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入れ替わってしまった双子

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大貴族のアーティスト家の館の一室に二人の少女がいる

一人に少女は椅子に座り甘いお菓子を美味しそうに食べているレイミヤと地面に座り祈りを捧げているマイミヤである

「マイミヤも食べなさいよこのケーキ美味しいわよ」

レイミヤはケーキを食べながら双子の妹のマイミヤに菓子を進める

「私は聖女として贅沢品は口にできませんわお姉様」

「変わってる妹ね」

レイミヤは二人分のケーキを一人で食べていく

「そういえばお姉さまメイドのココがいませんね?」

「あいつは私に文句つけるから牢獄に入れたわ」

「ココはお姉様の事を思ってくれているのですよ」

「関係ないわよ、私に意見言う人間は死刑にしてあげるわよ」

「そのような物騒な言葉はおやめください」

このように姉のレイミヤは自分勝手に生き妹のマイミヤは慈愛に満ちた生活を送っている

「マイミヤも大変よね規律にあふれた聖女になりたいなんてさ」

「私は多くの民が幸せになって欲しいのです」

「ふ~ん」

「お姉さまはしっかりと思いやりのある生活を歩むべきです」

立ち上がったマイミヤはレイミヤを指さす

「偉そうな妹ね妹じゃなくちゃ今頃死刑にしてやるのに」

レイミヤは紅茶を口に入れる

「雲行きが悪い嫌な予感がします」

マイミヤは先程から雨が降っている事を気にする

「雨なんてもんは勝手に降る物よ」

「気にしてたら生きていけないわよ」

「そうですが・・不吉です」

マイミヤの言葉を受けてレイミヤは飲んでいる紅茶をテーブルに置く

昔からマイミヤの予感は嫌な程当たる

レイミヤは心の中で思った

「嵐が来ています」

「・・・」

外の天気は雨が強くなってきている

「雷でも落ちるの?」

「可能性は高いです」

外の天気は激しさを増し雷の音が聞こえ、外には雷が見える

「ふーん」

レイミヤの背中と顔に冷や汗が出てくる

その時だった一つの雷が二人のいる部屋に直接落ちる

「キャャャャ」

「うわー」

部屋の電気は消え部屋中が衝撃でおおわれる

「痛たた」

部屋の電気は回復したようだ

「もう 何なのよいったい」

「裁きのようですわ」

ふとレイミヤは不思議な現象を見る

「あれ なんで私が目の前にいるの・・」

「私が二人いる」

二人は同時に声を上げた

「どうなっているのーーーー」

「私の目の前にいるのはマイミヤ?」

「私の姿をしたお姉さま?」

二人は肉体はそのままに精神と意識だけが入れ替わったてしまったようだ

「どうなってるのよ何とかしなさいよ」

レイミヤはマイミヤの声でマイミヤを叱る

「私にも訳が分かりません」

「あんた聖女でしょう?」

「今はお姉さまが聖女です」

「そんな事を言ってるんじゃないのよ」

二人はあたふたするしか出来なかった

「大丈夫か二人とも」

二人の父親のダンが部屋の中に入ってくる

「ええ何とか大丈夫です・・よ」

「大丈夫です・・わ」

「それならいいんだが」

部屋の中は雷の衝撃で無茶苦茶になっているが娘二人が無事とあってダンは胸を撫でおろし部屋から出ていく

「どうするのよ」

「神からの何かの罰でしょうか」

「とりあえずお腹がすいたわ」

「お姉さまはこんな時に何を言っているのです」

「仕方ないわお腹すいてるのよ私は」

「私の身体でしょう?」

「マイミヤの身体は今は私何だか仕方ないでしょう?」

その時マイミヤ自身がお腹がすいている気がした

「私もお腹が減っています」

「先ほどケーキを食べていたはずなのに」

「あれだけのケーキじゃ足りないのよ」

「あのケーキ結構な量ありましたよね?」

「成長期よ成長期」

マイミヤはそんな言葉を口にしながら呼び鈴を鳴らす

「及びでしょうかお女様方」

執事のカカオが部屋にやってくる

「お腹がすいたの何か持ってきて頂戴」

「はぁ?」

何時も食事の時以外何も口にしないマイミヤ様が何か食べ物を注文するなんて・・

「ほら見なさいよカカオが戸惑っているでしょう」

「ぬぬぬ 私はお腹がすいたのよ」

二人はカカオに聞こえない大きさの声で会話する

「そうだわ」

レイミヤはひらめいた

「お姉さまがお腹を空かしているみたいですわ」

「なるほど、今すぐに何かお出しします」

カカオはその場でお辞儀して部屋を後にする

「勝手に人の身体で命令しないでください」

「まぁまぁ気にしないで」

「気にします」

「それにしてもマイミヤは信頼されているわね」

「信頼?」

「そうよこの身体でカカオに言いつけてら少し戸惑ったでしょ?」

「それは私が聖女として日々自制をしてるからですわ」

レイミヤはその場で手を組み祈りを捧げる

「人の身体で祈り何て捧げないでよ」

「今は私の身体ですから」

「じゃ私は届いたお菓子を全部食べてやる」

「私の身体に変な事しないでくださいよ」

二人が言いあいをしていると

「お待たせしました」

メイドのショコラがマカロンを持って入ってくる

「あ 来た来た」

もちろんマカロンはレイミヤの元に運ばれる

「何でよ」

「どうしました?マイミヤ様?」

「あ なんでもない」

「?」

「どうぞレイミヤ様」

「ありがとうございます」

「ございます」

カカオは不思議そうにレイミヤを見つめる

「味見しないのです?」

レイミヤは味見をしてから食べるようにしている

「そ そうねいただきます」

レイミヤはマコロンをフォークで切り一口大にして食べる

「美味しいですわー」

口の中に広がる甘み、しつこさな残らない熟練した技普段質素な物しか口に入れないマイミヤにとってそれは水しか飲んでいない人間が砂糖をなめたようなものだった

レイミヤは大粒の涙を流した

「素晴らしいお菓子です」

「ありがとうございます、私は戻りますので何かあればお呼びくださいませ」

「はい」

レイミヤがマコロンを口に入れている時、マイミヤは横からよだれを垂らし見つめていた

「どうしましたお姉さま?」

「私によこしなさい」

マイミヤはマカロンを口に入れつぶやいた

「いまいちね」

「美味しいですよお姉さま」

「手を抜いているわ」

マイミヤの身体と言え、味には敏感なレイミヤは語る

「空洞が少ないただ時間がないからすぐに作ったのね」

「私だったら一口食べてもう食わないわ」

「美味しくありませんか?」

「まぁまぁね」

自分の姿をした姉を見て思う

自分勝手で自己中心的で何も考えずに何かを食べていると思っていたが、姉なりに評価をしていたのかと・・



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