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密会2

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「君と婚約が決まった時、俺は嬉しすぎて眠れないほど幸せだった。
あれからすぐ国に戻り、結婚式の準備を始めたんだ。
父である国王も喜んでいたよ。
国中に婚約者が決まったことが伝えられた。
君の住む部屋も王宮に作られ、王妃教育の為君を迎えに行く日が決まった矢先、ブルボマーナから君との婚約解消の連絡が入ったんだ。
そして新しい婚約者に第一王女のローズが決まったと言われたよ。
俺はあまりにも動揺し目の前が真っ暗になった。
アリアン以外とは結婚しないと言ったが、君が修道院に送られ今は行方不明だと知らされた。
3ヶ月も経たないうちに何が起こったのか訳も分からず俺は死人のようだったよ。
でも父は、裏には何かあるだろうと言いお前の気の済むようにすれば良いと言ってくれたんだ。
でも18の建国祭までに君を見つけられなければ‥ローズと結婚しろと言われたよ。
国同士の結婚の契約は破れない規則だと‥式は行うと言われたんだ。
俺はすぐにブルボマーナに君を探しに来た。
誰にも見つからないように自国とここを行き来しながらずっと探していたんだ」

綺麗な笑みを浮かべて、私の存在を確かめるように頬に触れた

「夢かと思った。ずっと会いたかったんだ」

「ヴィルドルフ様」

「夢を見てるみたいだ」

ヴィルドルフ様の瞳を見つめると幸せそうに笑った

「その瞳に見つめられることを俺がどれだけ望んでいたか、アリアンは知らないだろうね。俺には君だけだ」

視界が滲む

「昨日はね、この先の宿屋を探した帰りでね。月の女神が舞い降りたかと思って馬車を止めたんだ。
君の場所だけ光って見えたんだよ」

零れ落ちる涙をヴィルドルフ様の指が拭う

「俺を信じて付いてきてくれるだけでいい‥俺の妃になってアリアン。返事をして」

「私も出会った日からずっとあなた様のことを心の支えにしておりました。
ですが今は、応えることはできません。
お許しください。
もうお側にいることができないのです」

私は下を向いて目を伏せた
平民の今の立場では、どんなに願おうと無理な話だ

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