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 更に数日後ー。
 あたしたちは公園に居た。
 久保の家の近くの児童公園である。
 うちらのような貧乏人は、毎日スタバやマックに寄るほどの余裕はない。
 ああいうのは、せいぜい月に2、3回。
 カラオケに至っては、2ヶ月に1回。
 後は児童公園のブランコが居場所なのだ。
 あたしと久保は部活に入っていない。
 いや、正確に言うと、入ってたけどやめてしまった。
 久保が水泳部で、あたしがバレー部。
 退部したのは1年前。
 やむにやまれぬ事情というか、ふたりとも、体質の変化ということで。
「あのですね、ちょっと気になることが出てきたんですよね」
 ブランコを漕ぎながら、久保が話し始めた。
「高田クンに聞いたんですけど、シゲアキのやつ、まだ犯行認めてないらしいんです」
 ここしばらく、幽体離脱して魂が抜けたみたいだった久保だったが、きょうはなんだか顔色がいい。
「それ、ニュースで見た」
 久保に合わせてブランコを漕ぎながら、うなずくあたし。
「被疑者のことシゲアキって・・・。よっぽど似た苗字が嫌なんだな」
「そりゃそうですよ。相手は変態なんだし。あ、でも」
 ふいに久保の声音が変わった。
「彼、もしかしたら、変態じゃないのかもしれません」
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