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私が私でなくなった時
06.存在しない者
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俺は相馬剣介(そうまけんすけ)、家は相馬流剣術の道場をやっている。
俺の祖父の相馬創輝(そうまそうき)は相馬流剣術の館主であり、俺も小さいころから鍛えられてきた。
実は今日は鞍馬さんが道場に来ることになっていた。
フォーリカとなった鞍馬さん?、いや鞍馬さんになったフォーリカさんが剣術に興味があるので一度見学したいと言うことだった。
最近、鞍馬さんのことで親友の浅田の焦りを感じる、どうやら必死で彼女を元に戻す方法を探しているようだ。
今日も鞍馬さんより先に道場に来ていた。
「なあ浅田、鞍馬さんになにか変化はあったか?」
「いや全然、というか逆に緻密にフォーリカのディテールが構築されていて、本当にフォーリカであるかのようだ、この世界に慣れた行動のみが鞍馬さんを連想させるくらいだ……」
「それより、お前はどうなんだ?何かサムライのヒントを掴んだのか?」
「いや、全く無いよ……」
俺は今サムライを研究している。
小さい時から爺ちゃんに稽古を付けてもらっていた。
確かに剣道の腕は上達したようだ。
だが最近気が付いた、練習すれば修練すればと思っていたのだが……
爺ちゃんは俺のレベルでは追いつくことは出来ないレベルなんだ。
相馬流剣術その館主相馬創輝、実は爺ちゃんも、そのまた祖父からの伝授であったと聞く。
爺ちゃんの話では、その人が館主だったころ、侍がまだ居たと言うことだった。
本物のサムライを教えていた人、その人から教えらえた爺ちゃんは強かった。
サムライ、侍……
剣道の腕を鍛えればそのレベルに達すると思っていた、だが違う爺ちゃんですら異次元の強さだ。
「サムライが居るなら会いたいよ……」
「相馬、残念だな、この平和な世界には侍なんて居ないよ」
浅田の顔は別のことが心配なのが丸判りだった、そうだ鞍馬さんのことだ。
告白も出来ないくせに、惚れた女が自分を忘れたことにショックを受けているようだ。
(でもな浅田、実際に彼女との間は明らかに今の方が近いのではないか、今頑張るべきだと思うぞ……)
佐久間さんに連れられて鞍馬さんが来た。
「ほう、これは凄いな強固な防具をしているな、子供剣士の練習場のようだな」
鞍馬さん、なんか辛辣なことを言っている。
俺たちを見つけるとこちらにやって来た、鞍馬さんは俺の持っている竹刀を興味深く見ていた。
「相馬、今日は世話になるぞ、それが模擬剣なのか?少し見せてくれ……」
俺が竹刀を鞍馬さんに渡すとその竹刀を数回振った。
驚くのはその振り方だった、素人ではないこれ程の振りが出来るとは……
「まだ筋力が付いていないので本調子ではないが、この重さは練習には良いな、私も一本欲しいな」
「今日はお貸ししますよ、一度誰かと手合わせしてみますか?」
「それは面白い、お願いする」
浅田が慌てて止めに入った。
「ちょっと待てよ、素人だぞ」
「大丈夫だ、爺ちゃんが釣り合う相手を準備するから」
「お嬢さん、では野田と試合をしてもらおう」
「爺ちゃん、野田さんで良いの?」
「大丈夫だ剣介、よく見ておけ」
信じられない、野田さんは剣道の有段者だ、相手は素人だから手加減はしてくれると思うが、爺ちゃんどうしたんだろう。
とりあえず試合をするので鞍馬さんには防具を付けてもらうことにした。
女性の着替えは付き添えないので佐久間さんにお願いする。
こういう時、佐久間さんは格闘技フリークなので頼りになる。
少しすると鞍馬さんは防具を着てきたが、立派な女性剣士に見える。
しかし剣道自体初めてだというじゃないか、少し不安になるものの簡単なルールを説明した。
審判役として号令をかける。
挨拶の後、試合が始まった。
鞍馬さんの攻撃は一瞬だった、野田に胴が決まったかと思うと面が決まった。
「なるほど、これは良い訓練だな、次の者……」
鞍馬さんはそう言うと次の練習相手を要求してきた。
「浅田!!」
おれは浅田を呼んだ。
浅田は驚いたような顔をしていた。
「おい、野田さんって有段者じゃないのか……、それより今の鞍馬さんの動き……」
「なるほどな、お前の反応を見て分かったよ、彼女は本当に素人だったんだな……」
今の攻撃、明らかに素人の腕では無い……素人が数日剣を振ったくらいで出来るわけがない。
そんなことを考えて居たら、爺ちゃんの思いもよらない声が掛かった。
「剣介、次の相手はお前じゃ……」
「えっ、俺?」
「そうじゃ、師範代のお前じゃ」
浅田が小さい声で、でも怖い顔で脅してくる。
「おい、相馬手加減しろよ……」
館主が言うのだ、相手するしかない。
審判は館主である爺ちゃんがする。
浅田はなんか心配そうに佐久間さんと山下さんの間に座った。
なんだ、鞍馬さんのこの雰囲気。
面と向かうとその殺気をビンビン感じる。
開始の合図とともに一気に間合いが詰めて来た。
「早い!!」
剣を注意して見ていたがその動きも早い。
彼女は竹刀を一気に振り切って行くと同時に次の攻撃を準備しそのまま切り込んでくる。
「何だこの、攻撃の速さと切り返しは!!」
そうだこんな攻撃は今まで経験したこともない。
迷いのない早い攻撃、急所を目掛けて一気に振り切って来る潔さ。
その攻撃と放っている殺気は相手を必ず殺すために剣を振っているという証なのだろう。
俺は試合中に初めて恐怖というものを感じた。
もちろん竹刀だ、だから死ぬことは無いはずだ、だが彼女が発する殺気とその竹刀の動きは俺の命を間違いなく狙っている。
俺は竹刀をかわし、直ぐに攻撃に移るという行動に出た、だが彼女の攻撃パターンはその場で変わって行く。
俺は俺の持つ全力で相手していることに気が付いた、爺ちゃん以外ではこんことは無かった。
余裕がなくなり始めた俺、だが冷静に対処していた。
「でやぁ~あ~」
彼女の大きな掛け声が聞こえたと思うと剣が物凄い速さで脇をかすめて行く。
(大丈夫だ、かわしたぞ彼女が刃先の向きを変えて攻撃に転じるまでに向きを変えよう)
そう思った時彼女の竹刀は急に反転し俺の胴を打った、その後彼女はその竹刀を前に引いた。
その動作の意味が分かった、そうだ刃を引いたのだ真剣であれば俺は切り刻まれていただろう。
(惜しいな、鞍馬さんそれはみね打ちだよ……)
「そこまで、剣介お前の負けじゃ」
「爺ちゃん今のはみね打ちだろう……」
「違うな、彼女は西洋の剣で戦っていたんじゃよ、両刃の剣だ、お前は完全に切られている」
「なんでそんなことが分かるんだ?」
「突きや打ち込み方、切り捨て方が日本刀とは違っていた」
「剣介もなかなかやるが、今の攻撃でお前は死んでいる」
負けたと言うなら仕方ない、だが何故だろうか鞍馬さんの顔が眩しかった。
「剣介、彼女はお前が探しておるサムライじゃよ、平和な時代には現れん死線を潜り抜けてきたサムライじゃ、負ければ死ぬという状況を何時も意識しておるんじゃろ、お前には勝てんわ」
サムライ、その言葉を爺ちゃんから始めて聞いたのは幼稚園だった。
テレビや雑誌で読むサムライのイメージしかなかったよ、剣技のみだと思っていた。
だが今の爺ちゃんの言葉は、試合に負ければ死が待っているいう意味だろう。
サムライの存在自体が死線を乗り越えた者であるという証明か……、なるほど平和な時代にいる筈がないな。
だがなぜ鞍馬さんがサムライなんだ……
やはりフォーリカ……
確かに彼女も同じだ、災厄との戦いは存在か、死しかないから存在していることが強さの証明なのだろう。
「お嬢さんや、剣の訓練をしたければいつ来ても良いんだよ」
「そうかありがとう、そうします、麻子良いだろう」
「良いわよ」
この時格闘家の才能のある佐久間さんも鞍馬さんの殺気を感じていたはずだ。
そのことは、鞍馬さんではなくフォーリカであると確信するに十分な出来事だったはずだ。
明日からも鞍馬さんと試合が出来る、そう思うと嬉しかった、そうだ今まで会いたかったサムライなのだ。
俺はこの時から魔法に掛ったように鞍馬さんのことが頭から離れなくなった。
浅田も彼女を好意を抱いており、元の彼女に戻そうとしていた。
だが、俺は今の鞍馬さんでいて欲しいと望むようになっていた。
たとえそれがフォーリカという人格だったとしてもだ。
俺は矛盾を感じながらも明日からも試合ができることを楽しみにしていた。
俺の祖父の相馬創輝(そうまそうき)は相馬流剣術の館主であり、俺も小さいころから鍛えられてきた。
実は今日は鞍馬さんが道場に来ることになっていた。
フォーリカとなった鞍馬さん?、いや鞍馬さんになったフォーリカさんが剣術に興味があるので一度見学したいと言うことだった。
最近、鞍馬さんのことで親友の浅田の焦りを感じる、どうやら必死で彼女を元に戻す方法を探しているようだ。
今日も鞍馬さんより先に道場に来ていた。
「なあ浅田、鞍馬さんになにか変化はあったか?」
「いや全然、というか逆に緻密にフォーリカのディテールが構築されていて、本当にフォーリカであるかのようだ、この世界に慣れた行動のみが鞍馬さんを連想させるくらいだ……」
「それより、お前はどうなんだ?何かサムライのヒントを掴んだのか?」
「いや、全く無いよ……」
俺は今サムライを研究している。
小さい時から爺ちゃんに稽古を付けてもらっていた。
確かに剣道の腕は上達したようだ。
だが最近気が付いた、練習すれば修練すればと思っていたのだが……
爺ちゃんは俺のレベルでは追いつくことは出来ないレベルなんだ。
相馬流剣術その館主相馬創輝、実は爺ちゃんも、そのまた祖父からの伝授であったと聞く。
爺ちゃんの話では、その人が館主だったころ、侍がまだ居たと言うことだった。
本物のサムライを教えていた人、その人から教えらえた爺ちゃんは強かった。
サムライ、侍……
剣道の腕を鍛えればそのレベルに達すると思っていた、だが違う爺ちゃんですら異次元の強さだ。
「サムライが居るなら会いたいよ……」
「相馬、残念だな、この平和な世界には侍なんて居ないよ」
浅田の顔は別のことが心配なのが丸判りだった、そうだ鞍馬さんのことだ。
告白も出来ないくせに、惚れた女が自分を忘れたことにショックを受けているようだ。
(でもな浅田、実際に彼女との間は明らかに今の方が近いのではないか、今頑張るべきだと思うぞ……)
佐久間さんに連れられて鞍馬さんが来た。
「ほう、これは凄いな強固な防具をしているな、子供剣士の練習場のようだな」
鞍馬さん、なんか辛辣なことを言っている。
俺たちを見つけるとこちらにやって来た、鞍馬さんは俺の持っている竹刀を興味深く見ていた。
「相馬、今日は世話になるぞ、それが模擬剣なのか?少し見せてくれ……」
俺が竹刀を鞍馬さんに渡すとその竹刀を数回振った。
驚くのはその振り方だった、素人ではないこれ程の振りが出来るとは……
「まだ筋力が付いていないので本調子ではないが、この重さは練習には良いな、私も一本欲しいな」
「今日はお貸ししますよ、一度誰かと手合わせしてみますか?」
「それは面白い、お願いする」
浅田が慌てて止めに入った。
「ちょっと待てよ、素人だぞ」
「大丈夫だ、爺ちゃんが釣り合う相手を準備するから」
「お嬢さん、では野田と試合をしてもらおう」
「爺ちゃん、野田さんで良いの?」
「大丈夫だ剣介、よく見ておけ」
信じられない、野田さんは剣道の有段者だ、相手は素人だから手加減はしてくれると思うが、爺ちゃんどうしたんだろう。
とりあえず試合をするので鞍馬さんには防具を付けてもらうことにした。
女性の着替えは付き添えないので佐久間さんにお願いする。
こういう時、佐久間さんは格闘技フリークなので頼りになる。
少しすると鞍馬さんは防具を着てきたが、立派な女性剣士に見える。
しかし剣道自体初めてだというじゃないか、少し不安になるものの簡単なルールを説明した。
審判役として号令をかける。
挨拶の後、試合が始まった。
鞍馬さんの攻撃は一瞬だった、野田に胴が決まったかと思うと面が決まった。
「なるほど、これは良い訓練だな、次の者……」
鞍馬さんはそう言うと次の練習相手を要求してきた。
「浅田!!」
おれは浅田を呼んだ。
浅田は驚いたような顔をしていた。
「おい、野田さんって有段者じゃないのか……、それより今の鞍馬さんの動き……」
「なるほどな、お前の反応を見て分かったよ、彼女は本当に素人だったんだな……」
今の攻撃、明らかに素人の腕では無い……素人が数日剣を振ったくらいで出来るわけがない。
そんなことを考えて居たら、爺ちゃんの思いもよらない声が掛かった。
「剣介、次の相手はお前じゃ……」
「えっ、俺?」
「そうじゃ、師範代のお前じゃ」
浅田が小さい声で、でも怖い顔で脅してくる。
「おい、相馬手加減しろよ……」
館主が言うのだ、相手するしかない。
審判は館主である爺ちゃんがする。
浅田はなんか心配そうに佐久間さんと山下さんの間に座った。
なんだ、鞍馬さんのこの雰囲気。
面と向かうとその殺気をビンビン感じる。
開始の合図とともに一気に間合いが詰めて来た。
「早い!!」
剣を注意して見ていたがその動きも早い。
彼女は竹刀を一気に振り切って行くと同時に次の攻撃を準備しそのまま切り込んでくる。
「何だこの、攻撃の速さと切り返しは!!」
そうだこんな攻撃は今まで経験したこともない。
迷いのない早い攻撃、急所を目掛けて一気に振り切って来る潔さ。
その攻撃と放っている殺気は相手を必ず殺すために剣を振っているという証なのだろう。
俺は試合中に初めて恐怖というものを感じた。
もちろん竹刀だ、だから死ぬことは無いはずだ、だが彼女が発する殺気とその竹刀の動きは俺の命を間違いなく狙っている。
俺は竹刀をかわし、直ぐに攻撃に移るという行動に出た、だが彼女の攻撃パターンはその場で変わって行く。
俺は俺の持つ全力で相手していることに気が付いた、爺ちゃん以外ではこんことは無かった。
余裕がなくなり始めた俺、だが冷静に対処していた。
「でやぁ~あ~」
彼女の大きな掛け声が聞こえたと思うと剣が物凄い速さで脇をかすめて行く。
(大丈夫だ、かわしたぞ彼女が刃先の向きを変えて攻撃に転じるまでに向きを変えよう)
そう思った時彼女の竹刀は急に反転し俺の胴を打った、その後彼女はその竹刀を前に引いた。
その動作の意味が分かった、そうだ刃を引いたのだ真剣であれば俺は切り刻まれていただろう。
(惜しいな、鞍馬さんそれはみね打ちだよ……)
「そこまで、剣介お前の負けじゃ」
「爺ちゃん今のはみね打ちだろう……」
「違うな、彼女は西洋の剣で戦っていたんじゃよ、両刃の剣だ、お前は完全に切られている」
「なんでそんなことが分かるんだ?」
「突きや打ち込み方、切り捨て方が日本刀とは違っていた」
「剣介もなかなかやるが、今の攻撃でお前は死んでいる」
負けたと言うなら仕方ない、だが何故だろうか鞍馬さんの顔が眩しかった。
「剣介、彼女はお前が探しておるサムライじゃよ、平和な時代には現れん死線を潜り抜けてきたサムライじゃ、負ければ死ぬという状況を何時も意識しておるんじゃろ、お前には勝てんわ」
サムライ、その言葉を爺ちゃんから始めて聞いたのは幼稚園だった。
テレビや雑誌で読むサムライのイメージしかなかったよ、剣技のみだと思っていた。
だが今の爺ちゃんの言葉は、試合に負ければ死が待っているいう意味だろう。
サムライの存在自体が死線を乗り越えた者であるという証明か……、なるほど平和な時代にいる筈がないな。
だがなぜ鞍馬さんがサムライなんだ……
やはりフォーリカ……
確かに彼女も同じだ、災厄との戦いは存在か、死しかないから存在していることが強さの証明なのだろう。
「お嬢さんや、剣の訓練をしたければいつ来ても良いんだよ」
「そうかありがとう、そうします、麻子良いだろう」
「良いわよ」
この時格闘家の才能のある佐久間さんも鞍馬さんの殺気を感じていたはずだ。
そのことは、鞍馬さんではなくフォーリカであると確信するに十分な出来事だったはずだ。
明日からも鞍馬さんと試合が出来る、そう思うと嬉しかった、そうだ今まで会いたかったサムライなのだ。
俺はこの時から魔法に掛ったように鞍馬さんのことが頭から離れなくなった。
浅田も彼女を好意を抱いており、元の彼女に戻そうとしていた。
だが、俺は今の鞍馬さんでいて欲しいと望むようになっていた。
たとえそれがフォーリカという人格だったとしてもだ。
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