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第44話 幽霊女

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 夜中に目が覚めた。
 胸の上に何かが乗っているようで、妙に息苦しい。
 俺は大学2年生。ここは俺のボロアパートの一室である。
 薄目を開けると、白い着物を髪の長い女が、手足で俺を押さえつけるようにして上にまたがっている。
 どう見ても、幽霊である。
 くそ、事故物件だったか。
 俺は心の中で毒づいた。
 道理で家賃が安いはずだ。
 が、今更愚痴っても始まらない。
 今はこいつをなんとかしなければ。
 手を伸ばして、女の髪の毛をつかむ。
 手応えがあった。
 この女、幽霊なのに、実体があるようだ。
 力任せに引っ張ると、女が苦しげにのけぞった。
 チャンスである。
 俺は跳ね起きると、女をせんべい布団の上に組み伏せた。
 女の着物の裾がめくれ上がり、真っ白な太腿がつけ根まであらわになる。
「てめえ、この。俺に憑りつこうったって、そうはいかないぞ」
 着物の胸元を握って、締め上げる。
 女が弱々しい声で何かうめいている。
 助けでも呼んでいるのか。
 幽霊にしては、情けないやつである。
 手を放すと、着物の襟元がはだけて、真っ白な乳房が剥き出しになった。
 女はノーブラだった。
 まあ、幽霊だからこれは当たり前か。
 しかし、なんてきれいなおっぱいなんだろう。
 髪の毛に隠れて顔は見えないが、この女幽霊、肌の張りからしてまだ若い。
 試しに股間に手を伸ばしてみると、思った通り、ノーパンである。
 そうとわかったとたん、たまらなくなった。
 据え膳食わぬは男の恥。
 そんな古い警句が頭の隅をかすめすぎる。
 急いでパンツを脱ぎ捨てた。
 ムスコはすでにカチカチに勃起している。
 女の太腿を抱え上げると、腰を後ろに引いて、竿も折れよとばかりに幽霊のおまんこめがけてペニスをぶち込んだ。
 幽霊だけに、女のそこは冷たくて、とても快適だった。
 女が悲鳴を上げるのを無視して、むちゃくちゃに弄んだ挙句、二度三度と精を放ってやった。
 夜が明けると同時に女は消え、精液にまみれた布団の上でいびきをかいて俺は寝た。


 女が再び現れたのは、1年たったちょうど同じ夏の夜のことである。
 幽霊女は赤ん坊を抱いていた。
「まさかそれ」
 呆れて訊くと、嫣然と微笑んだ。
 ーあなたの子よー
 女の声が、頭の中に響いてきた。
 

 
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