41 / 41
10章 最後の物語
第41話 みんな、ありがとう
しおりを挟む
「狭い・・」
「どこだ・・」
キューが電気を付けた。キューはこの世界に来たことがる。
「ここが、ちいの世界・・」ジルが見渡した。
「早くちいを探そう!」キューが言った。
皆はちいの部屋を出て、外に出た。
3人が外に出ると、女子高生の2人が悲鳴を上げた。
「きゃー!」
マウンテンゴリラに似た大男のコング。背の小さなジル。
ピエール王国の服装のキュー。
「コングが目立ち過ぎる・・」ジルが言った。
「なんだ!あいつらは!」
「映画の撮影か⁉」
「ゴリラ⁉」
辺りは人が集まり、ざわざわしてきた。
「行こう!」キューが走った。
コングもジルも走った。
走っても通行人はびっくりしてしまい目立った。
2、3時間走ってちいを探していると、いつの間にか車が追ってきた。
TV局だ。カメラを回している。
「見てください。あれが珍しい服装と大男の3人組です」
「くそ!なんだあいつらは!なんだあの乗り物は!」コングが言った。
ヘリコプターも上空から追ってきた。
3人は雑居ビルの間に入った。
TV局の車も入れない路地だ。
薄暗い路地に入ると、一人の男が手招きした。
「こっちに来て」
3人は疲れていたので、男が示したビルに入った。
「ここは・・」
「静かに・・」男が言った。
ビルの外で人だかりがコングたちを探していた。
しばらくすると静かになった。人だかりはあきらめてどこかへ行った。
部屋にはテレビがあり、3人を見失ったと報じていた。
「私はちいの父です。服装であなた達の世界と分かりました。私も一度行った事があるので」
「やっぱりお父さんだ!前にお会いしましたね」キューが言った。
「そうですね。また会いましたね」
「俺たちはちいを助ける為、時空を超えて来た。ちいはどこだ」
「病院で寝ています。2,3日が山場で危ない状況です」
「ちいを助ける事ができる魔法の小瓶を持っている。ちいに合わせてくれ」ジルが言った。
「夜中まで待ちましょう。今は目立ちすぎる」
「コーヒーなど、飲みませんか?」パパが言った。
「ここは家?」
「minku coffeeという私のカフェです」
「ミンクー⁉」キューがびっくりした。
「私もミンクーの世界のコーヒーが好きでね。メニューをどうぞ」
「お、夜空ブレンドもあるのか」コングが言った。
「僕は極みブレンド」キューが言った。
「俺は紅ブレンド」とジル。
「今、淹れましょう」
3人はコーヒーをすすり、日が落ちるのを待った。
「うまい。この夜空ブレンド。本場に劣らない。深み、コク、美味いぞ」とコング。
「僕の極みブレンドも香りが豊かで、バランスが良い」とキュー。
「俺の紅ブレンドはベリー感があり、あと味はワインのようで、たまらない」ジルも満足した。
日が落ち、だいぶ暗くなった。
「もういいでしょう。私の後についてきて」パパが言った。
3人は車でちいの病院へ向かった。
病院につくと、非常階段から病院に入った。
夜間の為、看護師も少なかった。コング達は隠れながら、ちいの病室に向かった。
パパは注意深く進んだ。
ついにちいの病室に着いた。
個室にちいが寝ていた。いろいろ器具が取り付けてあった。
「ちい・・」キューが涙ぐんだ。
「小瓶を振りかけるんだ」ジルが小瓶を出した。
「もう、振りかけるか?」とコング。
「僕が・・僕が振りかける」
キューは小瓶のふたを開け、ちいの体に振りかけた。
ちいの体が金色に輝き、病室が閃光した。
ミンクーの世界のちいは魔女といた。
ちいの体が金色に光った。
「おお!ちい!向こうの世界で成功したらしいよ」
「魔女さん!」
「ちい!元気でやるんだよ!」
病室のちいは目を覚ました。
「キュー・・なの?」
「ちいたん!良かった!助かったんだ!」
「砂時計が終わりそうだ」とジル。
「ちいたん!元気で・・」キューが涙ぐみながら言った。
「キューありがとう・・」
ちいとキューは手を繋いだ。
三人の体が透明になってきた。
「ちい・・僕はちいの事が・・」
「キュー・・」
三人はふっと消えた。
「キュー・・」ちいがわ~んと泣いた。
パパはちいを抱きしめた。
パパの店、minku coffeeは大繁盛。パパとママは忙しくコーヒーを淹れていた。
「パパ。私もコーヒーを飲む。minkuブレンドを」
「おや!コーヒーを飲むのは初めてだね。ちい」
「飲めるような気がするの。今日は」
ちいは外を見た。プロペラ飛行機がひこうき雲を出していた。
その雲はキューの姿に似ていた。
外を眺めていると、遠くから大きな鳥が近づいて来た。
なんと、アーリーだった。アーリーはクチバシで窓を叩いた。
ママをびっくりさせないように、パパはママの注意をそらした。パパはちいに目配せした。
ちいが窓を開けた。アーリーは
「ドルゾー様のお力で時空を超えて来たよ。キューから手紙を預かっている。ほら」
アーリーはちいに手紙を渡した。
「ちいたん。すごいんだよ。ドルゾーさんはちいがまたこっちの世界に戻れるように、
イヤリングを作ったんだ。これをつければこっちに戻れるらしよ!
ちいたん、君の事を愛している。心から。結婚したい。早いかな?イヤ、早くない。
たくさん話したいよ。待っているからね」
アルフレッド
手紙にイヤリングが貼り付けてあった。ちいはイヤリングを手に取った。
「じゃ、戻るよ。ここは空気があんまり美味しくないねぇ」
アーリーは飛び去っていった。
ちいはイヤリングをつけた。
「パパ、すごいよ。向こうへ行けるみたい!」
「信じられん。もう行けないかと思った。気をつけるのだよ」
「うん、自分の部屋にもどるね。あそこが出発する所だと思うから」
ちいは走って、自分の家に向かった。
どこからか、ミンクーの歌声が聴こえたような気がした。
優しい、暖かい声が。
「どこだ・・」
キューが電気を付けた。キューはこの世界に来たことがる。
「ここが、ちいの世界・・」ジルが見渡した。
「早くちいを探そう!」キューが言った。
皆はちいの部屋を出て、外に出た。
3人が外に出ると、女子高生の2人が悲鳴を上げた。
「きゃー!」
マウンテンゴリラに似た大男のコング。背の小さなジル。
ピエール王国の服装のキュー。
「コングが目立ち過ぎる・・」ジルが言った。
「なんだ!あいつらは!」
「映画の撮影か⁉」
「ゴリラ⁉」
辺りは人が集まり、ざわざわしてきた。
「行こう!」キューが走った。
コングもジルも走った。
走っても通行人はびっくりしてしまい目立った。
2、3時間走ってちいを探していると、いつの間にか車が追ってきた。
TV局だ。カメラを回している。
「見てください。あれが珍しい服装と大男の3人組です」
「くそ!なんだあいつらは!なんだあの乗り物は!」コングが言った。
ヘリコプターも上空から追ってきた。
3人は雑居ビルの間に入った。
TV局の車も入れない路地だ。
薄暗い路地に入ると、一人の男が手招きした。
「こっちに来て」
3人は疲れていたので、男が示したビルに入った。
「ここは・・」
「静かに・・」男が言った。
ビルの外で人だかりがコングたちを探していた。
しばらくすると静かになった。人だかりはあきらめてどこかへ行った。
部屋にはテレビがあり、3人を見失ったと報じていた。
「私はちいの父です。服装であなた達の世界と分かりました。私も一度行った事があるので」
「やっぱりお父さんだ!前にお会いしましたね」キューが言った。
「そうですね。また会いましたね」
「俺たちはちいを助ける為、時空を超えて来た。ちいはどこだ」
「病院で寝ています。2,3日が山場で危ない状況です」
「ちいを助ける事ができる魔法の小瓶を持っている。ちいに合わせてくれ」ジルが言った。
「夜中まで待ちましょう。今は目立ちすぎる」
「コーヒーなど、飲みませんか?」パパが言った。
「ここは家?」
「minku coffeeという私のカフェです」
「ミンクー⁉」キューがびっくりした。
「私もミンクーの世界のコーヒーが好きでね。メニューをどうぞ」
「お、夜空ブレンドもあるのか」コングが言った。
「僕は極みブレンド」キューが言った。
「俺は紅ブレンド」とジル。
「今、淹れましょう」
3人はコーヒーをすすり、日が落ちるのを待った。
「うまい。この夜空ブレンド。本場に劣らない。深み、コク、美味いぞ」とコング。
「僕の極みブレンドも香りが豊かで、バランスが良い」とキュー。
「俺の紅ブレンドはベリー感があり、あと味はワインのようで、たまらない」ジルも満足した。
日が落ち、だいぶ暗くなった。
「もういいでしょう。私の後についてきて」パパが言った。
3人は車でちいの病院へ向かった。
病院につくと、非常階段から病院に入った。
夜間の為、看護師も少なかった。コング達は隠れながら、ちいの病室に向かった。
パパは注意深く進んだ。
ついにちいの病室に着いた。
個室にちいが寝ていた。いろいろ器具が取り付けてあった。
「ちい・・」キューが涙ぐんだ。
「小瓶を振りかけるんだ」ジルが小瓶を出した。
「もう、振りかけるか?」とコング。
「僕が・・僕が振りかける」
キューは小瓶のふたを開け、ちいの体に振りかけた。
ちいの体が金色に輝き、病室が閃光した。
ミンクーの世界のちいは魔女といた。
ちいの体が金色に光った。
「おお!ちい!向こうの世界で成功したらしいよ」
「魔女さん!」
「ちい!元気でやるんだよ!」
病室のちいは目を覚ました。
「キュー・・なの?」
「ちいたん!良かった!助かったんだ!」
「砂時計が終わりそうだ」とジル。
「ちいたん!元気で・・」キューが涙ぐみながら言った。
「キューありがとう・・」
ちいとキューは手を繋いだ。
三人の体が透明になってきた。
「ちい・・僕はちいの事が・・」
「キュー・・」
三人はふっと消えた。
「キュー・・」ちいがわ~んと泣いた。
パパはちいを抱きしめた。
パパの店、minku coffeeは大繁盛。パパとママは忙しくコーヒーを淹れていた。
「パパ。私もコーヒーを飲む。minkuブレンドを」
「おや!コーヒーを飲むのは初めてだね。ちい」
「飲めるような気がするの。今日は」
ちいは外を見た。プロペラ飛行機がひこうき雲を出していた。
その雲はキューの姿に似ていた。
外を眺めていると、遠くから大きな鳥が近づいて来た。
なんと、アーリーだった。アーリーはクチバシで窓を叩いた。
ママをびっくりさせないように、パパはママの注意をそらした。パパはちいに目配せした。
ちいが窓を開けた。アーリーは
「ドルゾー様のお力で時空を超えて来たよ。キューから手紙を預かっている。ほら」
アーリーはちいに手紙を渡した。
「ちいたん。すごいんだよ。ドルゾーさんはちいがまたこっちの世界に戻れるように、
イヤリングを作ったんだ。これをつければこっちに戻れるらしよ!
ちいたん、君の事を愛している。心から。結婚したい。早いかな?イヤ、早くない。
たくさん話したいよ。待っているからね」
アルフレッド
手紙にイヤリングが貼り付けてあった。ちいはイヤリングを手に取った。
「じゃ、戻るよ。ここは空気があんまり美味しくないねぇ」
アーリーは飛び去っていった。
ちいはイヤリングをつけた。
「パパ、すごいよ。向こうへ行けるみたい!」
「信じられん。もう行けないかと思った。気をつけるのだよ」
「うん、自分の部屋にもどるね。あそこが出発する所だと思うから」
ちいは走って、自分の家に向かった。
どこからか、ミンクーの歌声が聴こえたような気がした。
優しい、暖かい声が。
0
お気に入りに追加
2
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれた女子高生たちが小さな公園のトイレをみんなで使う話
赤髪命
大衆娯楽
少し田舎の土地にある女子校、華水黄杏女学園の1年生のあるクラスの乗ったバスが校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれてしまい、急遽トイレ休憩のために立ち寄った小さな公園のトイレでクラスの女子がトイレを済ませる話です(分かりにくくてすみません。詳しくは本文を読んで下さい)
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
MINKU エピソード2 SPACE MINKU
榊 直 (さかき ただし)
児童書・童話
コングが念願だった神の国へ行く方法が分かった。
ちいも無事に時空を再び超え、皆で神の国へ。
そこは、宇宙だった。
コング、ジル、キュー、ちい達の今度の冒険は宇宙!
宇宙にも黒の魔族がいて、支配していた。
今度は宇宙の平和を守れ!
ねえ、私の本性を暴いてよ♡ オナニークラブで働く女子大生
花野りら
恋愛
オナニークラブとは、個室で男性客のオナニーを見てあげたり手コキする風俗店のひとつ。
女子大生がエッチなアルバイトをしているという背徳感!
イケナイことをしている羞恥プレイからの過激なセックスシーンは必読♡
就職面接の感ドコロ!?
フルーツパフェ
大衆娯楽
今や十年前とは真逆の、売り手市場の就職活動。
学生達は賃金と休暇を貪欲に追い求め、いつ送られてくるかわからない採用辞退メールに怯えながら、それでも優秀な人材を発掘しようとしていた。
その業務ストレスのせいだろうか。
ある面接官は、女子学生達のリクルートスーツに興奮する性癖を備え、仕事のストレスから面接の現場を愉しむことに決めたのだった。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
とっても読みやすいです。面白い!