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第291話 進路面談
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2学期になり、進路面談の時期がやってきた。
担任から指名があったものは、放課後、順次、進路指導室に呼ばれていく。
ところが、いつまでたっても私の番はやってこなかった。
私は確かに成績も良くないし、健康以外に取り柄がない。
でも、将来、美術系の大学に進んで、デザインに関係した仕事に就く、という夢を持っている。
そうこうするうちに2学期も冬休みも終わり、3学期になった。
時期的に周囲ではすでに推薦合格が出始めていた。
私は焦った。
ある日、たまりかねて職員室に行き、担任に直談判することにした。
「どうして私だけ、面談してもらえないんですか?」
すると、担任は呆れたような顔で私を見た。
「面談? 必要ないだろ。おまえの進路は生れた時から決まっている」
「どういうことですか?」
つい、声が荒くなった。
生まれた時から決まってる?
何それ? 意味わかんない。
「まあ、ちょうどいい、そろそろ来る頃だ」
担任が言った時、
「ちわ、肉丸畜産です」
職員室の扉を開けて、作業着姿の男たちが入ってきた。
「旬の家畜の計測に来ましたあ」
キャップを取って、一番年かさの男がお辞儀をする。
「こっちこっち」
男たちに向かって手を振る担任。
「どうだい? 良く育ってるだろう。うちの高校の家畜女子は」
ぶうう。
私は怒りのあまり、思わず鼻を鳴らしていた。
担任から指名があったものは、放課後、順次、進路指導室に呼ばれていく。
ところが、いつまでたっても私の番はやってこなかった。
私は確かに成績も良くないし、健康以外に取り柄がない。
でも、将来、美術系の大学に進んで、デザインに関係した仕事に就く、という夢を持っている。
そうこうするうちに2学期も冬休みも終わり、3学期になった。
時期的に周囲ではすでに推薦合格が出始めていた。
私は焦った。
ある日、たまりかねて職員室に行き、担任に直談判することにした。
「どうして私だけ、面談してもらえないんですか?」
すると、担任は呆れたような顔で私を見た。
「面談? 必要ないだろ。おまえの進路は生れた時から決まっている」
「どういうことですか?」
つい、声が荒くなった。
生まれた時から決まってる?
何それ? 意味わかんない。
「まあ、ちょうどいい、そろそろ来る頃だ」
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「ちわ、肉丸畜産です」
職員室の扉を開けて、作業着姿の男たちが入ってきた。
「旬の家畜の計測に来ましたあ」
キャップを取って、一番年かさの男がお辞儀をする。
「こっちこっち」
男たちに向かって手を振る担任。
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