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最終局面
しおりを挟む氷の壁に一か所だけ穴が開いている
その穴の周りには傷ひとつないまるで最初から穴が開いていたようだ
「はぁはぁぁ」
マドレーヌは膝をつく
マドレーヌの一撃はぶ厚い氷の塊を突き抜けることが出来たが身体への負担が大きかったようだ
氷の一部と煙は闘技場に舞っている
「大したものよ」
煙の中からマーガレットの声が聞こえる
「身体を突き抜けたのに」
肩で息をしながらマドレーヌが叫ぶ
「少しは危ないと思ったけど」
「まだまだ兄のようにはいかないんじゃない?」
煙は風に流されマーガレットの身体が姿を現す
「そんなバカな」
タルトはマーガレットの身体を見て驚く
マーガレットの身体に傷一つ見当たらない
「終わりね」
「氷の粒よ降り注げ」
空中から無数の氷がマドレーヌ向かって降り注ぐ
「うぐぅぅぅああぁあ」
マドレーヌの身体に氷が降り注いでいる
マドレーヌは地面から起き上がる事が出来ない
「降参しなさい?」
マーガレットは再度降参を呼びかける
「いやだ」
マドレーヌは氷に撃たれながら声を上げた
「困ったわね」
「ならもっと」
さらに氷は激しさを増しながらマドレーヌに降り注ぐ
「うぐうううう」
「私は絶対にあきらめない」
マドレーヌは身体を起こし立ち上がる
「負けないんだー」
マドレーヌは炎を纏いマーガレットに向かっていく
マドレーヌの炎とマーガレットの氷がぶつかる
「きゃぁぁぁっぁあーー」
飛ばされたのはマーガレットの方だった
「そんなバカな・・」
マーガレットの身体に纏っている氷が溶ける
「まだまだ」
マドレーヌはチャンスと見ると続けて炎で攻撃を続ける
「くぅぅぅうう」
マーガレット何とか氷の膜を張り炎を軽減する
マーガレットが防戦一方を強いられている中
マドレーヌは両手を広げ
提唱する
「思いよ風に乗せ愛の炎を届けろぉぉぉ」
炎は不死鳥のようにマーガレットに向かい飛ぶ
「二つの氷の壁」
マーガレットに向かう不死鳥の前に二つの巨大な壁が出来る
「いっけぇぇぇぇぇぇ」
氷の弾ける音がした
「あとひとつぅぅぅぅ」
「ぐぬぅぅぅぅ」
「あと一つだぁぁぁぁぁぁぁ」
二つ目の氷が弾けた!!!
「これで終わりだぁぁぁぁ」
「愛の全てよあの人に届けぇぇぇ」
不死鳥が形を変え一筋の光になった
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