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ACT3 共闘
#5 リコ②
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ヴァギナ?
そう言われてみれば、あの形。
唇を縦にして、中をぐちゃぐちゃにしたようなあれは、まさに女のおま〇こそのものだ。
怒涛のように砂埃を巻き上げて、そのおま〇こ顔の女怪人を乗せた神輿が、リコたちめがけて突進してくる。
アリアを小脇にかかえて間一髪飛び退くと、リコの隣にうずくまったハルが叫んだ。
「気をつけろ!」
ん?
振り向いたリコは、見た。
急ブレーキをかけた神輿の上から身を乗り出した怪人の顔。
それをライオンのたてがみのように取り巻いている長い毛が一斉にこっちを向いたかと思うと、いきなり針のように射出されたのだ!
「くっ!」
とっさにコートで防いだ。
ブスブスブスッ。
見る間に一張羅のトレンチコートが穴だらけになる。
「どうだ? 陰毛針の威力は?」
おほほほほほ、と高笑いして、デウス・エクス・ヴァギナが自慢げにのたまった。
陰毛針?
リコは唖然とした。
これはギャグなのか?
なんであたしはこんなバカと戦わなければならないのだ?
が、攻撃はそれだけでは済まなかった。
「さあ、次行くぞ! くらえ、淫汁トルネード!」
その瞬間である。
女怪人の顔がふたつに割れ、その間からどばっと滝のような液体が噴き出してきた。
「うわっ」
ぬるぬるした液に足を取られ、転びそうになるリコ。
危ういところをハルに抱き留められ、なんとか難を逃れることができた。
「くだらなさすぎて、どうしていいかわからない」
ハルが苦虫を噛み潰したような顔で言う。
さすがの宇宙刑事も、このおま〇こ怪人には、ほとほと手を焼いているようだ。
「くそ、変身さえできれば」
リコは奥歯を噛み締めた。
「どうした? なぜ変身しない?」
不思議そうに、ハルが訊く。
「私もアリアも、もうおまえの正体は知っている。今更隠すこともないだろう」
「エネルギー切れだ」
正直に、リコは答えた。
「グラビアの撮影で一睡もしてないうえに、きのうの夜から何も食べていない。しかも、あんたに拷問までされた。変身したくても、力が出ないんだよ。せめてチョコレートのひと切れでもあれば…」
「チョコでいいんですかあ? アリア、近くのコンビニで買ってきましょうかあ? あの、お金は持ってませんけど」
リコの腕の中で、アリアが言った。
「ばか。そんな暇あるもんか。ここを動いたら、あの陰毛で針ねずみにされちまう」
「でもぉ…アリア、リコさまのお役に立ちたいんですう」
「食べ物ではないが、こんなのはどうだ?」
ハルが言ったのは、その時だった。
いきなりリコの頬を両手で挟むと、唇を押しつけてきた。
「あわわわわっ! こんなところでディープキス?」
アリアが目を回す。
「うぐっ」
リコは喉を鳴らした。
ハルの口から流れ込んできたのは、大量の唾液である。
それは、甘い蜜のような味がして、飲み干すとともにリコの身体の芯に、つかの間熱い火が点ったようだった。
「サンキュ。いける」
手の甲で唇をぬぐうと、リコはうなずいた。
「アリアを頼む。ちょっくら行って、あの馬鹿、倒してくる」
そう言われてみれば、あの形。
唇を縦にして、中をぐちゃぐちゃにしたようなあれは、まさに女のおま〇こそのものだ。
怒涛のように砂埃を巻き上げて、そのおま〇こ顔の女怪人を乗せた神輿が、リコたちめがけて突進してくる。
アリアを小脇にかかえて間一髪飛び退くと、リコの隣にうずくまったハルが叫んだ。
「気をつけろ!」
ん?
振り向いたリコは、見た。
急ブレーキをかけた神輿の上から身を乗り出した怪人の顔。
それをライオンのたてがみのように取り巻いている長い毛が一斉にこっちを向いたかと思うと、いきなり針のように射出されたのだ!
「くっ!」
とっさにコートで防いだ。
ブスブスブスッ。
見る間に一張羅のトレンチコートが穴だらけになる。
「どうだ? 陰毛針の威力は?」
おほほほほほ、と高笑いして、デウス・エクス・ヴァギナが自慢げにのたまった。
陰毛針?
リコは唖然とした。
これはギャグなのか?
なんであたしはこんなバカと戦わなければならないのだ?
が、攻撃はそれだけでは済まなかった。
「さあ、次行くぞ! くらえ、淫汁トルネード!」
その瞬間である。
女怪人の顔がふたつに割れ、その間からどばっと滝のような液体が噴き出してきた。
「うわっ」
ぬるぬるした液に足を取られ、転びそうになるリコ。
危ういところをハルに抱き留められ、なんとか難を逃れることができた。
「くだらなさすぎて、どうしていいかわからない」
ハルが苦虫を噛み潰したような顔で言う。
さすがの宇宙刑事も、このおま〇こ怪人には、ほとほと手を焼いているようだ。
「くそ、変身さえできれば」
リコは奥歯を噛み締めた。
「どうした? なぜ変身しない?」
不思議そうに、ハルが訊く。
「私もアリアも、もうおまえの正体は知っている。今更隠すこともないだろう」
「エネルギー切れだ」
正直に、リコは答えた。
「グラビアの撮影で一睡もしてないうえに、きのうの夜から何も食べていない。しかも、あんたに拷問までされた。変身したくても、力が出ないんだよ。せめてチョコレートのひと切れでもあれば…」
「チョコでいいんですかあ? アリア、近くのコンビニで買ってきましょうかあ? あの、お金は持ってませんけど」
リコの腕の中で、アリアが言った。
「ばか。そんな暇あるもんか。ここを動いたら、あの陰毛で針ねずみにされちまう」
「でもぉ…アリア、リコさまのお役に立ちたいんですう」
「食べ物ではないが、こんなのはどうだ?」
ハルが言ったのは、その時だった。
いきなりリコの頬を両手で挟むと、唇を押しつけてきた。
「あわわわわっ! こんなところでディープキス?」
アリアが目を回す。
「うぐっ」
リコは喉を鳴らした。
ハルの口から流れ込んできたのは、大量の唾液である。
それは、甘い蜜のような味がして、飲み干すとともにリコの身体の芯に、つかの間熱い火が点ったようだった。
「サンキュ。いける」
手の甲で唇をぬぐうと、リコはうなずいた。
「アリアを頼む。ちょっくら行って、あの馬鹿、倒してくる」
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