上 下
19 / 41
5章 コングの無謀な考え

第19話 アル・ハート大陸

しおりを挟む
 キューが目を覚ますと、あたりは岩だらけの大地だった。隣に手をつないだ、ちいが横たわっている。剣ミンクーもいる。剣ミンクーはびっくりした様子であたりを見ている。
「ここは・・僕のふるさと・・」と剣ミンクーは話した。ちいも目を覚ました。
「キュー!あなたまた・・」ちいが照れた。
「え!あ!また!?」
キューは人間になっていた。剣ミンクーが、
「僕のふるさと・・ずっと満月・・」
空を見ると、月が満月だった。
「へ~。ここは月が満月なの?」キューが驚いて言った。キューは手であそこを隠した。ちいは照れながら、
「ここはどこかしら?」
「剣ミンクーはふるさとと言っているよ」キューが言った。
「ふるさと・・どこかしら?」
「向こう・・町あると思う」剣ミンクーが言った。
「行ってみよう。ちいたん」
ちい達がしばらく歩くと、大きな建物が見えてきた。
「この町は私の世界に似ているわ」

 建物から一台のタイヤで動くものがやってきた。
「何か来た!戦車のよう!」タイヤと砲台があり、戦車のようだった。しかし、目や口がある。生き物にも見える。
「止まれ。お前達はどこから入った?」戦車のような生き物が聞いた。
「私達は魔法でここに来たのです」ちいはうまく説明が出来なかった。戦車は無線で連絡した。
「人は2体、剣ミンクー一体確認。そちらへ連行します」戦車は連絡が終わると、
「手錠をする。悪く思うなよ」と言い、手で手錠をちいとキューにはめた。
「さあ、こっちへこい」
戦車は誘導した。そこへ馬に乗った、とても背の高い生き物が来た。
 「マックス ウェル伯爵はくしゃく。どうしましたか?」戦車は敬礼した。
「手錠をとってあげて。まだ子供です」
「は、はい!」戦車は急いでちい達の手錠をとった。
「私の所へ連れていきます。さあ、どうぞ」
馬にちいとキューを乗せた。剣ミンクーは戦車に連れられていった。もう夜になりかけていた。マックス ウェル伯爵は建物に馬を止めた。皆で建物に入った。
暖炉だんろがあり、ポカポカしていた。マックス ウェル伯爵はとても背が高く、変わった形体だった。宇宙人のようだった。
「あなた達は剣ミンクーを30体開放してくれましたね。剣ミンクー達はここに戻ってきていますよ」
「は、はい。僕らが助けました」
「ここはどこなのですか?」ちいが聞いた。
「アル・ハート大陸と言って、ミンクー達の国です。強力な魔法で、通常立ち入る事はできません」
「あの、すいません。タオルか何かをくれませんか?」キューは素っ裸だったのだ。
「おお、そうか。はい、これを」キューはタオルで隠した。
「わたし達は魔女さんの魔法でここへとんできたの」ちいが言った。
「ランヴァラールのテレポート魔法だね。相当な魔力を持った人だねぇ。さて、ここは閉ざされた国。あなた達をどうするか。国王に頼んで、元の国へ帰るか・・」
そこへ、大きな爆発音があった。建物が揺れた。
「来ましたね。気をつけて」マックス ウェル伯爵は外の様子を伺った。窓の外に大きな緑色の生き物がいた。目が6個あり、大きな口があった。建物が強く揺れていた。
「逃げましょう。早く」伯爵は外に出るように言った。外に出ると、大きな緑色の魔物が3体いた。戦車ミンクーが砲撃ほうげきしている。たくさんの剣ミンクーが戦っている。ちいの剣ミンクーが近づいた。
「お前、どこへ行っていたの?」ちいが言った。
「僕・・戦う・・」
「わかった。気をつけてね」
 ちいの剣ミンクーはぴょんと飛び、緑の魔物に突進して行った。そして、一体の魔物の6個ある目を切りつけた。魔物は口から長い舌をだし、剣ミンクーを食べようとした。剣ミンクーは舌をよけて、目を突いた。魔物は痛がり、苦しそうにした。戦車ミンクーも他の魔物を砲撃した。砲弾をあびて、だいぶ魔物はやられているが、まだ攻撃してくる。魔物は竜巻の魔法を使ってきた。戦車達は竜巻に飛ばされている。キューはいても立ってもいられなくなり、一台の戦車ミンクーに乗った。
「なにすんだ。お前」戦車ミンクーは文句を言った。
「すまん。僕が念ずるから、砲撃してくれ」
「う~ん。何か力が湧いてきた」
 戦車ミンクーはキューを乗せて、魔物に近づいた。目を剣ミンクーにやられて、混乱している魔物を、キューが念じて、戦車ミンクーは砲撃した。ピンポイントにキューも目を狙った。ガンガンと大きな音を立て、魔物の目をヒットした。目をやられて、動けなくなった。そこへ、大きなサイレンが鳴った。剣ミンクーや戦車ミンクーは素早く後退した。
「な、なんだ?」キューは乗っていた戦車ミンクーが動き出し、不安がった。
「爆撃だ!かくれろ。かくれろ」
 一瞬、あたりが静かになり、魔物達3体もキョロキョロしていた。しばらくすると、いくつもの火の玉が降ってきた。ドドンドドンと魔物に降り注ぐ。大きな音でキューはびっくりして、戦車ミンクーから降りた。戦車ミンクーは、
「向こうの海から、潜水艦せんすいかんミンクーが撃ったのさ」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれた女子高生たちが小さな公園のトイレをみんなで使う話

赤髪命
大衆娯楽
少し田舎の土地にある女子校、華水黄杏女学園の1年生のあるクラスの乗ったバスが校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれてしまい、急遽トイレ休憩のために立ち寄った小さな公園のトイレでクラスの女子がトイレを済ませる話です(分かりにくくてすみません。詳しくは本文を読んで下さい)

マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子

ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。 Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。

MINKU エピソード2 SPACE MINKU

榊 直 (さかき ただし)
児童書・童話
コングが念願だった神の国へ行く方法が分かった。 ちいも無事に時空を再び超え、皆で神の国へ。 そこは、宇宙だった。 コング、ジル、キュー、ちい達の今度の冒険は宇宙! 宇宙にも黒の魔族がいて、支配していた。 今度は宇宙の平和を守れ!

ねえ、私の本性を暴いてよ♡ オナニークラブで働く女子大生

花野りら
恋愛
オナニークラブとは、個室で男性客のオナニーを見てあげたり手コキする風俗店のひとつ。 女子大生がエッチなアルバイトをしているという背徳感! イケナイことをしている羞恥プレイからの過激なセックスシーンは必読♡

就職面接の感ドコロ!?

フルーツパフェ
大衆娯楽
今や十年前とは真逆の、売り手市場の就職活動。 学生達は賃金と休暇を貪欲に追い求め、いつ送られてくるかわからない採用辞退メールに怯えながら、それでも優秀な人材を発掘しようとしていた。 その業務ストレスのせいだろうか。 ある面接官は、女子学生達のリクルートスーツに興奮する性癖を備え、仕事のストレスから面接の現場を愉しむことに決めたのだった。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

処理中です...