がんばり屋の森本くん

しお子

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五がんばり目~ヤンデレ君にご注意~

第56話 最後のお願い

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「んぅっ!あ、そこなにっ…!」

いつものよう玩具で攻め立てるのではなく、小野寺はある一点をマッサージするように親指で撫でたり優しく押したりして森本の様子を伺っているようだった。

「んんっ、ぅ、あ!」

アナルと性器の間に位置するいわゆる会陰と呼ばれる部分を刺激され最初こそ戸惑っていた森本だが、時間をかけて触れられることでぞくぞくとした感覚がそこから広がっていた。

小野寺は森本の反応が良くなっているのを見ると押し付けていた指を小刻みに揺らし始める。

「~っっ!!」

先程まで感じていたものがハッキリとした快感となって森本を襲い、ついつい逃れようと腰が引けてしまう。

「逃げちゃだめ」

そんな震える腰を捕まえて一定のリズムで攻める小野寺。
緩い刺激なはずなのに、下腹部あたりから鈍い快感が体を這って森本を困惑させる。

ーそんなとこ気持ちいいなんて…俺、変だよ!
でも、足りない…もっと…。

「んぅ!あ!ぅあっ」

「…もしかして、物足りない?空汰くんのお尻、さっきからずっとぱくぱくしてる」

「っ!?ちが!」

図星を言われ羞恥心からふるふると頭を振って否定しようとするが正直な体を見られているせいで説得力は皆無だ。

「遠慮しないで、僕すごく嬉しい…
 こんなに感じてくれてるなら、きっとアレも出来るね」

「ぁ、アレ、…?」

「うん、ドライオーガズム」

そう言いながら小野寺は二本の指をアナルへあてがった。

「っ! まっ!」

ぬぷぷっ

「~~っ!!」

先程舌で愛撫された唾液と自身の先走りにまみれたそこは抵抗するどころかもっともっと、と貪欲に飲み込んでいった。

「わ…すごい、熱くて柔らかいのに僕の指に絡みついてくるよ」

「んぅう! や、あぁ!」

自分でも分かっていた。
どこにどんな刺激が欲しいのか、今自分がどれだけ快感の喜びを感じているのかを。
だが男としてそれを表向きには隠しておきたくて嫌がる素振りを見せるのだった。

「恥ずかしがってる空汰くんも、すごく可愛い…」

耳まで赤くなった顔を見せないように、ソファの背もたれに埋まる森本がいじらしくて片腕で優しく抱きしめた。

「小さいとこも、声も、エッチな体も、全部可愛い」

今まで触れることに多少の戸惑いがあった小野寺だが、ここにきて愛おしさに我慢できなくなったように頭上から背中へキスを落としていく。

「ひうっ、あ!んんっ、んあ!」

「空汰くんの健気なところ、元気なところ…僕なんかのことを友達だって言ってくれたところ、大好きだよ」

ぐちゅっ!ぐちゅっ!

「ん~っ゛!!ぁあ!りょう、ま!く…ひあ!」

そんな切ない声で言わないで、顔を見せてよ。
言いたいことはたくさんあるのに自分の嬌声で掻き消された。

「名前呼んでくれるのも嬉しい………っ!?」

「んん!は、んうっ」

耳元で囁く小野寺のシャツを掴み、何も言えない代わりに森本は力づくでキスをした。

小野寺は驚いて目を見張っていたが、じわじわと訪れる幸福と独占欲に支配され不安定な精神が頭を出す。

「はぁ、空汰くん…、今までで一番気持ちよくしてあげるからね」

「っ、…?」

ぐりっ!!

「ひっ!!ぁああ゛!」

挿入されていた指先で前立腺を押しつぶされ、そして会陰を親指で押し込まれる。
まるで前立腺を摘まれたような感覚が森本を襲い、射精も出来ない状況で逃れられない快感が体を巡った。

どうすればいいか分からない、恐怖すら感じる快感に背中をしならせることしか出来ない森本に追い打ちをかけるように小野寺が前立腺をこりこりとこね始める。

「っっ!?、~~ひっ゛!っっ゛!!」

その瞬間絶頂に達する快楽に下半身がびくっびくっと震え自身からはとろりと透明な我慢汁が溢れ出た。

「あ…もしかして、イってくれた…?
 中ぎゅうって締まった」

「ぅっ!、ぁあ゛!!や゛、~っ゛゛!!」

これがイくということなのか、それすらも分からないまま再び中と表とで前立腺を刺激され鳥肌が立つほどの快感が湧き上がり、腰が跳ねる。

「ああ゛!おかひ、お゛かしくなっちゃう゛!!
~っっ!!あ゛、また、いっ!?、いく…、いっちゃ、ひ、いくぅ、ぅう゛っ…!!」



射精とは違い自分の性欲も収まらない絶頂。
絶頂を迎えてもまたそこを刺激されればすぐに快楽の渦に巻き込まれて再び絶頂へ向かう。

それを繰り返された森本の体はがくがくと震え手足に力が入らず、小野寺に支えられていなければ床に転がっていただろう。



そんな森本を見て、これ以上は限界だろうと判断した小野寺は最後のお願いをした。

「っ…空汰くん、僕だけの君になって?」

「ふう、う゛っ」

こんなやり方ダメだ。
そう言いたいはずなのに、体も頭の中もぐしゃぐしゃでただ首を振ることしか出来ない。

「………君は強いんだね」

悲しげに呟くとコックリングを外し、自身を激しく扱き出した。

「っ!?~っっ゛!!あ゛あ゛あ゛!!」

そんなことをされれば射精を止めることなど出来るわけもなく、びちゃびちゃと白い液が派手に散っていく。

ー目の前が、チカチカするー

強すぎる快感と解放感に耐えきれず森本の意識は遠のいていった。

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