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20話 気持ち…成瀬side
しおりを挟むアイツに引き摺られるようにして教室に戻った。
何で、俺に頼らないんだよ?
俺ら親友じゃないのかよ。
そんな言葉が、俺に頭の中を駆け巡る。
気付けば、授業が終わっていた。
「綾小路、ちょっと……。」
教室の入り口で、体育教諭が手招きしてアイツを呼ぶ。アイツが呼び出されるのって、珍しいが……。
「はい。」
アイツは、素直に教諭の呼び出しに応じてる。
その近くで、女子達が心配そうに見てるが……。
何言われてるんだろう?
ものの数分で解放されてる。
何だったんだろう?
アイツは、自分の席に戻ると女子生徒に囲まれて、何か心配されてる。直ぐに解放されて、溜め息なんかついてる。
俺、アイツの事になると余裕無いみたいだ。気付けば目で追ってるくらいだし……。
同性なのに……な。
アイツが、女なら幾らでも攻めれるのに……。
あ~あ、俺どうなってしまったんだろうな。
自分で自分がわからん。自嘲するしかないだろう。
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