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第6話:「寝覚めに推しのご尊顔は心臓に悪いです」

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「お母さん、見て…!でっかい枝、みつけた!」

「ひーちゃん、すごいね!それ今使ってる雪だるまさんの腕にしよっか」


 寒い雪の中、小さな子どもの声と女性の声が聞こえる。

 あ、なつかしい。
 子どもの時の記憶だ。

 両親は共働きで母も忙しかったのに、ちゃんと俺と遊んでくれた。たまには忙しい父も参加して三人で子どもみたいにふざけ合って。妹が生まれてからは、妹と遊んであげてたっけ。だから俺は、雪が降るとワクワクして嬉しくて、たまらなかったんだ。

 近所のじいちゃんたちは雪かきが大変だ、とか言って雪が降るのを嫌がっていたけれど、俺は冬になると雪が降るのを楽しみにしていた。

 あの、キンと冷たい空気が。
 ひらひらと舞い降りてくる雪が、大人になった今でも幸せな記憶を思い出させてくれるから。

 でもやっぱり、雪かきは大変だけどね。大人になって身に沁みたよ。トホホ。

───父さんと母さん、妹は元気にしてるかな。




+++



「んっ…」


 なんだか、懐かしい夢を見ていた気がする。
 良い気分だから、きっといい夢だろう。そうに違いない。

 あれ、いま何時だっけ。

 今日は休みだから何時に起きてもいいけど、せっかくの休みだから有意義に過ごさないとね!

 もに。

…もに?

 今、何かとてつもなく柔らかいものに触れた気がする。
 あれ、それに。
───なんか、温かい。

 そこで、俺は思い出した。

 ヴェリキュス・ロ・ラベリッタを救う覚悟を決めたこと。
 実際にヴェリきゅんが、この現代日本に転移して、その傷を手当てしたり、ご飯を食べたり、その尊いご尊顔をたくさん拝見したことを───。

 え?じゃあ、この温かいの何?
 あれ?もにって何…??

 えっ?えっ??もしかして────。

 俺の意識は、そこで急激に覚醒した。
 そして、俺はやめえおけばいいものを隣を向いてしまったんだ。

 とんでもなく、美しい人が眠っていることを一瞬、忘れて。

 俺は、言葉を失った。
 なんとも、神々しいものを見てしまったからだった。

 黄金色の髪が、朝日に照らされて神々しく輝き、その存在感を示している。
 伏せられたまつ毛はバッサバサで頬に濃く影ができていた。それは、紛れもなくまつ毛が長い証拠だった。
 そして下に視線を滑らせると頬は薔薇色に色づき、天使のような愛らしさを演出している。
 普段の真面目な彼が、常は気を張っているからだろうか。眠る姿は、あどけなく天使と呼んで差し支えない。

────つ、ま、り。

 ヴェリキュス・ロ・ラベリッタの寝顔はヤバイ!!!!

 なんだこれえ…浄化されるぅ……
 余裕で死人でるぅ………
 愛しい、尊い、神々しい!!!!

 嗚呼、生まれてきて良かった……

 父さん母さん、元気してる?
 俺を産んでくれて、ありがとう。息子は幸せでいっぱいです。妹よ、兄ちゃんは今、幸せだぞ。

 両手で顔を覆い、俺は感動のあまり咽び泣いた。
 もちろん、ヴェリきゅんを起こすことのないよう、声を殺してだ。

 ひとしきり泣いて、少し気分が落ち着くと俺は怖いもの見たさで、また横を向きたくなった。

 心臓が止まっても構わないから、ヴェリきゅんの愛らしい寝顔をもう一度、見たい。

 だって、もう二度とこんなチャンスはないかもしれない。
 悶えてる場合じゃない。この目に焼き付けなければ…!

 俺は決意を新たに、もう一度、横を向いた。
 そして、また俺は息切れと動悸を起こし、静かに涙を流した。

 この後、俺は横を向いては心臓が止まりかけ、ヴェリきゅんの美しさのあまり咽び泣くという行為を五回以上、繰り返すのであった。

 十四回目にして、このままでは日が暮れてしまうと我に帰った俺は、ヴェリきゅんの為に愛情を込めて作った朝食を作ろうと起き上がった。

 後ろ髪を引かれる思いでベッドを見つめつつも、ヴェリきゅんに美味しい朝食を食べさせるんだと自分を奮い立たせる。

……でも、やっぱり名残惜しくて、しばらくヴェリきゅんの寝顔を眺めた。

 あ~やっぱり、美しいなあ…
 何時間でも眺めていられるよ……

 愛玩動物や赤ちゃんを見る人共通のデレデレとした顔をしているとヴェリきゅんの瞼が微かに震えた。

 立ち去ろうとしていたのに、途端に動けなくなって、様子をジッと観察する。

 長いまつ毛がふるりと揺れたかと思うと、ゆっくりと目が見開かれていく。少しずつ覗く若草色の瞳は宝石のようで、美しさのあまり目を離さずにはいられない。

 一、二度瞬きをして、ぼんやりしたかと思うと不意にこちらを見た。

 段々と頭が回り出したのだろうか。
 俺の存在を認識したように目が大きく見開かれると、徐々に頬が染まっていった。


「お、おはようございます…ヒビキさん」

「おはよう。ヴェリきゅん」

「ど、どうして、私を見ているのですか……っ」

「ご、ごめんね!不躾にジッと見たりして。あんまりにも、ヴェリきゅんの寝顔が天使だったから、つい」

「て、天使……ッ!?」


 さっきよりも、もっと顔が赤く染まった。まるで熟れたリンゴのようだ。

…本当に可愛い。


「今からご飯を作るからさ。まだゆっくり寝てていいよ」

「そ、そんな。ヒビキさんが私のために行動してくださってるのに、眠るなんて……」

「昨日の今日だからね。身体がまだ慣れてないと思うから、ゆっくり休んでいた方がいいと思うよ。俺のことは気にしないで!元気になったらお手伝いしてもらうからさ!」


 昨日と似たような会話をしながら、俺はヴェリきゅんの頭を撫でた。

 貴族の生まれであるはずなのに、驕り高ぶることなく謙虚なヴェリきゅんが愛おしくてたまらなかったからだ。

 世の中には、ちょいワルな奴の方がカッコイイって意見もあるけれど、俺は逆だと思うのだ。真面目に真っ当に生きている方が心からカッコイイと思う。

 だって。結構、道を外れることって簡単だと思うんだ。それを己を律して、正しくあり続けるって本当に難しいことだと思う。だからこそ、俺は最後まで正しい道を貫き通したヴェリきゅんを尊敬するし、心から推している。


「ご飯を食べ終わったら、足のこともあるし様子を見て、もし行けそうだったら一緒に買い物に行こう?きっと楽しいよ」

「…っ!はい……ッ」


 ヴェリきゅんは、心から嬉しそうに笑った。

……携帯に、そしてカメラアプリに手が伸びそうになるのを必死に我慢した俺だった。




+++



 食材を切る音がする。

 貴族であった時は、厨房に行くことはなかったし、このように自分のために誰かが作ってくれる、なんて状況はなかった。

 だからだろうか。
 この音を聞くと不思議と心地よく、幸せな気持ちになる。

────それにしても。

 目が覚めた時は驚いた。
 ヒビキさんが愛おしげに、私をジッと見ていたのだから。

 真っ黒な髪が朝日を浴びて艶々と輝き、けぶるようなまつ毛がそっと優しげに伏せられていて、その様は言葉にできないほどに胸を打つ姿だった。

 そして、私が起きるのを見ていた理由が。


『ご、ごめんね!不躾にジッと見たりして。あんまりにも、ヴェリきゅんの寝顔が天使だったから、つい』


────て、天使だったなんて。


「ヒビキさんは、不思議な人です」


 自分のことなんかを、天使と言ってくれるひと。

 まるで、陽だまりのように温かくて、優しくて。
 自分を勇気づけてくれる。

 どうして、ヒビキさんは私なんかに、ここまでしてくれるのだろう。

 私の生き様に好感を持ってくださったと仰っていたけれど、上手く立ち回れなかった、殿下にも家族にも見限られた自分のどこをいいと思ってくださったんだろうか。


「聞いてみたいような…怖いような」


───でも、どんな形であれ、ヒビキさんに自分を良いと思ってもらえただけで嬉しいな。

 もっと、良いと思ってもらいたい。
 自分にもっと好感を抱いてもらいたい。

 好感を……

 あ、あれ。
 私は一体、何をかんがえているのだろう。

 良いと思ってもらいたい?
 好感を持ってもらいたい?

 な、なんて浅はかで身勝手な考えをヒビキさんに抱いているのか!


「私は、こんなに身勝手な人間だっただろうか…」


 布団の中で蹲り、両手で顔を覆った。
 何故だか、無性に恥ずかしくなってしまったのだ。

 ふわりといい匂いが鼻を掠めた。
 それは掛け布団からで、ヒビキさんを表すような温かい陽だまりみたいな匂いがする。


「ヒビキさん…」


 ドクリ。
 自分の中で、欲に火が灯る感覚がした。


「わ、私はこんなところで、どうしてそんな気分になってるんだ…!」


 疲れているからなのか!?昨夜のお風呂上がり、背中に触れられた時といい、どうしたというのだ私は…!?
 お世話になっている身でありながら、お世話になっているヒビキさんのベッドの上で…!

 ま、待てよ。
 ベッドの上にいるって結構、すごい状況なのでは。

 と、というか、昨日は全く思い至らなかったけど、一緒のベッドで眠るって大したことなのでは……?

 わ、私は何ということをヒビキさんに提案していたのだろうか。

 あの時は、ひどく驚いたような動揺したヒビキさんの姿を見て、こんな自分と寝るのは両親だけでなく、ヒビキさんであっても嫌だからなのだろうかと悲しい気持ちになったが、きっとヒビキさんはそういうことじゃなかったのではないか。そういえば、ヒビキさんは私が嫌だからじゃないと仰ってくれていたが、そもそもあんな反応をしたのは。私の提案に、とんでもなく驚いていたのではないのか?

 今更ながらに自分はとんでもないことをしてしまったのだと気がついた。

 自覚した途端に、とてつもない羞恥が襲ってくる。


「ヒビキさんのお家なのにヒビキさんが床で寝るのは我慢ならなかったのと、疲れて半分寝ていたような状態だったからとはいえ、私はなんという提案を……!」


 きっと私は今、真っ赤な醜い顔を晒しているだろう。
 ヒビキさんがいないのをいいことに、私はベッドの中で恥ずかしさのあまり転げ回ったのだった。

 ヴェリキュスは気がついていなかった。
────この時すでに気持ちの芽が出ていたことを。




+++



「…?顔が赤いけど、ヴェリきゅん大丈夫?」

「大丈夫です…どうか、私のことは気になさらないでください……」


 焼いた食パンにオムレツ、インスタントのコーンスープを俺たちは食べていた。

 ヴェリきゅんはリビングへ来てから、ずっとこの調子だ。
 思考に耽っては、何かと葛藤するような表情を見せる。

…ハッ!もしかして、朝食が口に合わなかったのだろうか。


「ヴェ、ヴェリきゅん!もしも、朝食が口に合わなければ無理しないでね…!」


 焦って俺が言うと、ヴェリきゅんは物凄く驚いた顔をした。


「えっ!?美味しいですよ……?!ヒビキさんはどうしてそう思われたのですか?」

「なんだか物思いに考えてるみたいだったから、もしかしたら口に合わないんじゃないかなって……」

「そんなことないです!!ヒビキさんが用意してくださるご飯はとっても美味しいですよ!考え事をしていたのは、その…昨日から私はヒビキさんの前で失態ばかりしているなって思って恥ずかしくなってしまって…そのことを考えていたんです。ご心配をおかけして、すみません」

「そうだったんだ…!よかった、口に合わなかったわけじゃなくて。それにしても、ヴェリきゅんは失態なんて晒していないよ。いつもちゃんとしてるから心配しないで!昨日の今日でこの世界に来たばかりなんだし、戸惑って仕方がないことだと思うよ。だから気にしないで」


 ね、と笑いかけるとほんの少し考えたのちにヴェリきゅんはそうですね、と言って笑った。


「足はどう…?昨日は辛そうだったけど、今どうかな?」

「そうですね、ヒビキさんが軟膏を用意してくださったおかげで少し楽になった気がします」

「必死に探して箪笥の片隅にあった軟膏が役に立って、よかったよ!でも、どうしよう。やっぱり買い物に行くのは歩く姿を見る感じ、やめておいた方がいいかな…?でも、仕事の休みが今日までだからな…やっぱり買い物は今日しておいた方がいいし、一人で布団とか買いに行った方がいいかな」

「大丈夫ですよ!私、歩けます!」

「そうは言ってもね…昨日の足の怪我を思い出すと無理をさせちゃう気がしてさ。ヴェリきゅんの身体はヴェリきゅん自身が一番わかっていることだから、ヴェリきゅんの意見を尊重したいけども、困ったな…ヴェリきゅんの世界みたいに回復魔法があればいいんだけどね!」

「回復、魔法…」


 ヴェリきゅんは再び考え込むと徐に床に座り込み、怪我をしている部分に手を翳した。

 そして、俺の耳では上手く聞き取ることのできない呪文のようなものを唱えると手のひらが怪我をしていた場所が。光に包まれた。

 細かく絆創膏が貼ってあり見えないが、もしかすると…これは。


「怪我が、治ってる…」


 魔法らしきものを施したヴェリきゅん本人が、呆然として呟き目を見開いている。

 驚くのも当然だろう。この現代日本で魔法が使えることもさる事ながら、ヴェリきゅんの国では癒しの魔法は稀少で。だからこそ、あのクソ女は国で聖女のように祀られたのだ。適性がないはずのヴェリきゅんが使えるはずがないのに。


「ヴェリきゅんは確か適性がなかったはずだけど、呪文は習っていたの?」

「はい。教育の一環として、どの属性の呪文も一通り覚えていたんです。ダメ元でしたけど、まさか使えるなんて…それに世界が違っても魔法は使えるんですね」

「もしかしたら、神様特典なのかな」

「かも、しれませんね…」

「これで一緒に買い物に行けるね」

「……はいッ!」


 ヴェリきゅんのキラキラな笑顔と共に、神様の嬉しそうな笑顔も見えた気がした。

…それにしても、回復魔法を使ってでも買い物に行きたかったんだね、ヴェリきゅん。

 苦笑を漏らしながら、俺は食べ終わった皿を片付けようと食器を回収するのだった。



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