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第275話 お手伝い
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おばあちゃんのお手伝いをした。
親戚が集まるので、みんなに振る舞うちらし寿司作りである。
炊き立ての白米にお酢をぶっこんでかき混ぜていると、
「あんまり入れると体に良くないよ」
しかめっ面をしておばあちゃんが言った。
「どうなるの?」
「骨が解けちゃうんだよ」
「そうなんだ」
見るとそう言いながらもおばあちゃんはもうひとつのせいろにドボドボお酢を注ぎ込んでいる。
「そっちはいいの?」
「ああ。これはあいつのだから」
食後、蛸みたいに骨がぐにゃぐにゃになったじいちゃんは、ちゃぶ台に突っ伏して動けなくなっていた。
親戚が集まるので、みんなに振る舞うちらし寿司作りである。
炊き立ての白米にお酢をぶっこんでかき混ぜていると、
「あんまり入れると体に良くないよ」
しかめっ面をしておばあちゃんが言った。
「どうなるの?」
「骨が解けちゃうんだよ」
「そうなんだ」
見るとそう言いながらもおばあちゃんはもうひとつのせいろにドボドボお酢を注ぎ込んでいる。
「そっちはいいの?」
「ああ。これはあいつのだから」
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