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第2話 レズふたり旅

#24 誘惑の白い桃

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 杏里は一応まだ中学生ということになってはいるが、下着には凝るたちである。

 いや、”凝る”どころか、下着集めが趣味になっているといってもいいくらいだ。

 入手先はすべてネットの通販で、それこそ養父の小田切が呆れるくらい、買いまくる。

 小遣いの大部分を下着につぎ込んでしまうため、その上に着る服に事欠くありさまだ。

 だから杏里の家に届く宅配便の小包は、そのほとんどが杏里の下着だった。

「またおまえのパンツか」

 受け取るたびに小田切は呆れるが、呆れすぎて今ではもう何も言わなくなっているほどだった。

 当然、杏里はこの旅行にもお気に入りの下着セットをいくつか持ち込んでいた。

 同級生がつけているスポーツブラだの木綿のデカパンだのは、死んでも身につけたくない。

 私のボディは極上なのだ。

 もちろん何をつけてもそれなりに似合うのだけど、やっぱりちゃんと飾ってあげなきゃ、素敵なおっぱいやお尻がかわいそう。

 というわけだった。

 軽く自分を慰めた後、杏里はバッグをのぞき込んで下着の選定に大わらわだ。

「うーん、どれがいいかなあ。せっかくのみいとの初夜なんだもの。ここはばっちり決めなきゃね」

 結局、選んだのは、黒地に赤いレースの縁取りのついた、きわめてあやしいバタフライだった。

 ブラは乳首の部分だけを、ひし形の布が隠すようになっているだけ。

 パンティはもちろんGストリングスで、後ろはTバック。

 生地がスケスケだから、乳首も割れ目も丸見えだ。

 鏡の前に立つと、そのあまりの妖艶な姿に、杏里はまたしても切ないため息をついた。

「杏里ったら、なんていやらしいの…?」

 危うくオナニーを始めそうになって、

「だめよ。何考えてるの!」

 思わず自分を叱るありさまだった。

 その格好のまま、部屋を出た。

 廊下を忍び足で歩き、みいの部屋の前に立つ。

 ドアにカギはないから、軽く押すとすぐに開いた。

 中は非常灯だけが灯っているようだ。

 抜き足差し足で忍び込んだ。

 壁際のベッドは、みいの身体の形にシーツがこんもりと盛り上がっている。

 耳を澄ますと、スースーという心地よさそうな寝息が聞こえてきた。

「ふふ、寝てる寝てる」

 ベッドサイドに立つ。

 よほど疲れていたのだろう。

 シーツから顔だけ出したみいは、しっかり目を閉じて、起きる気配もない。

 みいの天使のような寝顔をうっとりと眺める杏里。

「かわいいなあ、もう」

 シーツの足元に手を伸ばす。

 めくったとたん、

「うーん」

 とうめいて、みいが寝返りを打った。

「うは」

 杏里が目を剥いたのは他でもない。

 みいのネグリジェが腰のあたりまではだけて、丸いお尻が見えている。

 白い小さな薄いパンティに包まれた、白桃みたいにプリプリした尻である。

 そっと指を伸ばして、触れてみた。

 パンティの生地が薄すぎて、素肌にそのまま触れているような感じである。

 そろそろと手のひらで撫でまわす。

 すぐにがまんできなくなってきた。

「はああ」

 杏里はその場にしゃがみこむと、みいの尻にそっと頬を押しつけた。

 その時、みいがうわ言のようにつぶやいた。

「好き…杏里さま」


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