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1日目ー3
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こうして、私たちはロビーに集まった。
「まずは、習得した魔法を見せてもらうよ。見せるのはルール違反ではないからね。見せた方が特だろう。あっ、魔法がわかってもまだ言わないで。考えがあるから。あとできるだけわかりやすい形で使ってね。」
赤メガネこと晴樹さんが言った。
「わかったー!じゃ、晴樹っちからねー!」
雷田さんがにこやかに言う。陽キャは苦手だが、こうい少し強引な行動力とかは憧れたりする。
「え、私から?」
「えぇー、言い出しっぺからじゃん、普通。」
「……わかったよ。私からやる。それじゃ、時計回りに行くよ。次は雷田さんね。」
「えー、まあいっか。早い方が気が楽だし。」
「それじゃあいくよ!それっ!」
技名を言わなくてもいいことに気づき、安心した。
晴樹さんが、手からオーロラみたいなものを出す。
「上を見て!」
言う通りにしてみると、天井の辺りにオーロラが漂っている。きれいだな、と思っていたらそこから雪が降ってきた。
「わぁ……!」
「きれいだなぁ……!」
「おぉ……すごいね。」
そっとさわってみると、感覚がない。冷たくもないし、かといって暖かくもない。
「私の魔法はここまででいい?」
「んじゃ、つぎはあたしでOK?」
「うん。」
「それじゃ、いっくよー!」
そう言うと近くにあったボールペンを手に取った。
「ほい!」
ボールペンを振るとそれが木の棒になった。
「おぉー……手品みたい!すごい!」
「へぇ、面白いわね。」
「すごいです!」
「ふふーん、すごいでしょー。てなわけで次!」
「わ、わたし?わかった。やるよ、うん……。」
時雨さんはそういったが、なにもする気配もなく、ただじーっとこちらを見ている。
(なんで私を見つめるのよ……。緊張するじゃん……。)
そっと目をそらし、足を組み直す。
「…………『なんで私を見つめるのよ……。緊張するじゃん……。』だっけ。そして今、足を組み直したでしょ。」
「えっ、なんで考えていることがわかったの!?」
「…それが魔法。はい、次。」
「あ、はい!私の番ですね。」
つぎは風見さんの番だ。どんな魔法なのだろうか。
「雷田さん、さっきのボールペンを貸してください。」
「これ?どーぞ♪」
「ありがとうございます。それでは、いきますね。」
風見さんはクロニクルを開いた。橙色の宝石がついていた。
雷太さんから受け取ったボールペンで、クロニクルに細く短い線を書いた。
「いきますよ!」
そういうと、線が太く、長くなった。
「「おー、すごい!」」
「ふふ、ありがとうございます。もうひとつやりますか?」
「いや、とりあえず全員のを見た方がいいと思うから、次。」
「わかりました。次は雲城さんですね?」
「うん。僕だよ。あ、彩音ちゃん、さっきのボールペン貸して。」
「わかりました。どうぞ。」
「ありがとう。それじゃ、いくよ。」
そういうと、ボールペンを投げた。きれいなフォームだ。すごい速さでボールペンが飛んでいく。しばらくたつと、ボールペンのスピードが急に落ちた。終いには空中でボールペンが止まった。
「え?」
「このくらいでいいかな。解除するよ。」
雲城さんがそう言うと、ボールペンが普通の速さで飛んで、地面に落ちた。
「「かっこいいー!」」
雲城さんの魔法に見とれるあまり、次が自分の番だということを忘れていた。
「まずは、習得した魔法を見せてもらうよ。見せるのはルール違反ではないからね。見せた方が特だろう。あっ、魔法がわかってもまだ言わないで。考えがあるから。あとできるだけわかりやすい形で使ってね。」
赤メガネこと晴樹さんが言った。
「わかったー!じゃ、晴樹っちからねー!」
雷田さんがにこやかに言う。陽キャは苦手だが、こうい少し強引な行動力とかは憧れたりする。
「え、私から?」
「えぇー、言い出しっぺからじゃん、普通。」
「……わかったよ。私からやる。それじゃ、時計回りに行くよ。次は雷田さんね。」
「えー、まあいっか。早い方が気が楽だし。」
「それじゃあいくよ!それっ!」
技名を言わなくてもいいことに気づき、安心した。
晴樹さんが、手からオーロラみたいなものを出す。
「上を見て!」
言う通りにしてみると、天井の辺りにオーロラが漂っている。きれいだな、と思っていたらそこから雪が降ってきた。
「わぁ……!」
「きれいだなぁ……!」
「おぉ……すごいね。」
そっとさわってみると、感覚がない。冷たくもないし、かといって暖かくもない。
「私の魔法はここまででいい?」
「んじゃ、つぎはあたしでOK?」
「うん。」
「それじゃ、いっくよー!」
そう言うと近くにあったボールペンを手に取った。
「ほい!」
ボールペンを振るとそれが木の棒になった。
「おぉー……手品みたい!すごい!」
「へぇ、面白いわね。」
「すごいです!」
「ふふーん、すごいでしょー。てなわけで次!」
「わ、わたし?わかった。やるよ、うん……。」
時雨さんはそういったが、なにもする気配もなく、ただじーっとこちらを見ている。
(なんで私を見つめるのよ……。緊張するじゃん……。)
そっと目をそらし、足を組み直す。
「…………『なんで私を見つめるのよ……。緊張するじゃん……。』だっけ。そして今、足を組み直したでしょ。」
「えっ、なんで考えていることがわかったの!?」
「…それが魔法。はい、次。」
「あ、はい!私の番ですね。」
つぎは風見さんの番だ。どんな魔法なのだろうか。
「雷田さん、さっきのボールペンを貸してください。」
「これ?どーぞ♪」
「ありがとうございます。それでは、いきますね。」
風見さんはクロニクルを開いた。橙色の宝石がついていた。
雷太さんから受け取ったボールペンで、クロニクルに細く短い線を書いた。
「いきますよ!」
そういうと、線が太く、長くなった。
「「おー、すごい!」」
「ふふ、ありがとうございます。もうひとつやりますか?」
「いや、とりあえず全員のを見た方がいいと思うから、次。」
「わかりました。次は雲城さんですね?」
「うん。僕だよ。あ、彩音ちゃん、さっきのボールペン貸して。」
「わかりました。どうぞ。」
「ありがとう。それじゃ、いくよ。」
そういうと、ボールペンを投げた。きれいなフォームだ。すごい速さでボールペンが飛んでいく。しばらくたつと、ボールペンのスピードが急に落ちた。終いには空中でボールペンが止まった。
「え?」
「このくらいでいいかな。解除するよ。」
雲城さんがそう言うと、ボールペンが普通の速さで飛んで、地面に落ちた。
「「かっこいいー!」」
雲城さんの魔法に見とれるあまり、次が自分の番だということを忘れていた。
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