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第10部 姦禁のリリス
プロローグ
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異様な光景だった。
広大な浴場。
その半ば以上を占める楕円形の浴槽に、おびただしい数の老婆がひしめいている。
浴場なのだから当然といえば当然なのだが、老婆たちは全員全裸である。
その老婆の群れが、染みの浮き出た皺だらけの裸体を寄せ合って、じっと自分の番が来るのを待っているのだ。
先頭の老婆の頭上にそびえるのは、大理石でつくられた巨大な十字架だった。
その十字架に磔にされているのは、がっくりと首を垂れ、目を閉じたひとりの少女である。
肩までの髪に縁取られた小さめの顔は凡百のアイドルを凌ぐほど美しい。
否が応でも見る者の目を引きつけるその顔立ちは、あどけなさと淫蕩さが同居して、ひどく蠱惑的だ。
が、人目を引くのは、その美貌よりも、少女が全裸であることだった。
あどけなさの残る顔に不似合いの豊満な胸、くびれた腰から尻にかけての優雅なライン、ほどよい肉付きの脚。
少女は両足を180度開くような格好で十字架に縛りつけられている。
十字架には腕木が2本あり、2本目が低い位置で浴場の床と平行に左右に突き出ている。
そこに少女の両脚が縛りつけられているというわけだ。
奇妙なのは、釣り鐘型に盛り上がった少女の乳房の先に、1対の電極が取りつけられていることだった。
電極は乳首だけでなく、無毛の陰部の奥、そして肛門の中にまで埋め込まれている。
電極から伸びたコードは十字架の胴を巻き、背後の壁に設置された制御装置に繋がっていた。
沼真布は、十字架の真下から杏里を見上げていた。
気を失った少女の裸身を食い入るように見つめながら、そのあまりの淫猥さに驚嘆してしまっていた。
180度開脚した杏里の膣口には鋼鉄の輪が嵌められ、括約筋を拡張し、入口が閉じないようにしっかりと固定している。
その奥に覗くサーモンピンクの肉の穴が、真布の視力の衰えた眼にも、鮮烈な印象を与えていた。
「行きますよ。もう少し前へ出てください」
突然、高い天井のどこかから井沢の声がした。
浅い湯船の中を這い進み、杏里の真下にしなびた裸体を持ってくる。
ふいに何かが爆ぜるような音が鳴り響き、真布の頭上で杏里がびくりと痙攣した。
真布の弱った心臓の鼓動が、急速に高まった。
聖なるエキスの授与が、いよいよ始まるのだ。
広大な浴場。
その半ば以上を占める楕円形の浴槽に、おびただしい数の老婆がひしめいている。
浴場なのだから当然といえば当然なのだが、老婆たちは全員全裸である。
その老婆の群れが、染みの浮き出た皺だらけの裸体を寄せ合って、じっと自分の番が来るのを待っているのだ。
先頭の老婆の頭上にそびえるのは、大理石でつくられた巨大な十字架だった。
その十字架に磔にされているのは、がっくりと首を垂れ、目を閉じたひとりの少女である。
肩までの髪に縁取られた小さめの顔は凡百のアイドルを凌ぐほど美しい。
否が応でも見る者の目を引きつけるその顔立ちは、あどけなさと淫蕩さが同居して、ひどく蠱惑的だ。
が、人目を引くのは、その美貌よりも、少女が全裸であることだった。
あどけなさの残る顔に不似合いの豊満な胸、くびれた腰から尻にかけての優雅なライン、ほどよい肉付きの脚。
少女は両足を180度開くような格好で十字架に縛りつけられている。
十字架には腕木が2本あり、2本目が低い位置で浴場の床と平行に左右に突き出ている。
そこに少女の両脚が縛りつけられているというわけだ。
奇妙なのは、釣り鐘型に盛り上がった少女の乳房の先に、1対の電極が取りつけられていることだった。
電極は乳首だけでなく、無毛の陰部の奥、そして肛門の中にまで埋め込まれている。
電極から伸びたコードは十字架の胴を巻き、背後の壁に設置された制御装置に繋がっていた。
沼真布は、十字架の真下から杏里を見上げていた。
気を失った少女の裸身を食い入るように見つめながら、そのあまりの淫猥さに驚嘆してしまっていた。
180度開脚した杏里の膣口には鋼鉄の輪が嵌められ、括約筋を拡張し、入口が閉じないようにしっかりと固定している。
その奥に覗くサーモンピンクの肉の穴が、真布の視力の衰えた眼にも、鮮烈な印象を与えていた。
「行きますよ。もう少し前へ出てください」
突然、高い天井のどこかから井沢の声がした。
浅い湯船の中を這い進み、杏里の真下にしなびた裸体を持ってくる。
ふいに何かが爆ぜるような音が鳴り響き、真布の頭上で杏里がびくりと痙攣した。
真布の弱った心臓の鼓動が、急速に高まった。
聖なるエキスの授与が、いよいよ始まるのだ。
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