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第54話 姉妹の絆
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姉の手術の日がやってきた。
前から悪かった心臓と肝臓と腎臓を同時に移植するのだという。
大変な手術だということは、私にもわかっている。
でも、才色兼備で優しい姉は妹の私のあこがれの的なのだ。
なんとかして成功してほしかった。
付き添いで病院に行くと、
「この子ですか?」
お医者さんが私を見て言った。
「ええ、お願いします」
母が応えて私をお医者さんの方に差し出した。
え?
違うよね。
手術するのは姉さんで、私じゃないんだけど・・・。
言いかけた私を、冷たい母の言葉が遮った。
「必要なものはすべて使ってください。そのために今まで育ててきたんですから」
10時間後、無事、姉の手術は成功した。
こうして、私は姉の身体の一部になったのだ。
前から悪かった心臓と肝臓と腎臓を同時に移植するのだという。
大変な手術だということは、私にもわかっている。
でも、才色兼備で優しい姉は妹の私のあこがれの的なのだ。
なんとかして成功してほしかった。
付き添いで病院に行くと、
「この子ですか?」
お医者さんが私を見て言った。
「ええ、お願いします」
母が応えて私をお医者さんの方に差し出した。
え?
違うよね。
手術するのは姉さんで、私じゃないんだけど・・・。
言いかけた私を、冷たい母の言葉が遮った。
「必要なものはすべて使ってください。そのために今まで育ててきたんですから」
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こうして、私は姉の身体の一部になったのだ。
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