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第2章「勇敢な戦士」
第19話「森の大樹」
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ちらっと見えた大樹はその葉を見上げるくらいのところまで近くにあった。鬱蒼と茂っている真っ暗な森の中に、翼をバサバサとはためかせ降りていく。僕が翼を動かすと、どんどん近付いて来る木の緑がざわざわと風に靡いた。森の緑が深すぎるせいで、切れ目がほとんどなく地面がまったく見えない。僕は木の中心部に降りようと、ぎりぎりまで翼をはためかせた。
木々の黒い葉がざわめく、枝か幹かわずかに見えた葉ではないものに、僕は狙いを定めると翼を動かすのを止めた。身体が真っ逆さまに落ちる。なるべく近くで降りたつもりだったが、思ったよりも高さがあり、一瞬ひやっとする。それも束の間、僕はざざっと木々の葉を潜り抜け、枝に降り立った。ちょうど幹と枝の境目だったらしく、ぐらつく前に僕は幹にしがみつく。木が揺れるも、それも次第に落ち着く。
「ふうー、降りれたー」
〈……なんか、かっこ悪いなー。もっと大胆に地面に降りてもいいんだよ? 多少の怪我はへっちゃらなんだし〉
「うるさくしちゃったら、ジェナが従わせている魔物が来ちゃうじゃん。そしたら、ジェナまで来るから、それは出来ないよ」
〈ふーん……〉
なんだろう、この、本当のことを言っているのに納得されていない感じは。そりゃ、自分でも、なんかな、とは思ったけど、しょうがないじゃん。まったく。
僕は内心で文句を垂れつつ周りを見る。どうせこれもリリーには聞こえているのだろうけど、今更だ。
森の中は静かなようで様々な音がした。僕の村の近くにあった、リリーのいた森と全然違う。やかましく感じるくらいだ。そこかしこに生き物の存在を感じる。変なの。僕はここに来る度にそう違和感を覚えていた。
濃密なむせ返るような緑の匂いは、辟易するほど僕の鼻についた。これではジェナが従わせる魔物がいても気付かない。以前ジェナに連れられて、ここに来た時よりも森の匂いが濃くなっている気がする。なんでだろう? まあ、気にしていてもしょうがないか。
ジェナの家のある大樹の方は分かっている。見る限り、魔物もいない。僕は地面に降りたった。どすっと、思ったよりも高さがあったのか、音がした。それなのに、足にはほとんど何も感じなかった。地面がややめり込んでいる。これもこの姿のおかげか。
〈そうだよー。すごいでしょ〉
「なんでリリーが偉そうなんだ」
〈だって、私がいないとアランは今の姿になれないもの。そうでしょ?〉
それはその通りだった。勇者パーティーの三人の中でも、毎日毎日殴って来るジェナに対抗できないかと魔法を試行錯誤したが、〝鳥の足〟すら出来ていなかった。
「ふん」
なんとなくすごいと褒めるのも癪に障り、僕は頭の中でやかましいリリーを無視した。
〈アラン? 全部分かるの忘れないでね?〉
「分かってるよ」
〈なら、いいけどー。アランはお気に入りだから、怒らないけど、他の人だと怒るからね、そういうのは。……好きな女の子とか出来たら、やっちゃだめだよ?〉
「そんなのいないし、できないよ。今の僕を見たら怖がるよ、きっと」
〈それはそうかもね、くすくす〉
森の中を進む。動物たちは僕を見るなり、どこかへ逃げてしまう。僕だって、以前の自分が今の僕を見たら一目散に逃げ出すだろう。だが、そんなことはどうだっていい。見た目が化け物になろうと、あいつらを殺せればそれで問題ない。この姿なら殺せる、その可能性があるのだから。
ジェナの家の方に近付くにつれて、魔物の声がし始めた。遠吠えや唸るよう声。緑ではなく獣臭い匂いが、全身に纏わりついてくる。深い深い闇の中を、むしろその声や匂いの方に向かって進んでいく。
〈リリーは、ジェナの魔物って見たことあるの?〉
僕が心の中でリリーの話しかけると、すぐに返事があった。
〈アランが経験したもの、見聞きしたものは全部知ってるよ? アランの中にいたんだもの〉
〈そうか、じゃあ、家の周りに魔物がいるのも知ってるよね?〉
〈もちろん。でも、今の姿なら問題ないよー。手紙を置くだけなんだから〉
リリーと行動を共にするようになって思うのだが、結構彼女は雑な部分が多いような気がする。まあ、実際なんとかなっているので、いいんだけど……。
そろそろかな。僕がそう思ってると森の中に大きな壁が出てきた。木製の壁で一見簡単に壊れそうに見える。しかし、僕は知っていた。この壁を壊すと中にいる魔物が全部襲ってくるのだ。どういう躾をしたらそんなことが出来るのかは知らないけど、一度経験したから分かる。
ジェナに連れられて魔物の相手を無理やりされて、追い詰められた僕がこの壁を破って外に出ようとしたら、さらに追ってくる魔物が増えたのだ。おかげで、僕の身体は死にかけた。ナンシーが近くにいなかったら危なかった。
中の構造は知っている。大樹からこの壁までは草も生えていない更地で、うろうろと大型の魔物がさまよっている。もっとも、この時間であれば、夜行型以外の魔物は眠っているはずだった。大樹にへばりつくように出来た家まで、下から行ける道はない。ただぽつんと彼女の家が大樹にある。だから、そこまで行くには思いっきり跳躍していかないとかなりキツイ。前の僕だったら、届くことすらできなかった。
かといって、ここで飛んで家の上に音を立てずに着地するのも不可能だった。それに、空を飛んでいる時に思ったのだが、翼のはためく音は結構大きい。中で夜行型でうろうろしている魔物――狼のような姿をしていながら、大きさは人間のサイズを遥かに上回るそれは、音と匂い、両方に敏感だ。さっきから、この壁越しだというのに、かすかに唸り声が聞こえているのは、僕の匂いを感じ取っているからだろう。もっとも。まだ吠えるほどではないはずだった。基本的にこいつらは侵入者に対して吠えるだけであって、入る前には吠えないらしい。ジェナが自慢げに言っていたのを思い出す。
だから、ここからジャンプして、幹に足をつき、そのまま幹を上って、どうにか静かに辿り着きたかった。勢いを間違えると大樹に衝突しかねないので、上手くやらないと。
木々の黒い葉がざわめく、枝か幹かわずかに見えた葉ではないものに、僕は狙いを定めると翼を動かすのを止めた。身体が真っ逆さまに落ちる。なるべく近くで降りたつもりだったが、思ったよりも高さがあり、一瞬ひやっとする。それも束の間、僕はざざっと木々の葉を潜り抜け、枝に降り立った。ちょうど幹と枝の境目だったらしく、ぐらつく前に僕は幹にしがみつく。木が揺れるも、それも次第に落ち着く。
「ふうー、降りれたー」
〈……なんか、かっこ悪いなー。もっと大胆に地面に降りてもいいんだよ? 多少の怪我はへっちゃらなんだし〉
「うるさくしちゃったら、ジェナが従わせている魔物が来ちゃうじゃん。そしたら、ジェナまで来るから、それは出来ないよ」
〈ふーん……〉
なんだろう、この、本当のことを言っているのに納得されていない感じは。そりゃ、自分でも、なんかな、とは思ったけど、しょうがないじゃん。まったく。
僕は内心で文句を垂れつつ周りを見る。どうせこれもリリーには聞こえているのだろうけど、今更だ。
森の中は静かなようで様々な音がした。僕の村の近くにあった、リリーのいた森と全然違う。やかましく感じるくらいだ。そこかしこに生き物の存在を感じる。変なの。僕はここに来る度にそう違和感を覚えていた。
濃密なむせ返るような緑の匂いは、辟易するほど僕の鼻についた。これではジェナが従わせる魔物がいても気付かない。以前ジェナに連れられて、ここに来た時よりも森の匂いが濃くなっている気がする。なんでだろう? まあ、気にしていてもしょうがないか。
ジェナの家のある大樹の方は分かっている。見る限り、魔物もいない。僕は地面に降りたった。どすっと、思ったよりも高さがあったのか、音がした。それなのに、足にはほとんど何も感じなかった。地面がややめり込んでいる。これもこの姿のおかげか。
〈そうだよー。すごいでしょ〉
「なんでリリーが偉そうなんだ」
〈だって、私がいないとアランは今の姿になれないもの。そうでしょ?〉
それはその通りだった。勇者パーティーの三人の中でも、毎日毎日殴って来るジェナに対抗できないかと魔法を試行錯誤したが、〝鳥の足〟すら出来ていなかった。
「ふん」
なんとなくすごいと褒めるのも癪に障り、僕は頭の中でやかましいリリーを無視した。
〈アラン? 全部分かるの忘れないでね?〉
「分かってるよ」
〈なら、いいけどー。アランはお気に入りだから、怒らないけど、他の人だと怒るからね、そういうのは。……好きな女の子とか出来たら、やっちゃだめだよ?〉
「そんなのいないし、できないよ。今の僕を見たら怖がるよ、きっと」
〈それはそうかもね、くすくす〉
森の中を進む。動物たちは僕を見るなり、どこかへ逃げてしまう。僕だって、以前の自分が今の僕を見たら一目散に逃げ出すだろう。だが、そんなことはどうだっていい。見た目が化け物になろうと、あいつらを殺せればそれで問題ない。この姿なら殺せる、その可能性があるのだから。
ジェナの家の方に近付くにつれて、魔物の声がし始めた。遠吠えや唸るよう声。緑ではなく獣臭い匂いが、全身に纏わりついてくる。深い深い闇の中を、むしろその声や匂いの方に向かって進んでいく。
〈リリーは、ジェナの魔物って見たことあるの?〉
僕が心の中でリリーの話しかけると、すぐに返事があった。
〈アランが経験したもの、見聞きしたものは全部知ってるよ? アランの中にいたんだもの〉
〈そうか、じゃあ、家の周りに魔物がいるのも知ってるよね?〉
〈もちろん。でも、今の姿なら問題ないよー。手紙を置くだけなんだから〉
リリーと行動を共にするようになって思うのだが、結構彼女は雑な部分が多いような気がする。まあ、実際なんとかなっているので、いいんだけど……。
そろそろかな。僕がそう思ってると森の中に大きな壁が出てきた。木製の壁で一見簡単に壊れそうに見える。しかし、僕は知っていた。この壁を壊すと中にいる魔物が全部襲ってくるのだ。どういう躾をしたらそんなことが出来るのかは知らないけど、一度経験したから分かる。
ジェナに連れられて魔物の相手を無理やりされて、追い詰められた僕がこの壁を破って外に出ようとしたら、さらに追ってくる魔物が増えたのだ。おかげで、僕の身体は死にかけた。ナンシーが近くにいなかったら危なかった。
中の構造は知っている。大樹からこの壁までは草も生えていない更地で、うろうろと大型の魔物がさまよっている。もっとも、この時間であれば、夜行型以外の魔物は眠っているはずだった。大樹にへばりつくように出来た家まで、下から行ける道はない。ただぽつんと彼女の家が大樹にある。だから、そこまで行くには思いっきり跳躍していかないとかなりキツイ。前の僕だったら、届くことすらできなかった。
かといって、ここで飛んで家の上に音を立てずに着地するのも不可能だった。それに、空を飛んでいる時に思ったのだが、翼のはためく音は結構大きい。中で夜行型でうろうろしている魔物――狼のような姿をしていながら、大きさは人間のサイズを遥かに上回るそれは、音と匂い、両方に敏感だ。さっきから、この壁越しだというのに、かすかに唸り声が聞こえているのは、僕の匂いを感じ取っているからだろう。もっとも。まだ吠えるほどではないはずだった。基本的にこいつらは侵入者に対して吠えるだけであって、入る前には吠えないらしい。ジェナが自慢げに言っていたのを思い出す。
だから、ここからジャンプして、幹に足をつき、そのまま幹を上って、どうにか静かに辿り着きたかった。勢いを間違えると大樹に衝突しかねないので、上手くやらないと。
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