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学園祭編
キョンちゃん先輩の怒りはあの人へ
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吉永さんに話しを促されるもオレの頭の中はどう説明すれば怒られないか脳内会議が荒れていた。
愛加1「どうするよ⁉」
愛加2「まあ確実に怒られるな」
愛加3「だからそれを回避したいんじゃん!」
愛加4「アキラメロン」
愛加3「愛加4、諦めるのが早すぎる!」
愛加4「諦めが肝心~」
愛加1「そうかも…」
愛加3「諦めるな!」
愛加2「あの人が原因なんだからあの人になすり付けよう」
愛加3「それだ!それでいこう!」
愛加124「おーーーー!」
「決まりました」
「何言ってんだ姫川」
おっと、脳内会議の流れで言葉を発してしまった。キョンちゃん先輩に不審がられてる!
「あーっと、体育館倉庫に連れて行かれてからですよね」
「そうだ。防犯カメラが機能していなかった今、君達の証言が重要だ」
ですよねー。野良チワワ先輩たちは萎縮しちゃって話せそうもないし、オレが話しかない。
「倉庫に連れて行かれたら鍵をかけられて……野良チワワ先輩たちは奥の方に固まってて、あの人達は入口に居たからイケるかなーって」
「4人相手に?」
片眉を上げて聞く吉永さんと無表情のキョンちゃん先輩の視線が怖いっ!
「はあ、まあ……2人は容赦なく股間をグシャっと」
「グシャ……」
ヤバ、キョンちゃん先輩の声のトーンが下がった!
「それはもう凄かったです!」
「蹴られた人が泡を吹いて倒れて!」
「白目も剥いてたよ!」
「僕なんてあんなに躊躇なく出来ないよ!」
「「ねー」」
はうっ、野良チワワ先輩それは言いっこ無しですよ!無表情で怒ってる人がいるからぁぁぁ!
「姫川」
「はいっ!何でしょうか⁉」
「あとの2人はどうした?」
「1人は顎を蹴ったら運良く脳震盪起こしたみたいで……思いっ切りみぞおちを踏みつけました!」
ビシッと敬礼したまま早口で状況を説明する。背中に冷や汗が流れるのが止まらない!
「後は抱き込もうとしてきたから反動を利用して引き倒して……ガッチリ動けないようにしました」
最後の方はキョンちゃん先輩の圧力でボソボソと小さくなったけど、静かな部屋だったから聞こえたみたい。
「姫川」
「ひゃい!」
「潰したり踏んだりしたのは誰に習ったんだ?」
オレの喉がヒュッと鳴る。
実はキョンちゃん先輩、オレに対して過保護気味。そして下品な攻撃をするとめっちゃ怒るのだ!どうやら幼い頃のようにキレイなままでいてほしいらしい(キョンちゃん先輩の弟談)
「あう……プロモーションで回ってた時に護衛してた人が……」
「康司さんか!本当にあの人は末姫にろくな事しか教えないな!」
切れたキョンちゃん先輩が吐き捨てた康司さんとはキョンちゃん先輩の父方の叔父に当たる人で、10コしか年が離れていない。
康司さんは元々姉と兄の護衛で、今回仕事上オレの護衛をしてくれたんだよね。強い人なんだけどかなりお調子者で昔からふざけて下品な技とか教えてくる人でもある。
そう、潰したり踏んだりするのをオレに教えたのはこの人。さすがに目潰しや鼻フックは勇気が無くて出来なかったけど。でもカンチョーは喜ぶ人がいるからやめたほうがいいって言ってたのはなんでだろ?
そしてキョンちゃん先輩がオレの事を「末姫」って呼んだのは八重樫家がオレ達姉弟を呼ぶ呼称だ。苗字が姫川だからあげは姉ぇを姉姫、佳兄ぃを兄姫、末っ子のオレを末姫って呼ぶんだよ。さすがに学園では呼ばないけど今のは無意識かな?
でも人前で呼ばれるとちょっと恥ずかしいのは秘密だ。
「じゃああのくすぐりも康司さんだな?」
「はい……殴るより効果があるって。その合間に乳首もくすぐると効果大って……」
「アイツ締める……」
ひょえー怒りのオーラが見える、見えるよぉぉぉ!でも康司さんに怒りの矛先が行ったみたいだし良かった。テヘ。
「ところで姫川、何度も康司さんの言う事を聞くなと言ってるのにやったな?」
「ひゃっ!」
「4人相手に無茶もしたし、道場の地獄のメニュー1週間いくか」
えっヤダうそっ、ムリムリムリムリ!あんなのやったらオレ死んじゃう!それかマッスルボディでムッチムチになる!チカ、宏太タスケテ!!
「僕も愛加が他人の乳首触ったのは嫌だったな」
「同じく」
振り返ってうるりん見つめたけど、ごもっともな事を言われ撃沈。「私もやった事があるが大丈夫」って吉永さんが言うけどαと一緒にしないでほしい!こちとら華奢なか弱いΩなんじゃぁ!
「グランド100周、腹筋背筋1000回、スクワット1000回、1週間でこなせよ。しっかり俺が見ててやろう」
「はふぅ……」
「わっ、マナしっかりしろ!」
ヤバい気が遠くなる。オレ当分まともな動きができなくなりそう。
その夜康司さんから「末姫恭司にチクったろ!何教えてんだって親父からメッチャ怒られて地獄のメニュー5倍の刑をくらったんだけど⁉どうしてくれ……あっ、これは……親父ヤメテ……ギャーーーー」と最後断末魔が聞こえて切れたんだけどオレも明日から地獄が待っているから笑えなかった( ´•ω•` )
愛加1「どうするよ⁉」
愛加2「まあ確実に怒られるな」
愛加3「だからそれを回避したいんじゃん!」
愛加4「アキラメロン」
愛加3「愛加4、諦めるのが早すぎる!」
愛加4「諦めが肝心~」
愛加1「そうかも…」
愛加3「諦めるな!」
愛加2「あの人が原因なんだからあの人になすり付けよう」
愛加3「それだ!それでいこう!」
愛加124「おーーーー!」
「決まりました」
「何言ってんだ姫川」
おっと、脳内会議の流れで言葉を発してしまった。キョンちゃん先輩に不審がられてる!
「あーっと、体育館倉庫に連れて行かれてからですよね」
「そうだ。防犯カメラが機能していなかった今、君達の証言が重要だ」
ですよねー。野良チワワ先輩たちは萎縮しちゃって話せそうもないし、オレが話しかない。
「倉庫に連れて行かれたら鍵をかけられて……野良チワワ先輩たちは奥の方に固まってて、あの人達は入口に居たからイケるかなーって」
「4人相手に?」
片眉を上げて聞く吉永さんと無表情のキョンちゃん先輩の視線が怖いっ!
「はあ、まあ……2人は容赦なく股間をグシャっと」
「グシャ……」
ヤバ、キョンちゃん先輩の声のトーンが下がった!
「それはもう凄かったです!」
「蹴られた人が泡を吹いて倒れて!」
「白目も剥いてたよ!」
「僕なんてあんなに躊躇なく出来ないよ!」
「「ねー」」
はうっ、野良チワワ先輩それは言いっこ無しですよ!無表情で怒ってる人がいるからぁぁぁ!
「姫川」
「はいっ!何でしょうか⁉」
「あとの2人はどうした?」
「1人は顎を蹴ったら運良く脳震盪起こしたみたいで……思いっ切りみぞおちを踏みつけました!」
ビシッと敬礼したまま早口で状況を説明する。背中に冷や汗が流れるのが止まらない!
「後は抱き込もうとしてきたから反動を利用して引き倒して……ガッチリ動けないようにしました」
最後の方はキョンちゃん先輩の圧力でボソボソと小さくなったけど、静かな部屋だったから聞こえたみたい。
「姫川」
「ひゃい!」
「潰したり踏んだりしたのは誰に習ったんだ?」
オレの喉がヒュッと鳴る。
実はキョンちゃん先輩、オレに対して過保護気味。そして下品な攻撃をするとめっちゃ怒るのだ!どうやら幼い頃のようにキレイなままでいてほしいらしい(キョンちゃん先輩の弟談)
「あう……プロモーションで回ってた時に護衛してた人が……」
「康司さんか!本当にあの人は末姫にろくな事しか教えないな!」
切れたキョンちゃん先輩が吐き捨てた康司さんとはキョンちゃん先輩の父方の叔父に当たる人で、10コしか年が離れていない。
康司さんは元々姉と兄の護衛で、今回仕事上オレの護衛をしてくれたんだよね。強い人なんだけどかなりお調子者で昔からふざけて下品な技とか教えてくる人でもある。
そう、潰したり踏んだりするのをオレに教えたのはこの人。さすがに目潰しや鼻フックは勇気が無くて出来なかったけど。でもカンチョーは喜ぶ人がいるからやめたほうがいいって言ってたのはなんでだろ?
そしてキョンちゃん先輩がオレの事を「末姫」って呼んだのは八重樫家がオレ達姉弟を呼ぶ呼称だ。苗字が姫川だからあげは姉ぇを姉姫、佳兄ぃを兄姫、末っ子のオレを末姫って呼ぶんだよ。さすがに学園では呼ばないけど今のは無意識かな?
でも人前で呼ばれるとちょっと恥ずかしいのは秘密だ。
「じゃああのくすぐりも康司さんだな?」
「はい……殴るより効果があるって。その合間に乳首もくすぐると効果大って……」
「アイツ締める……」
ひょえー怒りのオーラが見える、見えるよぉぉぉ!でも康司さんに怒りの矛先が行ったみたいだし良かった。テヘ。
「ところで姫川、何度も康司さんの言う事を聞くなと言ってるのにやったな?」
「ひゃっ!」
「4人相手に無茶もしたし、道場の地獄のメニュー1週間いくか」
えっヤダうそっ、ムリムリムリムリ!あんなのやったらオレ死んじゃう!それかマッスルボディでムッチムチになる!チカ、宏太タスケテ!!
「僕も愛加が他人の乳首触ったのは嫌だったな」
「同じく」
振り返ってうるりん見つめたけど、ごもっともな事を言われ撃沈。「私もやった事があるが大丈夫」って吉永さんが言うけどαと一緒にしないでほしい!こちとら華奢なか弱いΩなんじゃぁ!
「グランド100周、腹筋背筋1000回、スクワット1000回、1週間でこなせよ。しっかり俺が見ててやろう」
「はふぅ……」
「わっ、マナしっかりしろ!」
ヤバい気が遠くなる。オレ当分まともな動きができなくなりそう。
その夜康司さんから「末姫恭司にチクったろ!何教えてんだって親父からメッチャ怒られて地獄のメニュー5倍の刑をくらったんだけど⁉どうしてくれ……あっ、これは……親父ヤメテ……ギャーーーー」と最後断末魔が聞こえて切れたんだけどオレも明日から地獄が待っているから笑えなかった( ´•ω•` )
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