上 下
134 / 230
ACT11 捕虜

#8 アリア⑤

しおりを挟む
 息も絶え絶えに珍子が語ったところによると、ふたりの境遇は次のようになる。
 ビュンビュン丸と珍子は、1年前まで、自由が丘天使園なる児童養護施設で暮らしていた。
 ところがそこがある日、経営難で腸詰帝国に買収されることになり、児童たちは全員人肉バーガーの原料にされてしまった。
 かろうじて難を逃れたのが、珍子とビュンビュン丸のふたりだったのだ。
 その理由は、こうだった。
 ビュンビュン丸については、体臭があまりに強すぎて食用に不向きだったこと。
 珍子はといえば、早い段階から施設の経営陣たちに肉体を提供して特権を得てきたのが、最後になって功を奏したのだということ、である。
 そうして死を逃れたふたりだったのだが、かといって自由の身になれるわけもなく、その代わりに改造人間の実験台とされてしまったというわけだ。
「大変だったんですねえ」
 相づちを打ちながら、アリアはポケットの中のローターを指で弄んでいる。
「じゃあ、つらい過去を忘れるために、もっともっと、人生を楽しまなきゃ」
 珍子はマットから屹立した極太バイブを体内に埋め、リコが腰をつかんで身体を上下させるのに合わせ、途切れ途切れに悲鳴を上げている。
 すでに股間はびしょ濡れになり、小便を漏らしでもしたかのように、マットをべちょべちょに汚してしまっている。
「では、フィナーレといきましょうか。リコさま、彼女のアヌスにお汁をたっぷり塗り込んであげてください」
 質問を早々に切り上げ、アリアは声を張り上げた。
 正直、自分についての情報など、聞きたくなかった。
 どうせろくなものじゃないに決まっている。
 そんな気がしてならないのだ。
「そんなことして、どうするつもりだ?」
 珍子の裸体を上下に動かしながら、眉をひそめてリコが訊いてきた。
「前の穴はもう十分なようですから、今度は後ろの穴を気持ちよくしてあげるのです。さっき聞かせてもらった生い立ちからして、彼女、きっと後ろの穴も非処女だと思うんです。きっと喜んでくれますよ」
 そして、と続きは心の中で独白するアリア。
 いよいよこれを使うのだ。
 前に一度、リコさまに使った時、リコさまったら、興奮しすぎて変身しちゃったんだっけ。
 それを改造人間に使ったら、いったいどんなことが起こるのだろう?
 あん。
 想像したら、小股がうずうずしてきちゃった。
 もう、このままじゃ、済まないよぅ。
 あ、そうだ。
 今晩は、みんなが寝静まったら、リコさまのお部屋に忍び込んじゃおう。
 そして、今度こそ、リコさまをアリアひとりのものにしちゃうのだ。
「こうか?」
 リコは珍子の股間から愛液をすくい取っては、指で会陰部からアナルにかけての部位に伸ばしているようだ。
「そ、そこは…あ。あ。あ」
 新たな刺激に、またしても反応を再開する珍子。
「いい感じですね」
 アリアは天使のように微笑んだ。
「それではリコさま、始めてくださいな」
 


しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ビキニに恋した男

廣瀬純一
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

兄の悪戯

廣瀬純一
大衆娯楽
悪戯好きな兄が弟と妹に催眠術をかける話

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

処理中です...