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第4章「希望の勇者」
第56話「魔王の歌声」
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ぐっと足に力を込め、屋根を押してみるとわずかにぎいぎいと音が鳴る。まあ、このくらいなら大丈夫だろう。
「アラン、下ろしてくれないの?」
「いや、今下ろすよ」
僕はライラをそっと屋根の上に下ろした。彼女は屋根の上を音を鳴らしながら歩く。その内ズボッと真下に落っこちそうで怖い。
「ライラ、ここで大丈夫そうか?」
「うん。これだけ高さがあれば、みんなに届くと思うし」
「なあ、どのくらいで準備できそうなんだ?」
「うーん、一日もあれば、軍と言えるくらいには集められるよ」
たった一日で? ライラが魔王として特別優秀なのか、そもそも魔王がすごいのか。そもそも、この森にそんなに魔物がいるのだろうか。
「驚いた? 私は魔王なんだから、それくらいできるよ」
「いや、なんというか。よく――いや、なんでもない」
「んー? ならいいけど」
本当によくアーサー達は三人がかりとはいえ、ライラの魔法を封印することが出来たな。一体どうやったんだろうか。僕がアーサーにするように奇襲でもしたのかもしれない。
「でも、ずっと歌わなきゃならないから、結構喉が痛くなるんだよね。まあ、魔法ですぐに治せるんだけど」
「結構で済むのがすごいと思うけどな」
「そうー?」
「ああ」
ライラが僕の隣にやって来て、手を掴んだ。
「ねえ、歌っている時、手繋いでいてもいい?」
「どうしたんだ急に。いつも、俺に断りなんか入れないだろ」
「だって、断られたくないから」
「……別に断るわけないだろ。嫌なわけないんだから」
「やった」
ライラはにこっと笑って、森の方へ体を向けた。深紅の髪が風に揺れている。紫色の瞳は、森を睥睨していた。
アランが眼下をちらっと見ると、ジェナが飼っていた、というより従わせていた魔物たちはまだ生きているようだった。ここには誰も来てないのだろうか。ジェナが死んだとなれば、ナンシーあたりは確かめに来そうなものだけど。ここは、何も変わっていない。
「アラン、歌うね。ちょっと強力だから、アランは気を付けてね」
「僕にも歌の効果があるのか?」
「うーん、人間なら本当はないんだけどね。リリーか聞いたんだけど、アランは精霊寄りらしいから。もしかしたら、効き目があるかもしれないと思って」
いつの間にそんな話をしていたんだ。
〈リリー、そんなこと言ったなんて聞いてないんだけど〉
〈ライラちゃんが不思議に思ってたから、答えてあげただけよ〉
勝手に色々と話されると余計なことまで言われていそうで、怖い。
「リリーちゃんにも気を付けるようにいっておいて。多分、大丈夫だと思うんだけど……。念の為ね」
「分かった」
〈だとよ、リリー〉
〈はーい〉
本当に大丈夫だろうか。リリーは呑気に感じられるほど、軽い返事だった。まあ、本当にダメだったら、ライラの歌を止めればいいか。
ライラが大きく息を吸った。彼女の唇が開き、歌声が漏れ出す。以前聞いた歌とはまた違うものだった。前のが優しい子守歌だとするならば、今回のは清らかで力強いものだ。彼女の全身が目の瞳と同様に紫色の光に包まれ――溢れ出すように森に向かって光の帯を広げていく。それは目に見えない旋律が見えているようだった。風の影響も受けず、歌声が森に向かって流れていく。紫色の光の帯はどこまでも続き、森の奥へ奥へと進んでいく。
綺麗な歌声だ。聞いていると、不思議と高揚してくる。以前は穏やかで眠くなりそうだったのに。この声を聞いていると、彼女に惹き付けられる――
〈アラン、言われたそばから影響受けないでよ〉
リリーの言葉に僕はハッ、とする。危ない。完全にライラの歌声に意識を持ってかれていた。
〈……影響なんか受けてない〉
〈ふーん、どうだか。うっとりした顔でライラちゃんを見てたんじゃないの?〉
〈そんな顔してないっ〉
してないよな、と不安に思ってライラを見る。すると、彼女は僕のことを横目でちらっと見て微笑んでいた。まさか、本当に? 僕は羞恥心で顔が熱くなった。恥ずかしいにも程がある。
〈アランー、そのくらいにしてねー。こっちにも伝わってきて、恥ずかしくなってくるから〉
僕は何も言えなかった。
本当はライラの歌声をずっと聞いていたかったけど、意識的に集中しないようにする。僕は代わりに周りの様子に集中した。
「おお、すごいな……」
ライラが歌い始めてそんなに時間が経っていないというのに、効果が出てきていた。大樹の根元にいた、ジェナが従わせた魔物たちがより大樹に集まってきている。森の方を見れば、空を飛ぶ魔物がこちらに向かっており、地面では大樹を囲っている柵を壊したり、乗り越えたりして魔物が集まりつつあった。
少し歌っただけで、これなら――一日歌ったあとには、すごいことになる。想像もつかない規模になりそうなことだけが、今の僕に分かることだった。
◆
「魔王軍襲撃」の襲撃予告日――僕は王都の中にいた。屋根裏部屋のある家の屋根上で、姿を変えている僕は街を見下ろす。
王都は数日前までの騒がしさが嘘のように静まり返っていた。まったく人がいない。パーティーハウスにはすでにアーサーはいない。昨日の夜から国境沿いの城壁で、魔王軍を待っている。
一度、夜中にこっそりと様子を見に行ったが、アーサーだけがピリピリしていて、他はのんびりしたものだった。そのことにまた、アーサーが苛立っているのが見て取れた。最も、さすがに外での振る舞いは気を付けているのか、あからさまにはしていなかった。ただ、言動の端々に横暴さが見え隠れし、完全に己の姿を隠しきれてなかった。
見ていて愉快なものだったけど、その相手に正面からなるのがライラだと思うと同時に不安も抱いた。
まあ、彼女が用意した魔物――あれだけいればそんな簡単にやられるとは思えないけど。今更死んで欲しいとは思わない。……お婿さんは、いらないけど。
「大丈夫かな……」
〈なに、まだ心配してるの?〉
「そんなんじゃない」
〈素直じゃないねー。……まあ、完全に大丈夫かと言われれば不安なのも分かるけどね。相手は仮にも勇者なのだから。でも、ライラちゃんも魔王なんだから、少しくらい信用してあげたら?〉
「別に信用してないわけじゃない。……ただ、どうやっても危険だから怖いだけだ。上手くいかなかったら、僕まで失敗するかもしれない」
〈ふーん。まあ、アランが本当にそう思っているなら、それでもいいけど。でも、アランが頑張ってアーサーをさっさと殺せば済む問題でしょ? それですべて終わりなんだから〉
「分かってる。さっさと終わらせる」
僕は足に力を込め、ジャンプした。この家に住んでいる老夫婦には申し訳ないけど、これで最後だ。もう、ここには戻ってこない。
屋根をぶち壊し、空高く飛ぶ。勢いがなくなり、僕は羽を操作し空を滑る。眼下に広がる王都の街並み。普段なら人が散見するだろうけど、今はいない。大体は逃げたのだろう。残っているようなものは今の所見られない。
城壁の先を見ると、なにかがひしめき合っているのが見えた。この距離からでも見えるのか。改めて見ると凄い数だな。
黒い固まりにも見えるそれは、国境の外――森林から草原に出て、こちらに向かってきていた。ライラが率いる魔王軍だ。彼女の話では、後ろの方に控えるから死ぬ心配はないと言っていたが……、これ以上考えても仕方がないか。
すでに魔王軍としてのライラが集めた魔物の群れは王都に向かっている。王都の中にいる僕にも見えるほどに近付いてきている。
僕は勇者のいるであろう、城壁に向かった。
「アラン、下ろしてくれないの?」
「いや、今下ろすよ」
僕はライラをそっと屋根の上に下ろした。彼女は屋根の上を音を鳴らしながら歩く。その内ズボッと真下に落っこちそうで怖い。
「ライラ、ここで大丈夫そうか?」
「うん。これだけ高さがあれば、みんなに届くと思うし」
「なあ、どのくらいで準備できそうなんだ?」
「うーん、一日もあれば、軍と言えるくらいには集められるよ」
たった一日で? ライラが魔王として特別優秀なのか、そもそも魔王がすごいのか。そもそも、この森にそんなに魔物がいるのだろうか。
「驚いた? 私は魔王なんだから、それくらいできるよ」
「いや、なんというか。よく――いや、なんでもない」
「んー? ならいいけど」
本当によくアーサー達は三人がかりとはいえ、ライラの魔法を封印することが出来たな。一体どうやったんだろうか。僕がアーサーにするように奇襲でもしたのかもしれない。
「でも、ずっと歌わなきゃならないから、結構喉が痛くなるんだよね。まあ、魔法ですぐに治せるんだけど」
「結構で済むのがすごいと思うけどな」
「そうー?」
「ああ」
ライラが僕の隣にやって来て、手を掴んだ。
「ねえ、歌っている時、手繋いでいてもいい?」
「どうしたんだ急に。いつも、俺に断りなんか入れないだろ」
「だって、断られたくないから」
「……別に断るわけないだろ。嫌なわけないんだから」
「やった」
ライラはにこっと笑って、森の方へ体を向けた。深紅の髪が風に揺れている。紫色の瞳は、森を睥睨していた。
アランが眼下をちらっと見ると、ジェナが飼っていた、というより従わせていた魔物たちはまだ生きているようだった。ここには誰も来てないのだろうか。ジェナが死んだとなれば、ナンシーあたりは確かめに来そうなものだけど。ここは、何も変わっていない。
「アラン、歌うね。ちょっと強力だから、アランは気を付けてね」
「僕にも歌の効果があるのか?」
「うーん、人間なら本当はないんだけどね。リリーか聞いたんだけど、アランは精霊寄りらしいから。もしかしたら、効き目があるかもしれないと思って」
いつの間にそんな話をしていたんだ。
〈リリー、そんなこと言ったなんて聞いてないんだけど〉
〈ライラちゃんが不思議に思ってたから、答えてあげただけよ〉
勝手に色々と話されると余計なことまで言われていそうで、怖い。
「リリーちゃんにも気を付けるようにいっておいて。多分、大丈夫だと思うんだけど……。念の為ね」
「分かった」
〈だとよ、リリー〉
〈はーい〉
本当に大丈夫だろうか。リリーは呑気に感じられるほど、軽い返事だった。まあ、本当にダメだったら、ライラの歌を止めればいいか。
ライラが大きく息を吸った。彼女の唇が開き、歌声が漏れ出す。以前聞いた歌とはまた違うものだった。前のが優しい子守歌だとするならば、今回のは清らかで力強いものだ。彼女の全身が目の瞳と同様に紫色の光に包まれ――溢れ出すように森に向かって光の帯を広げていく。それは目に見えない旋律が見えているようだった。風の影響も受けず、歌声が森に向かって流れていく。紫色の光の帯はどこまでも続き、森の奥へ奥へと進んでいく。
綺麗な歌声だ。聞いていると、不思議と高揚してくる。以前は穏やかで眠くなりそうだったのに。この声を聞いていると、彼女に惹き付けられる――
〈アラン、言われたそばから影響受けないでよ〉
リリーの言葉に僕はハッ、とする。危ない。完全にライラの歌声に意識を持ってかれていた。
〈……影響なんか受けてない〉
〈ふーん、どうだか。うっとりした顔でライラちゃんを見てたんじゃないの?〉
〈そんな顔してないっ〉
してないよな、と不安に思ってライラを見る。すると、彼女は僕のことを横目でちらっと見て微笑んでいた。まさか、本当に? 僕は羞恥心で顔が熱くなった。恥ずかしいにも程がある。
〈アランー、そのくらいにしてねー。こっちにも伝わってきて、恥ずかしくなってくるから〉
僕は何も言えなかった。
本当はライラの歌声をずっと聞いていたかったけど、意識的に集中しないようにする。僕は代わりに周りの様子に集中した。
「おお、すごいな……」
ライラが歌い始めてそんなに時間が経っていないというのに、効果が出てきていた。大樹の根元にいた、ジェナが従わせた魔物たちがより大樹に集まってきている。森の方を見れば、空を飛ぶ魔物がこちらに向かっており、地面では大樹を囲っている柵を壊したり、乗り越えたりして魔物が集まりつつあった。
少し歌っただけで、これなら――一日歌ったあとには、すごいことになる。想像もつかない規模になりそうなことだけが、今の僕に分かることだった。
◆
「魔王軍襲撃」の襲撃予告日――僕は王都の中にいた。屋根裏部屋のある家の屋根上で、姿を変えている僕は街を見下ろす。
王都は数日前までの騒がしさが嘘のように静まり返っていた。まったく人がいない。パーティーハウスにはすでにアーサーはいない。昨日の夜から国境沿いの城壁で、魔王軍を待っている。
一度、夜中にこっそりと様子を見に行ったが、アーサーだけがピリピリしていて、他はのんびりしたものだった。そのことにまた、アーサーが苛立っているのが見て取れた。最も、さすがに外での振る舞いは気を付けているのか、あからさまにはしていなかった。ただ、言動の端々に横暴さが見え隠れし、完全に己の姿を隠しきれてなかった。
見ていて愉快なものだったけど、その相手に正面からなるのがライラだと思うと同時に不安も抱いた。
まあ、彼女が用意した魔物――あれだけいればそんな簡単にやられるとは思えないけど。今更死んで欲しいとは思わない。……お婿さんは、いらないけど。
「大丈夫かな……」
〈なに、まだ心配してるの?〉
「そんなんじゃない」
〈素直じゃないねー。……まあ、完全に大丈夫かと言われれば不安なのも分かるけどね。相手は仮にも勇者なのだから。でも、ライラちゃんも魔王なんだから、少しくらい信用してあげたら?〉
「別に信用してないわけじゃない。……ただ、どうやっても危険だから怖いだけだ。上手くいかなかったら、僕まで失敗するかもしれない」
〈ふーん。まあ、アランが本当にそう思っているなら、それでもいいけど。でも、アランが頑張ってアーサーをさっさと殺せば済む問題でしょ? それですべて終わりなんだから〉
「分かってる。さっさと終わらせる」
僕は足に力を込め、ジャンプした。この家に住んでいる老夫婦には申し訳ないけど、これで最後だ。もう、ここには戻ってこない。
屋根をぶち壊し、空高く飛ぶ。勢いがなくなり、僕は羽を操作し空を滑る。眼下に広がる王都の街並み。普段なら人が散見するだろうけど、今はいない。大体は逃げたのだろう。残っているようなものは今の所見られない。
城壁の先を見ると、なにかがひしめき合っているのが見えた。この距離からでも見えるのか。改めて見ると凄い数だな。
黒い固まりにも見えるそれは、国境の外――森林から草原に出て、こちらに向かってきていた。ライラが率いる魔王軍だ。彼女の話では、後ろの方に控えるから死ぬ心配はないと言っていたが……、これ以上考えても仕方がないか。
すでに魔王軍としてのライラが集めた魔物の群れは王都に向かっている。王都の中にいる僕にも見えるほどに近付いてきている。
僕は勇者のいるであろう、城壁に向かった。
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