私の愛した王子様

山美ハル

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愛の稲妻迷宮編

舞踏会

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「詳しのね」

マドレーヌはただそうつぶやいた

「冒険の基本よ」

マドレーヌは思う

得体のしれない女に魔法で負け

さらには色々なことを知っている

「何者なの?」

「ただの冒険者よ」

マドレーヌは何も言わなかった

「とりあえずいったん休憩しましょう」

キャサリンは蛇を踏んだまま答えた

「そうね」

マーガレットは短く了承した

「休むって言ってもどこに行くんだ?」

タルトは少し怯えながら質問した?

タルトはもう少しの所で、無事だったが

あのまま進んでいれば、無事ではなかっただろう

四人は歩くと一つの扉を見つけた

「入るか?」

タルトは三人に聞く

「大丈夫かしら?」

マドレーヌは慎重に答えた

「とりあえず入りましょう」

マーガレットは扉を開ける

「ここは?」

大きな部屋だ

ここでは貴族たちが、舞踏会でも、開催できる広さだ

だが今では、血痕跡が壁に模様のように、染みつき

獣の死骸で、散乱している

「ムードもあったもんじゃないわね」

マーガレットは一言感想を述べた

「うへ」

キャサリンは口に手を当てた

「何があったんだ」

タルトは周りを見渡す

「酷いな」

タルトは倒れている死体を触る

「獣にやられたのかしら?」

「違うわね」

「違う?」

マドレーヌは、マーガレットの方を、見て首をかしげる

「たぶんケウタロスね」

「ケウタロスはいなくなったはずでは?」

キャサリンはマーガレットに質問する

「生きてたんでしょね」

「ケウタロスってなんだよ?」

タルトは質問する

「キャサリン」

キャサリンはケウタロスについて解説する

ケウタロスとは、魔獣同士を強制的に、組み合わせた交配魔獣である

かつて行われた、イチゴ畑の争乱で導入された、魔獣兵器でもある

魔獣でありながら、人間に近い知能を持ち合わせている

やっかいな物である

「そんな勝てるのかよ?」

タルトは怯える

「難しいわね」

「今すぐ逃げましょうよ?」

マドレーヌは逃げるように提案する

「逃げたいなら逃げなさいよ」

マーガレットは厳しく言葉にする

「二人は地上に戻ってください」

キャサリンは笑顔を見せる

二人はその場で固まる

「貴方は勝てるの?」

マドレーヌは聞く

「なくはないわね」

「貴方が協力してくれたら確実ね」

マドレーヌは決める

「協力する」

「そして宝を手に入れる」

「そう」

「俺も協力するぞ」

タルトも頷く

「まぁケウタロスは地下をさまよってるみたいだし」

「出くわさないようにしましょう」

「そうね」

「安全第一だ」

「でも」

キャサリンはぽつりと言い放つ

「どうしたのキャサリン?」

「ケウタロスは獲物を残さず食べるそうですが・・」

この部屋にある死骸は無残に殺されている

「面白くなってきたわね」

マーガレットは少し笑う

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