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56.***薬の副反応だから仕方ないよね ~side 不二蒼~

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「ねー、子供できるかなー」

と、白峰しらみね先生が言うのでぞっとした。まさか、そんな。それは、困る。
どうしたら・・・。

先生が僕のモノの上に腰を下ろそうとする。いわゆる騎乗位という奴だと思う。
「子供ができたらさあ、もちろん、結婚しなきゃだね~~」
ニイイと僕を見下ろしながら先生が笑っている。

「結婚したら、100人ぐらい子供作ろっかー」
ドドドと心臓が、鼓動を速くしている。まずい。まずいまずい。もちろん、避妊具などつけていない。
「名前つけないでさあ、番号で呼ぼう。わかりやすくていいね」

すっごいドン引きなことを先生が言っているけど、それどころじゃない。必死で暴れようとするがちっとも動けない。力が入らないことが心底憎い。こんな時に使えない怪力なんて!!無意味だ!!!

「無理です、やめてください」
必死で抵抗する。叫びたいのに、口回りも少ししか動かない。

もう先生を止められない。僕は諦めて、その続きをせめて見ないでおこうと思って目を閉じた。

その時、バタンっと音がして
「もうやめとけよ」と知らない男性の声がしてドタバタと数人が駆け寄ってくる声がした。
・・・誰?先生の仲間?

不二ふじ君っ!!!」「不二!」
急に聞き馴染みのある声がして、僕ははっと目を開けた。
横を見ると影山かげやまさんと九頭谷くずたに先輩が「だ大丈夫???!」と、走ってきた。影山さんは全裸の僕に気が付いて気まずくなったのか急に首を回して真横を見ながら。・・・真横を見ながらよく全力で走れるな。

僕が拘束されている台の近くにきて「せせせせんぱーい」と影山さんが九頭谷先輩に目で訴えると「おう」と九頭谷先輩が自分のパーカーを脱いで僕にかぶせてくれた。先輩のぬくもりが残っていて、心地よい。
ほっとして、涙が出そうになった。助かったのかはわからないけど、1人でもう耐えなくてよくなったことが、2人が一緒にいることがすごく心強く感じた。この2人、弱いのにな。

目の前にいた先生は後ろから黒い服を着た男性に抱きかかえられて、僕から離れさせられていた。
「は?放せ、下僕!」バタバタと何も履いていない足を暴れさせているが、下僕と呼ばれた男性は「暴れるなよ」とたしなめている。
「くそが!勝手なことすんじゃねぇ!」
と暴れまくっている先生の首筋に「はいはい」といいながら片手で注射器を取り出して打った。僕に使った薬品と同じものなのだろうか。がくっと先生は意識を飛ばして動かなくなった。・・・この男性、僕にも保健室で薬を打った人だ。

「おっと、この薬やっぱよく効くな」などと慣れた手つきで動かなくなった先生を後ろから抱きかかえた。
気を失っている先生の耳元で「子供なら、僕と一緒に作ろうな」とつぶやいているのが聞こえた。

・・・僕たちは一体、何を見せられているのだろう。先生も相当ヤバいけど、この男もなんか怖い・・・。と高校生3人はただただ無言で成り行きを見ていた。


男は先生を抱えて、僕が拘束されていた部屋から出て行こうとして、「あ」と言い、立ち止まった。
この男は、味方なのか?怪しい人なのか?この男が次に発言する内容を緊張しながら待った。

「助けるのが遅くなってごめんね。いつもならもう少し早く飽きるんだけど。よっぽど君が魅力的だったみたいだね。はい、これ、君が打たれた筋肉弛緩剤の解毒剤入ってるから」
と言ってポケットから小瓶を出して僕らの方に差し出した。「はあ・・・」と影山さんがそれを受け取った。

「彼の服はそこの棚に置いてあるし、この部屋使っていいから」と言って出て行った。

「これ、安全なのかな?」と、不安そうに影山さんが瓶を見ながら困惑している。ただ、他に方法が思いつかないので一応飲んでみようと思う。
「まあ、他に方法わかんないし、飲ませて」
体が動かないので、瓶を開けて飲ませてもらう。
その薬はめちゃくちゃ変な味で、一気に飲むのはためらわれるほどの不味さだった。
同時にそれはよく聞いて、すぐに感覚は戻ってきたし、力も入るようになったので僕はすべての拘束を破壊して自由になった。
「相変わらず、すげーな、お前」と先輩が感心している。

ところが、次の瞬間、僕はヤバイ薬には間違いないことを実感した。
「~~~~っ!!」

どっと汗が噴き出し、ガタっと身をかがめてしまう。そう、たぶん先生が僕のモノを起たせるときに使った薬と同じものか、それ以上の効果のある薬なのだろう。呼吸が荒くなる。熱があふれだして止まらない。

「おい、大丈夫か?!」
九頭谷先輩が体制を崩した僕を支える。「ひぅっ」その刺激すらも、敏感に快楽を受け取ってしまう。

「どーしたの??!!」影山さんが慌てる声が聞こえる。

・・・全員、巻きこんじゃえ。

へんはい先輩、口開けてください」近くにいた先輩に言う。
「あ?く、口?」と言いながら焦った様子で間抜けに口を開けてくれる。僕は口の中に残っていた薬を舌で中央に集めた。

ガシっと先輩の顔をつかんで無理やり舌をねじ込んで、薬を先輩の口に流し込んだ。「は?」と先輩がびっくりして「おまっ・・うわっ、まずっ・・・」と薬を吐き出そうと抵抗するが僕が離さなかったので、ゴクンと先輩が嚥下した音がした。

・・・はい、次・・・。


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