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第3章「正義のシスター」
第38話「ナンシーが欲しがっているもの」
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冒険者の片割れが熱心に話しているが、もう片方はいまいち納得してないようだった。だが、僕はひっかりを覚えた。僕は知っている。ナンシーがやたらと子供の死体を欲しがっていたのを。もしかして、孤児院でも? でも、なんのために? 冒険者が言うようになにかあるような気がしてならない。
僕がナンシーの言動を思い返していると、冒険者達は噂を続けた。
『勇者パーティーなー……。最近おかしいよな。俺もさ、変な噂聞いちまったんだよ。勇者パーティーにさ、竜人いたろ。あのやたら強い女』
『あー、いたな』
『最近、あの竜人がいなくなったらしいんだよな。殺されたんじゃねえかって噂だぜ?』
『初めて聞くぞ、それ。殺されたって誰にだよ。勇者パーティーの竜人って言えば、戦闘で勝てるやつなんざ、この国にいねえだろ』
『そうなんだけどよ。でも、誰もここ数日見掛けていないらしいからな。本当に死んでいるかもしれん』
『おいおい、大丈夫かよ。魔王軍が攻めてきたら……、ってあれか、それは勇者たちの自作自演なんだっけ』
冒険者たちの間で呆れるような乾いた笑い声が上がる。
『かなり噂が流れてるのに、勇者教会も何も言わねえし。案外、本当なんじゃねえか?』
『どっちがだよ?』
『両方だよ、両方。魔王軍の襲撃とかは勇者教会と勇者パーティーがグルになって、自作自演している。おまけに、勇者パーティーの竜人もとっくに死んじまっている――』
『……本当だったら、大分やべえな』
冒険者たちにとっては完全に酒の肴らしい。彼らに間にはまたしても、笑い声が上がった。僕は冒険者たちの会話を聞いて、ある程度噂が浸透していることに安堵した。この分なら、あとは勝手に広まっていくだろう。上手くいっているようだ。
勇者パーティーは〝救国の英雄〟だ。だけど、みんながみんなそう思っているわけではない。彼らから遠く離れれば離れるほど、本当か? と疑う者はいる。いくら勇者教会が積極的に広めたところで限界はある。それに、勇者パーティーのことを信じていたとしても、妬み、嫉妬するものだって当然いる。その手の連中にとっては、僕が流している噂は、半信半疑ながらもいいつまみだろう。
もっとも、噂の本人が聞いて、いい心地はしないだろうけど。
冒険者たちは、なおも勇者パーティーの噂を続けているようだった。しかも、酒が進んだのか、どんどん下世話になり噂の張本人たちにとっては癇に障りそうなことばかり言っている。
真後ろに噂の種にしてる張本人がいるというのに。気付いていないというのは恐ろしい。
アーサーを見ると、もはや酒を飲んでいなかった。コップを握り締め俯いている。テーブルに置かれた酒のつまみも減っていない。さすがに苛立っているのかもしれない。そうだとしたら、大成功だ。
「アラン、なんか悪い顔してる」
「アランその顔止めた方がいいわよ」
ライラとリリーに口々に言われ、僕はむっとした。二人だって大概だと思う。
「二人だって笑ってるじゃん」
「まあ、いい気味だと思って」
「私も同じかな?」
「僕のこといえないじゃん」
ライラとリリーは顔を見合わせる。彼女たちは互いを見て、さらにくすっと笑った。僕はなんだか怖くなった。二人だけで妙に仲が良さそうだ。
「アラン、私はリリーから聞いて、アランがどういう扱いを受けたのか聞いている。だから、アランの楽しそうな顔を見て余計に楽しいだけ。アランみたく純粋じゃないよ?」
「……意味わかんないだが」
「分かんなくていいの。すごくスッキリしているだけだから」
「んー……、はあ、まあいいけど」
考えてもどしようもない気がしてきた。僕は再び、アーサーの方に集中を戻そうとしていると――派手な音が鳴った。何かが壊れる音。ハッとしてアーサーの方を見ると、彼は自身が座っていたテーブルを破壊していた。店内が静まり返る中、僕は楽しくてしょうがなかった。
アーサーは無言でふらふらと幽霊のように、僕にも聞こえていた冒険者たちの方へ向かうと、問答無用で二人を殴った。それぞれ一発ずつで彼らが壁に打ちつけられ、ずるずると地面に落ちていく。テーブルの上の酒と料理が地面に散乱する。
さすがに状況を見かねたのか、店員らしき屈強そうな男性がアーサーに急いで近付いていくも、彼は凄まじい速さで店から出てってしまった。
あとには、散乱した酒と料理、すっかり気を失っているらしい冒険者二人組、呆然している店員だけが残った。
客たちは、様子を見ていたが、次第に今起こったことを酒の肴にして賑わい、すぐにうるさくなっていった。少なくとも僕にはそう聞こえ、見えた。
「上手く行っているみたいだね」
「ああ、さあ、僕たちもこの店を出るよ。どうせパーティーハウスに戻るんだろうけど」
「アラン、とっても楽しそうだね」
「そりゃあ、もちろん――もっと、苦しんでもらわないと」
◆
これがつい昨日のことだった。勇者パーティーの噂が順調に広まっており、上手く行っていることを確認できたのは良かった。
気になったのは、勇者教会の孤児院で消えているという子供の方だった。孤児院にいたはずの子供が姿を消しているという噂。どうにもきな臭い。
ナンシーはダンジョンで探索する時も、よく子供の死体を欲しがっていた。あの時は、ただの気持ち悪い趣味だと思っていたけど――何か意味があるのかもしれない。
ナンシーを殺すためにも、ますます勇者教会のことを探る必要が出ていた。だけど、あの教会は外側からじゃ分からないことが多い。酒場で噂していたやつも、教会の孤児院に出入りしている者が噂していただけで、勇者教会の直接の関係者じゃない。
口が堅い、というか秘密主義なところがある勇者教会――なにか情報を探るとしたら、潜入するしかなかった。
それは間違いないのだけど……。
いよいよ明日、勇者教会に潜入するとなり、僕は女装させられていた。屋根裏部屋でライラとリリーにきゃっきゃっと纏わりつかれながら着せ替えさせられ、僕は半ば放心して、今までのことを思い出していた。なんで、こんなことになったんだっけ、と。
ナンシーが勇者教会から出てこないのを精霊を通して知って、酒場で勇者パーティーの噂が上手く行っていることを確認して。ついでに、勇者教会というかナンシーらしき妙な噂も聞いて。ナンシーを殺すためにも勇者教会のことを調べる必要が出てきて。でも、勇者教会は秘密主義で外からはどうにもならないから、潜入することにさっきなった。
そうだ、ここまではいい。
潜入するには、シスター姿で入るのが一番いいとなり――僕が女装するはめになった。仕方のないこととはいえ、やはり気が進まない。だけど、女装することをライラとリリーに話すと、諦めつつも渋る僕を他所にやたらと上機嫌に着せられたのだ。
「やっぱり女装しないとダメかな?」
屋根裏部屋に持ち込んだ全身鏡。そこには女装した僕の姿がきれいに、くっきり映っている。自分でも違和感を感じないのが恐ろしい。魔法で黒い髪を長くしているぐらいなのに。胸は無駄に付けていると、何かの拍子にバレかねないので、何もしていなかった。
シスターの真っ白なフード付きのローブ。シスターになりたい者が二名いるということで、僕が王国の端にある教会の支部でついさっきもらってきたものだった。正直、そう申し出るのにかなり躊躇した。だが、他に方法がないことも分かっていた。シスターにでもなって侵入しないことには、中に入れないのだ。
「アラン、自分で言ったんじゃん」
「大丈夫。アラン、とってもよく似合ってる」
「似合っていると言われるのも複雑なんだけど……」
「なんで? 可愛いからいいじゃん」
ライラは僕の腕に抱き付き、まったく同じシスター服を着て、横で楽しそうに笑った。出るとこが出ていて、非常に目のやり場に困る。このシスター服、無駄にぴちぴちな気がしてならない。
「んふふ、お揃いだね」
「……教会にはナンシーを殺すために潜入するんだからな?」
「なに、急に。分かってるよ、そんなことはもちろん。でも、それはそれ、これはこれでしょ。人間の服、それも勇者教会の服なんて着ないから楽しいの」
「頑張ってね、復讐デート」
「デートじゃない」
リリーがけらけらと笑う。まったく冗談じゃない。大体リリーも一緒に来るというのに。それに、これから向かう――潜入する場所は、下手したら殺さかねない場所なのだから。
僕がナンシーの言動を思い返していると、冒険者達は噂を続けた。
『勇者パーティーなー……。最近おかしいよな。俺もさ、変な噂聞いちまったんだよ。勇者パーティーにさ、竜人いたろ。あのやたら強い女』
『あー、いたな』
『最近、あの竜人がいなくなったらしいんだよな。殺されたんじゃねえかって噂だぜ?』
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『そうなんだけどよ。でも、誰もここ数日見掛けていないらしいからな。本当に死んでいるかもしれん』
『おいおい、大丈夫かよ。魔王軍が攻めてきたら……、ってあれか、それは勇者たちの自作自演なんだっけ』
冒険者たちの間で呆れるような乾いた笑い声が上がる。
『かなり噂が流れてるのに、勇者教会も何も言わねえし。案外、本当なんじゃねえか?』
『どっちがだよ?』
『両方だよ、両方。魔王軍の襲撃とかは勇者教会と勇者パーティーがグルになって、自作自演している。おまけに、勇者パーティーの竜人もとっくに死んじまっている――』
『……本当だったら、大分やべえな』
冒険者たちにとっては完全に酒の肴らしい。彼らに間にはまたしても、笑い声が上がった。僕は冒険者たちの会話を聞いて、ある程度噂が浸透していることに安堵した。この分なら、あとは勝手に広まっていくだろう。上手くいっているようだ。
勇者パーティーは〝救国の英雄〟だ。だけど、みんながみんなそう思っているわけではない。彼らから遠く離れれば離れるほど、本当か? と疑う者はいる。いくら勇者教会が積極的に広めたところで限界はある。それに、勇者パーティーのことを信じていたとしても、妬み、嫉妬するものだって当然いる。その手の連中にとっては、僕が流している噂は、半信半疑ながらもいいつまみだろう。
もっとも、噂の本人が聞いて、いい心地はしないだろうけど。
冒険者たちは、なおも勇者パーティーの噂を続けているようだった。しかも、酒が進んだのか、どんどん下世話になり噂の張本人たちにとっては癇に障りそうなことばかり言っている。
真後ろに噂の種にしてる張本人がいるというのに。気付いていないというのは恐ろしい。
アーサーを見ると、もはや酒を飲んでいなかった。コップを握り締め俯いている。テーブルに置かれた酒のつまみも減っていない。さすがに苛立っているのかもしれない。そうだとしたら、大成功だ。
「アラン、なんか悪い顔してる」
「アランその顔止めた方がいいわよ」
ライラとリリーに口々に言われ、僕はむっとした。二人だって大概だと思う。
「二人だって笑ってるじゃん」
「まあ、いい気味だと思って」
「私も同じかな?」
「僕のこといえないじゃん」
ライラとリリーは顔を見合わせる。彼女たちは互いを見て、さらにくすっと笑った。僕はなんだか怖くなった。二人だけで妙に仲が良さそうだ。
「アラン、私はリリーから聞いて、アランがどういう扱いを受けたのか聞いている。だから、アランの楽しそうな顔を見て余計に楽しいだけ。アランみたく純粋じゃないよ?」
「……意味わかんないだが」
「分かんなくていいの。すごくスッキリしているだけだから」
「んー……、はあ、まあいいけど」
考えてもどしようもない気がしてきた。僕は再び、アーサーの方に集中を戻そうとしていると――派手な音が鳴った。何かが壊れる音。ハッとしてアーサーの方を見ると、彼は自身が座っていたテーブルを破壊していた。店内が静まり返る中、僕は楽しくてしょうがなかった。
アーサーは無言でふらふらと幽霊のように、僕にも聞こえていた冒険者たちの方へ向かうと、問答無用で二人を殴った。それぞれ一発ずつで彼らが壁に打ちつけられ、ずるずると地面に落ちていく。テーブルの上の酒と料理が地面に散乱する。
さすがに状況を見かねたのか、店員らしき屈強そうな男性がアーサーに急いで近付いていくも、彼は凄まじい速さで店から出てってしまった。
あとには、散乱した酒と料理、すっかり気を失っているらしい冒険者二人組、呆然している店員だけが残った。
客たちは、様子を見ていたが、次第に今起こったことを酒の肴にして賑わい、すぐにうるさくなっていった。少なくとも僕にはそう聞こえ、見えた。
「上手く行っているみたいだね」
「ああ、さあ、僕たちもこの店を出るよ。どうせパーティーハウスに戻るんだろうけど」
「アラン、とっても楽しそうだね」
「そりゃあ、もちろん――もっと、苦しんでもらわないと」
◆
これがつい昨日のことだった。勇者パーティーの噂が順調に広まっており、上手く行っていることを確認できたのは良かった。
気になったのは、勇者教会の孤児院で消えているという子供の方だった。孤児院にいたはずの子供が姿を消しているという噂。どうにもきな臭い。
ナンシーはダンジョンで探索する時も、よく子供の死体を欲しがっていた。あの時は、ただの気持ち悪い趣味だと思っていたけど――何か意味があるのかもしれない。
ナンシーを殺すためにも、ますます勇者教会のことを探る必要が出ていた。だけど、あの教会は外側からじゃ分からないことが多い。酒場で噂していたやつも、教会の孤児院に出入りしている者が噂していただけで、勇者教会の直接の関係者じゃない。
口が堅い、というか秘密主義なところがある勇者教会――なにか情報を探るとしたら、潜入するしかなかった。
それは間違いないのだけど……。
いよいよ明日、勇者教会に潜入するとなり、僕は女装させられていた。屋根裏部屋でライラとリリーにきゃっきゃっと纏わりつかれながら着せ替えさせられ、僕は半ば放心して、今までのことを思い出していた。なんで、こんなことになったんだっけ、と。
ナンシーが勇者教会から出てこないのを精霊を通して知って、酒場で勇者パーティーの噂が上手く行っていることを確認して。ついでに、勇者教会というかナンシーらしき妙な噂も聞いて。ナンシーを殺すためにも勇者教会のことを調べる必要が出てきて。でも、勇者教会は秘密主義で外からはどうにもならないから、潜入することにさっきなった。
そうだ、ここまではいい。
潜入するには、シスター姿で入るのが一番いいとなり――僕が女装するはめになった。仕方のないこととはいえ、やはり気が進まない。だけど、女装することをライラとリリーに話すと、諦めつつも渋る僕を他所にやたらと上機嫌に着せられたのだ。
「やっぱり女装しないとダメかな?」
屋根裏部屋に持ち込んだ全身鏡。そこには女装した僕の姿がきれいに、くっきり映っている。自分でも違和感を感じないのが恐ろしい。魔法で黒い髪を長くしているぐらいなのに。胸は無駄に付けていると、何かの拍子にバレかねないので、何もしていなかった。
シスターの真っ白なフード付きのローブ。シスターになりたい者が二名いるということで、僕が王国の端にある教会の支部でついさっきもらってきたものだった。正直、そう申し出るのにかなり躊躇した。だが、他に方法がないことも分かっていた。シスターにでもなって侵入しないことには、中に入れないのだ。
「アラン、自分で言ったんじゃん」
「大丈夫。アラン、とってもよく似合ってる」
「似合っていると言われるのも複雑なんだけど……」
「なんで? 可愛いからいいじゃん」
ライラは僕の腕に抱き付き、まったく同じシスター服を着て、横で楽しそうに笑った。出るとこが出ていて、非常に目のやり場に困る。このシスター服、無駄にぴちぴちな気がしてならない。
「んふふ、お揃いだね」
「……教会にはナンシーを殺すために潜入するんだからな?」
「なに、急に。分かってるよ、そんなことはもちろん。でも、それはそれ、これはこれでしょ。人間の服、それも勇者教会の服なんて着ないから楽しいの」
「頑張ってね、復讐デート」
「デートじゃない」
リリーがけらけらと笑う。まったく冗談じゃない。大体リリーも一緒に来るというのに。それに、これから向かう――潜入する場所は、下手したら殺さかねない場所なのだから。
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