件で、ナミとツクヨミと戦ったときのことである。
玉子は詠唱の最中にナミに意識を乗っ取られ、こともあろうに味方の緋美子を魔法攻撃して、大怪我を負わせてしまったのだ。
そのときのことを、ずっと根に持っていたに違いない。
「天空大魔法、稲妻落とし!」
短いムク犬の前足を天高く差し上げ、玉子が大声で叫んだ。
なんだか魔法の名前が変わった気がした。
この前まで、サンダー・スパークとかいってなかったっけ?
空間が縦に裂けたかのようだった。
次の瞬間、天の中心と怪獣のコクピットを、青白い光の帯が結んだ。
透明な風防の中で、雷に打たれ、ナミがのけぞるのが見えた。
今度は、玉子が勝ったのだ。
ぶすぶすと白い煙を上げて怪獣が動かなくなると、百人ほどいた信者たちは潮が引くように施設のほうに引き上げていった。
地上に降りたときには、麗奈の姿もなかった。
玉子と緋美子が駆け寄ってきた。
「やったね! 玉ちゃん」
ヒバナは玉子のむくむくした体を抱き上げた。
「だろ? あたいはやるときはやるんだよ」
満面の笑みを浮かべてヒバナに抱きつく玉子。
緋美子が背後から、そっとふたりを抱き締めた。
切れ長の瞳が、心なしか潤んでいる。
「ふたりとも、素敵だったよ。すごく」
「仲間って、最高だね」
ヒバナが泣きながら緋美子の肩に顔をうずめた。
その感動的な光景を背にして、ナギは焼け焦げたコクピットを開けるのに懸命になっていた。
「あち、ったくもう、なんて魔法だよ」
火傷しながらなんとか強化プラスチックの風防をこじ開けると、操縦席にナミがぐったり沈み込み、失神しているのが見えた。
髪の毛が焼け、チリチリになっている。
ナギが初めて目にする、史上最強の妹の無惨な負け姿だった。
ヒバナたちの目を盗み、華奢なナミの体を背負ってそっと怪獣の体から這い降りながら、ナギは思った。
ナミのやつ、目が覚めたら怒るだろうな。
そう。
それこそ、烈火のごとく。
「ナミ、次はルルイエに期待だね」
そうつぶやくと、ナギは重い足取りで教団本部へと向かった。
気が重い理由は、ナミが負けたことだけではなかった。
明日提出の数学の宿題、まだやっていなかった。
戦闘を見ている最中、何の脈絡もなく、だしぬけにそのことを思い出したのだ。
ナギは数学が大の苦手である。
理系少女のナミがいないと、まるで手に負えない。
どうしよう?
暗澹たる気分で空を見上げたナギの頬に、白い桜の花びらのようなものが、当たり、溶けた。
玉子の『天空大魔法』が異常気象を引き起こしたのか・・・。
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