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第4話 転生! 凌辱学園
#67 熟女の餌食⑬
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帰りのバスのなかでは、那智にガードされるまでもなく、杏里は落ち着いて物思いにふけることができた。
バスが発車するや否や、校長の大山以下全員が、ぐうぐういびきをかいて寝てしまったからである。
混浴風呂で杏里を凌辱した後、どうやら朝まで麻雀に励んでいたらしい。
那智に抱かれるようにしてバスに揺られながら、杏里が思い出すのは楽しかった元の世界のことばかりだった。
会いたい、と切に思う。
みいと会って、もう一度心ゆくまで抱き合って眠りたい…。
自分を外敵から守るように抱きしめてくれる那智には悪い気がしてならなかったが、一度思い出すとみいに対する思慕は胸にとめどなくあふれ、しまいにはじっとしていられなくなるほどだった。
バスが学校に到着すると、杏里は挨拶もそこそこに最寄りの地下鉄の駅に走り、急ぎ紗彩の家に向かった。
紗彩の豪邸は杏里の実家のすぐ近くにある。
田んぼや畑や森を除けば、隣家といえる距離なのだ。
実家に顔を出して養い親の小田切勇次にも会ってみたかったが、それは後回しにすることにした。
通い慣れた坂を登って大きな門の前に立つ。
下着も服もスカートも汚れていることに気づいたが、今更引き返す気にもなれなかった。
インターフォンを押すと、懐かしい紗彩の声が返ってきた。
「どなた?」
相変わらず、鈴を振るような澄んだ声音である。
よかった!
紗彩さん、いるんだ!
安堵のあまり、杏里はその場にへたりこみそうになった。
「杏里です。笹原杏里」
息せき切って名乗ると、
「笹原さん? えーっと、どちらの笹原さんかしら?」
不審そうな声がインターフォンから返ってきた。
予想外の反応に、杏里はどきりとした。
とぼけているのだろうか?
でも、なんのために?
「あのう、私、今は清流院高校で、教師をしてるんですけど…」
必死で食い下がった。
ここまで来てみいに会えないなんて、いくらなんでも悲しすぎる。
「失礼しました。先生でいらっしゃったんですね? ですが、清流院高校の先生が、どうしてうちに? 私の姪が通っているのは、同じ私立でも、百合丘女子ですし…」
紗彩はすっかり困惑し切っているようだ。
どうも本当に杏里のことを知らないらしかった。
「姪って、ひょっとして、みいのことですか?」
勢い込んで、杏里はたずねた。
興奮のあまり、顔をインターフォンにくっつけている。
「ええ…確かに姪の名前は、みいですけど…。「美しい」に「衣(ころも)」と書いて、みいと読みます。でも、それが何か…? あの子は今、学校に行っていて、家にはいませんが」
「い、いえ」
杏里はインターフォンに向かってかぶりを振った。
それだけ聞けば、十分だ。
わかったことはふたつある。
まずは、紗彩とみいが、ちゃんとこの世界にも存在していること。
もうひとつは、ふたりと私の間に接点が何も存在しないこと…。
うれしいような悲しいような、ひどく複雑な気分だった。
「ちょっと部活動の対外試合の打ち合わせに、と思いまして…。でも、いいんです。わかりました。直接、百合丘女子のほうにうかがってみます」
「すみません。お役に立てず…」
紗彩の声を背中に聞きながら、もと来た道を戻る。
が、途中で耐えられなくなって、ぽつんと立ち止まると、杏里は肩を震わせ、さめざめと泣き出した。
自分が異世界転移したことを、これほど思い知らされる出来事はなかったからである。
バスが発車するや否や、校長の大山以下全員が、ぐうぐういびきをかいて寝てしまったからである。
混浴風呂で杏里を凌辱した後、どうやら朝まで麻雀に励んでいたらしい。
那智に抱かれるようにしてバスに揺られながら、杏里が思い出すのは楽しかった元の世界のことばかりだった。
会いたい、と切に思う。
みいと会って、もう一度心ゆくまで抱き合って眠りたい…。
自分を外敵から守るように抱きしめてくれる那智には悪い気がしてならなかったが、一度思い出すとみいに対する思慕は胸にとめどなくあふれ、しまいにはじっとしていられなくなるほどだった。
バスが学校に到着すると、杏里は挨拶もそこそこに最寄りの地下鉄の駅に走り、急ぎ紗彩の家に向かった。
紗彩の豪邸は杏里の実家のすぐ近くにある。
田んぼや畑や森を除けば、隣家といえる距離なのだ。
実家に顔を出して養い親の小田切勇次にも会ってみたかったが、それは後回しにすることにした。
通い慣れた坂を登って大きな門の前に立つ。
下着も服もスカートも汚れていることに気づいたが、今更引き返す気にもなれなかった。
インターフォンを押すと、懐かしい紗彩の声が返ってきた。
「どなた?」
相変わらず、鈴を振るような澄んだ声音である。
よかった!
紗彩さん、いるんだ!
安堵のあまり、杏里はその場にへたりこみそうになった。
「杏里です。笹原杏里」
息せき切って名乗ると、
「笹原さん? えーっと、どちらの笹原さんかしら?」
不審そうな声がインターフォンから返ってきた。
予想外の反応に、杏里はどきりとした。
とぼけているのだろうか?
でも、なんのために?
「あのう、私、今は清流院高校で、教師をしてるんですけど…」
必死で食い下がった。
ここまで来てみいに会えないなんて、いくらなんでも悲しすぎる。
「失礼しました。先生でいらっしゃったんですね? ですが、清流院高校の先生が、どうしてうちに? 私の姪が通っているのは、同じ私立でも、百合丘女子ですし…」
紗彩はすっかり困惑し切っているようだ。
どうも本当に杏里のことを知らないらしかった。
「姪って、ひょっとして、みいのことですか?」
勢い込んで、杏里はたずねた。
興奮のあまり、顔をインターフォンにくっつけている。
「ええ…確かに姪の名前は、みいですけど…。「美しい」に「衣(ころも)」と書いて、みいと読みます。でも、それが何か…? あの子は今、学校に行っていて、家にはいませんが」
「い、いえ」
杏里はインターフォンに向かってかぶりを振った。
それだけ聞けば、十分だ。
わかったことはふたつある。
まずは、紗彩とみいが、ちゃんとこの世界にも存在していること。
もうひとつは、ふたりと私の間に接点が何も存在しないこと…。
うれしいような悲しいような、ひどく複雑な気分だった。
「ちょっと部活動の対外試合の打ち合わせに、と思いまして…。でも、いいんです。わかりました。直接、百合丘女子のほうにうかがってみます」
「すみません。お役に立てず…」
紗彩の声を背中に聞きながら、もと来た道を戻る。
が、途中で耐えられなくなって、ぽつんと立ち止まると、杏里は肩を震わせ、さめざめと泣き出した。
自分が異世界転移したことを、これほど思い知らされる出来事はなかったからである。
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