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お見舞い2

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さらに翌日、私は熱が出てまた学園を休んだ。
きっと体が学園に行くことを拒否しているのだろう。
別にこのまま行けなくなっても構わないけど、三男坊にお礼だけは言おうと思っていたのに‥これでは無理ね。

またベッドの中で一日を過ごした。

夕方、また箱を抱えたララが入って来た。

「イザベラ様、今日も届きました」

「⁈また?」

「今日は重たいですよ‥‥」

ララが箱を開けると、

「まぁ!綺麗!」

と声を上げる。

「?ケーキ?」

「いえ、宝石のようなゼリーです!」

ベッドの側まで持って来て見せてくれる。
果物の入ったカラフルなゼリーがガラスの容器に入ってとても綺麗だ。

昨日と同じカードが入っている。

『サボりか?』

一言だけ書いてある。

「熱があるのよ」

カードにボソッと返事をする。

「イザベラ様、これも高級品ですよ!こんな高価な果物を沢山使ってるんですもの。どこで買われたのかしら‥‥」

男爵家の三男坊が二日も続けて高価なお見舞いを持って来るなんて‥‥
しかも親しい間柄でもないのに。
わざわざ来るなんて、私が怒っていると思ってるのかしら?
本当に律儀な男ね。

コンコンッ
部屋を叩く音がすると、執事のエリオットが沢山の本を抱えて立っている。

「どうしたの?」

「今、お嬢様にこの本を読んでいただきたいと言う者が屋敷に来まして‥読んだら感想が欲しいと」

「え⁇」

分厚い本が五冊もある。

人が熱があって休んでいるというのに、サボっていると思われているのね‥。

「その人、ホワイトブロンドの髪に、アイスブルーの瞳だった?」

「いえ、中年の男性でした。主人の使いで来たと言っておられました」

男爵家の使用人か‥

本は貿易に関する物や外交について書かれた物、他国についての歴史やマナーなど、普通の女性なら読まないような物ばかりだ。

「女性に渡すなら、今流行りの恋愛小説でも持って来るべきよね?」

ララを見ると

「その方、イザベラ様が賢いことをよくご存知でいらっしゃいますね。勉強好きなイザベラ様には、恋愛小説よりもこちらの本の方が魅力的でしょう」

「‥‥」

本の間には、またカードが挟まれていて

『感想を聞かせて欲しい。サボり仲間より』

と書かれている。
男爵家の三男坊も難しい本を読むのね。
また見下してると言われてしまうかしら‥

私は熱が下がると本を読んでみた。

厚い本だが興味深い。
なかなかに読み応えがある。

私は翌日も学園を休んで本を読んだ。
なかなか三男坊は面白い本を持って来たわね‥‥

その日の夕方‥‥

「お嬢様!!もう学園に行って下さい!」

部屋中が花で埋め尽くされた。

三男坊‥やり過ぎよ。




















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