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ACT10 淫靡な特訓
#16 リコ⑫
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「ハ、ハル、放せ」
リコは叫んだ。
「あの音が聞こえないのか? こんなことしてる場合じゃないだろう?」
逆ブリッジの体勢で持ち上げられたリコは、ハルの両手両足に巧妙に手足をからめとられて、ろくに動くこともままならない。
身体が弓なりに反り返っているせいで、すでにブラの片方はずれ、大きな丸い乳房が外にこぼれ出してしまっている。
「ああ、そうだな。まだまだ準備が足りないが、いたしかたない」
ハルが力をゆるめるのがわかった。
マットに投げ出されると、リコは間髪を入れず跳ね起きた。
はずれかけたブラはそのままで、まっさきにやったのは、ピンヒールを脱ぎ捨てることである。
「ったく、こんなの人間の履くもんじゃない! 拷問用の道具かよ!」
「そういうな。そのおかげで、おまえは以前より多少は強くなれたはず。さっそく今度の怪獣で試してみるんだな」
立ち上がったハルが、リコを見上げて薄く笑った。
「ロープの電流、切りましたよ。ふたりとも、これでリングから出られます」
支柱の前から振り向いて、アリアが言った。
「でも、やばいですね。ここ、秘密基地なのに、腸詰帝国に見つかっちゃったんでしょうか」
「だろうな。工場を襲撃した時に、後をつけられたのかもしれない。ま、どっちにしろ、売られた喧嘩は買うしかあるまい」
「とにかく外に出よう。相手が怪獣なら、広い場所で戦った方がいい」
裸足でビキニのまま、リコがリングロープをひらりと飛び越える。
ボンテージ衣装のハルがそれに続き、最後に学ラン姿のアリアがパタパタと後を追う。
3人が外に出る頃には、地面の振動ははっきりと体感できるほどに強まっていた。
「またアリアが目当てだろうか」
リコの言葉に、ハルがうなずいた。
「たぶん。だとしたら、アリアひとりをここに残しておくわけにはいかないな」
「つまり、逆に言えば、アリアを使って怪獣を好きな場所におびき出せるというわけか」
「名案だ。それは案外いけるかもしれない」
「ちょっとふたりともぉ! なんですか、それ? アリアを生贄か囮にでもするつもりなんですかあ?」
ぶかぶかの学ランの袖を振り回して、アリアが抗議する。
「大丈夫だ。おまえはうちが必ず守るから」
アリアをぎゅっと抱き寄せ、リコは言った。
「浜辺がいいな。足元が不安定で若干戦いにくいかもしれないが、周りに何もないからMILKYの必殺技が使えるぞ」
「おっぱいビームのことか?」
リコの言葉に、ハルが苦笑した。
「そのネーミングだが、もう少しマシなのはなかったのか? たとえば波動砲とか、光子加速砲とか」
「パクリはいやなんでね」
憮然とした面持ちで、リコは答えた。
おっぱいビーム。
自分でも、ダサいのは重々承知である。
しかし、それ以外名付けようがないのだから、仕方がない。
「アリアは好きですよぉ、おっぱいビームって。なんか可愛いもの」
くすりと笑うアリア。
崖下に下りる道を下ると、やがて人気のない砂浜海岸に出た。
ここなら奥まった湾になっているので、派手に戦っても誰かに目撃されることはまずないだろう。
ハルの言うように足元が砂だから、変身の度合いによってはかなり行動を制限される可能性はある。
が、ピンヒールを履いてハルと戦うより、ずっとマシなはずだった。
まさかとは思うが、この事態をハルは予測していたのかと勘繰りたくなるほどだ。
『リコ、気をつけて。怪獣反応は、こちらに進度を変えています。到着まであと10秒』
イオの”声”に緊迫した響きがこもる。
「くるぞ」
リコは言った。
「うちの頭の中でイオが言っている」
「イオというのが、おまえの変身の原動力なのか」
「ああ。言いそびれていたが、ハルが身に着けてるAIみたいなものだと思う。ただしこっちはエウロパ製だ」
「エウロパといえば、この恒星系の第5惑星の衛星だな」
「確か、そうだったような…。詳しい話は後だ。アリアを頼む」
「任せろ。ちょうど私のA!、セラフィムも敵の接近を感知したところだ。かなりのサイズだぞ」
「そうだな」
リコは胸からブラをはぎとった。
巨乳が揺れ、金と銀の乳首が朝陽を受けて輝いた。
「なら、こっちも、これまでの最大ボリュームで迎え撃つだけさ」
リコは叫んだ。
「あの音が聞こえないのか? こんなことしてる場合じゃないだろう?」
逆ブリッジの体勢で持ち上げられたリコは、ハルの両手両足に巧妙に手足をからめとられて、ろくに動くこともままならない。
身体が弓なりに反り返っているせいで、すでにブラの片方はずれ、大きな丸い乳房が外にこぼれ出してしまっている。
「ああ、そうだな。まだまだ準備が足りないが、いたしかたない」
ハルが力をゆるめるのがわかった。
マットに投げ出されると、リコは間髪を入れず跳ね起きた。
はずれかけたブラはそのままで、まっさきにやったのは、ピンヒールを脱ぎ捨てることである。
「ったく、こんなの人間の履くもんじゃない! 拷問用の道具かよ!」
「そういうな。そのおかげで、おまえは以前より多少は強くなれたはず。さっそく今度の怪獣で試してみるんだな」
立ち上がったハルが、リコを見上げて薄く笑った。
「ロープの電流、切りましたよ。ふたりとも、これでリングから出られます」
支柱の前から振り向いて、アリアが言った。
「でも、やばいですね。ここ、秘密基地なのに、腸詰帝国に見つかっちゃったんでしょうか」
「だろうな。工場を襲撃した時に、後をつけられたのかもしれない。ま、どっちにしろ、売られた喧嘩は買うしかあるまい」
「とにかく外に出よう。相手が怪獣なら、広い場所で戦った方がいい」
裸足でビキニのまま、リコがリングロープをひらりと飛び越える。
ボンテージ衣装のハルがそれに続き、最後に学ラン姿のアリアがパタパタと後を追う。
3人が外に出る頃には、地面の振動ははっきりと体感できるほどに強まっていた。
「またアリアが目当てだろうか」
リコの言葉に、ハルがうなずいた。
「たぶん。だとしたら、アリアひとりをここに残しておくわけにはいかないな」
「つまり、逆に言えば、アリアを使って怪獣を好きな場所におびき出せるというわけか」
「名案だ。それは案外いけるかもしれない」
「ちょっとふたりともぉ! なんですか、それ? アリアを生贄か囮にでもするつもりなんですかあ?」
ぶかぶかの学ランの袖を振り回して、アリアが抗議する。
「大丈夫だ。おまえはうちが必ず守るから」
アリアをぎゅっと抱き寄せ、リコは言った。
「浜辺がいいな。足元が不安定で若干戦いにくいかもしれないが、周りに何もないからMILKYの必殺技が使えるぞ」
「おっぱいビームのことか?」
リコの言葉に、ハルが苦笑した。
「そのネーミングだが、もう少しマシなのはなかったのか? たとえば波動砲とか、光子加速砲とか」
「パクリはいやなんでね」
憮然とした面持ちで、リコは答えた。
おっぱいビーム。
自分でも、ダサいのは重々承知である。
しかし、それ以外名付けようがないのだから、仕方がない。
「アリアは好きですよぉ、おっぱいビームって。なんか可愛いもの」
くすりと笑うアリア。
崖下に下りる道を下ると、やがて人気のない砂浜海岸に出た。
ここなら奥まった湾になっているので、派手に戦っても誰かに目撃されることはまずないだろう。
ハルの言うように足元が砂だから、変身の度合いによってはかなり行動を制限される可能性はある。
が、ピンヒールを履いてハルと戦うより、ずっとマシなはずだった。
まさかとは思うが、この事態をハルは予測していたのかと勘繰りたくなるほどだ。
『リコ、気をつけて。怪獣反応は、こちらに進度を変えています。到着まであと10秒』
イオの”声”に緊迫した響きがこもる。
「くるぞ」
リコは言った。
「うちの頭の中でイオが言っている」
「イオというのが、おまえの変身の原動力なのか」
「ああ。言いそびれていたが、ハルが身に着けてるAIみたいなものだと思う。ただしこっちはエウロパ製だ」
「エウロパといえば、この恒星系の第5惑星の衛星だな」
「確か、そうだったような…。詳しい話は後だ。アリアを頼む」
「任せろ。ちょうど私のA!、セラフィムも敵の接近を感知したところだ。かなりのサイズだぞ」
「そうだな」
リコは胸からブラをはぎとった。
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