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ACT7 アリア奪回
#9 アリア⑤
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ああああっ! 入ってくるぅ! もうダメえっ! アリア、処女じゃなくなっちゃうぅぅぅ!
更に大声で泣き叫ぼうとした、まさにその瞬間である。
ドゴーン!
玄関のほうで、突如として大音響が響き渡った。
猿男の挿入が止まった。
部屋の入口から、廊下の突き当りの玄関が見える。
ドアがなくなっていた。
その代わりに、長方形の光の枠を背に、純白のアーマーに身を包んだリコが立っていた。
「おぬしは、あの時の…。おのれ、どうしてここがわかった?」
挿入しかけていたペニスを抜いて、猿男がリコのほうに体の向きを変える。
「ばーか。おまえの猿知恵なんて、お天道様はお見通しなんだよ!」
吐き捨てるようにリコが言う。
リコさま!
リコさまが来てくれた!
アリアの全身を、熱い感動が押し包んだ。
ああ、それにしても、なんて麗しいお姿なのかしら…。
リコさまは、やっぱりアリアの女神さまなんだ!
「この毛珍坊さまを舐めるな。同じ改造人間でも、ヴァギナみたいな雑魚とは違うぞ。いいだろう。せっかくのチャンスじゃ。ここはちと趣向を変えて、まず、おぬしから犯してやることにしよう。くふっ、その絶品バディ、遠慮なくいただくぞい」
怒りのにじむ声でそう言ったとたんである。
忍び装束がはじけ飛び、猿男の身体がむくむくと膨張し始めた。
猫背のまま、天井近くまで背丈が伸び、両手の指からはナイフのように鋭い爪を生やしている。
禿げ頭は元のままだが、その周りをシャンプーハットのように飾っていた白髪がたてがみへと変じ、口が耳元まで裂けてしまっていた。
「改造人間だと? おまえたち、いったい全体何者なんだ? だいたい、腸詰帝国って何なんだ? どうしてアリアをつけ狙う?」
じりじりと間合いを詰めながら、リコが訊く。
「そう一度にたずねられても、答えられぬわ。それより今は、男女のまぐわいを楽しもうではないか。クフッ、クフフフッ」
巨漢と化した猿男が、両手を振り上げ、10本の鉤爪をリコに向けた。
「くらえっ!」
とっさに上体を反らし、大猿怪人の突進をかわすリコ。
身をひねりざま、強烈なキックを怪人のわき腹に叩き込む。
「グフッ」
衝撃で怪人が身体をくの字に折ったところに、体重をかけたエルボードロップが炸裂した。
「グハアッ!」
エビのように跳ね、床に叩きつけられる大猿怪人。
目の覚めるような早業だった。
電光石火とは、まさにこのことだ。
アリアは畏敬のまなざしでリコを見た。
すごい。
速い。
かっこいい。
「アリア、大丈夫か?」
動かなくなった怪人をまたぎ越え、リコが近くにやってきた。
「は、はい!」
アリアは元気よく叫んだ。
「もう少しでやられちゃいそうでしたけど、リコさまのおかげで、なんとか助かりましたあ!」
「そうか。間に合ってよかった。それにしても、なんてエロい恰好してるんだ」
ロープを解きながら、呆れたようにリコが言う。
「だって、あいつ、変態なんですもの」
アリアがふくれた時である。
床にうつぶせていた怪人が、ふいに上体を起こした。
「あ、リコさま」
気をつけて!
そう叫ぼうとした時には、すでに手遅れだった。
「馬鹿め、かかったな!」
怪人の右腕が、リコの背めがけて一直線に伸びた。
「うぐっ!」
鈎爪で腰のあたりを刺し貫かれ、激痛にのけぞるリコ。
「リコさま!」
アリアは驚愕で目をいっぱいに見開いた。
ま、まさか…。
そんな。
信じられない。
こんなこと、あっていいはずがない。
あのリコさまが、やられちゃうだなんて…。
更に大声で泣き叫ぼうとした、まさにその瞬間である。
ドゴーン!
玄関のほうで、突如として大音響が響き渡った。
猿男の挿入が止まった。
部屋の入口から、廊下の突き当りの玄関が見える。
ドアがなくなっていた。
その代わりに、長方形の光の枠を背に、純白のアーマーに身を包んだリコが立っていた。
「おぬしは、あの時の…。おのれ、どうしてここがわかった?」
挿入しかけていたペニスを抜いて、猿男がリコのほうに体の向きを変える。
「ばーか。おまえの猿知恵なんて、お天道様はお見通しなんだよ!」
吐き捨てるようにリコが言う。
リコさま!
リコさまが来てくれた!
アリアの全身を、熱い感動が押し包んだ。
ああ、それにしても、なんて麗しいお姿なのかしら…。
リコさまは、やっぱりアリアの女神さまなんだ!
「この毛珍坊さまを舐めるな。同じ改造人間でも、ヴァギナみたいな雑魚とは違うぞ。いいだろう。せっかくのチャンスじゃ。ここはちと趣向を変えて、まず、おぬしから犯してやることにしよう。くふっ、その絶品バディ、遠慮なくいただくぞい」
怒りのにじむ声でそう言ったとたんである。
忍び装束がはじけ飛び、猿男の身体がむくむくと膨張し始めた。
猫背のまま、天井近くまで背丈が伸び、両手の指からはナイフのように鋭い爪を生やしている。
禿げ頭は元のままだが、その周りをシャンプーハットのように飾っていた白髪がたてがみへと変じ、口が耳元まで裂けてしまっていた。
「改造人間だと? おまえたち、いったい全体何者なんだ? だいたい、腸詰帝国って何なんだ? どうしてアリアをつけ狙う?」
じりじりと間合いを詰めながら、リコが訊く。
「そう一度にたずねられても、答えられぬわ。それより今は、男女のまぐわいを楽しもうではないか。クフッ、クフフフッ」
巨漢と化した猿男が、両手を振り上げ、10本の鉤爪をリコに向けた。
「くらえっ!」
とっさに上体を反らし、大猿怪人の突進をかわすリコ。
身をひねりざま、強烈なキックを怪人のわき腹に叩き込む。
「グフッ」
衝撃で怪人が身体をくの字に折ったところに、体重をかけたエルボードロップが炸裂した。
「グハアッ!」
エビのように跳ね、床に叩きつけられる大猿怪人。
目の覚めるような早業だった。
電光石火とは、まさにこのことだ。
アリアは畏敬のまなざしでリコを見た。
すごい。
速い。
かっこいい。
「アリア、大丈夫か?」
動かなくなった怪人をまたぎ越え、リコが近くにやってきた。
「は、はい!」
アリアは元気よく叫んだ。
「もう少しでやられちゃいそうでしたけど、リコさまのおかげで、なんとか助かりましたあ!」
「そうか。間に合ってよかった。それにしても、なんてエロい恰好してるんだ」
ロープを解きながら、呆れたようにリコが言う。
「だって、あいつ、変態なんですもの」
アリアがふくれた時である。
床にうつぶせていた怪人が、ふいに上体を起こした。
「あ、リコさま」
気をつけて!
そう叫ぼうとした時には、すでに手遅れだった。
「馬鹿め、かかったな!」
怪人の右腕が、リコの背めがけて一直線に伸びた。
「うぐっ!」
鈎爪で腰のあたりを刺し貫かれ、激痛にのけぞるリコ。
「リコさま!」
アリアは驚愕で目をいっぱいに見開いた。
ま、まさか…。
そんな。
信じられない。
こんなこと、あっていいはずがない。
あのリコさまが、やられちゃうだなんて…。
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