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13.溺れる
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パーティーのあと、後片付けは全部俺がやるからと久我に言われて、久我に勧められるがまま冬麻は先にシャワーを浴びることにした。
冬麻はバスルームから出て、スウェット姿でリビングに戻る。
「久我さん、片付けありがとうございます」
キッチンはすっかりキレイになり、久我はセラミック製のキッチンワークトップを拭きあげているところだった。
「うん。もう全部片付いたよ。なにもかもね」
久我はいつもの笑みを浮かべている。少しの隙もない完璧な笑顔。
そしてそのまま久我も冬麻と入れ替わるようにしてバスルームに消えた。
ふと時計を見ると21時27分。スマホでもいじりながらTVを見ようかなと冬麻はソファに移動する。
——晴翔は忙しいのかな。
さっき冬麻は晴翔にDMを送ったが、晴翔からの反応は何もない。
まぁそのうち返事が返ってくるだろうと特段気にせずにスマホで友達のインスタチェックしたり、ネットニュースでも見て過ごす。
やがて久我がバスルームから出てきて、キッチンでグラスに水を注いだあと、それを持って当然のように冬麻の隣にぴったりと座った。
距離が近すぎる久我からは、ボディソープに含まれているレモングラス&ライムの精油の香りがする。
そしてなぜか久我も冬麻と全く同じスウェットのサイズ違いを身につけている。まぁ、よくあるファストファッションブランドだから、たまたまかぶっただけかもしれない。
久我が水を飲む。ゴクリという音と共に久我の喉が動くさまを見て、妙にセクシーだと感じた。一気に水を飲み干したあと、久我はこちらを見て微笑んだ。
「久我さん、ちょっと待っててください」
そうだ。気になっていた。あの日の腕時計のことを久我に訊ねてみようと思った。
冬麻は部屋に戻り、しまってあったあの日の腕時計を取り出した。
これを久我に見せたら、どんな反応をするだろうか。
あのときの男は久我ではなかったかもしれない。
そうであったとしても、随分と昔のことだから久我の記憶からもすっぱり抜け落ちているかもしれない。
今さら借りていた腕時計を返すのが目的ではない。あの日の男が久我だったのかどうかをこの腕時計を使って知りたかった。
「久我さん、これ……」
おずおずと冬麻が差し出した腕時計を見て、久我は目をしばたかせている。
「冬麻。もしかして俺のこと思い出してくれたの……?」
「あの……ずっと返そうと思ってて、でも一度きりしか会えなかったから……」
「冬麻と指切りした約束を、俺はずっと憶えてたよ。あれから冬麻に何度も、何十回も、何百回も会いに行ったんだから」
「え?!」
何百回って、さすがに異常な数字だ。まさか言葉のあやだよな……。本当に会いに来ていたらそれは姿の見えないストーカーだ。
「冬麻はいつ見ても可愛かったよ。あ、今ももちろん可愛い。大好きだよ」
ヒッ……。またあの完璧な笑顔だ。
「冬麻。実はその腕時計は番なんだ。ひとつは今、冬麻が持っているもの。もうひとつは俺が持っている。ねぇ、ふたりを十年ぶりに再会させてあげようか? 俺の部屋に来て」
久我は立ち上がり冬麻の手を引いた。久我に触れられてまたドキリとする。
久我の部屋に入ったのは、今日が初めてだ。キングサイズのベッドに、サイドテーブル。あとはシンプルなデスクと専門書の詰まったシェルフ。そして今ふたりがいるウォークインクローゼット。一切の無駄がなく、生活感がない部屋だ。
「実はこの腕時計の番はずっと運命の相手を待っていたんだ」
「待ってる……?」
「可笑しい? 腕時計が待ってたなんて」
久我はデスクの一番下の引き出しの鍵を解除した。
そこにはレザー製の綺麗な箱があった。それだけならいいのだが異常なのは箱の上から雁字搦めに鎖がかけられているところだ。鎖につけられた南京錠は三つもある。
「ずっと大切にしていたんだ。最初は眺めているだけだったんだけど、そのうち身に付けてみたくなった。それで俺の相棒として大切に使っていたんだけど、動かなくなってしまったんだよ」
久我は慣れた手つきで三つの鍵を解除する。
「それでも大切なものには変わりない。だから誰にも触れられないようにここに閉じ込めて鍵をかけているんだ。俺だけが眺められるようにね」
この部屋にはハウスキーパーも定期的にやってくる。だから久我のデスクの引き出しには全て鍵が付けられているようだ。会社の極秘資料や、久我自身のプライベートなものもあるからか。
でも南京錠を三つもかけるなんて厳重すぎないか……?
「これだよ」
箱の中から現れた腕時計。それと冬麻が持っていた腕時計を並べてみる。ふたつはほとんど同じデザインのようだ。異なるのは、お互いの時計のネジ回しの位置。それだけは左右対称だ。
「このふたつがどうして番かって言うと、お互いがお互いの鍵になっているんだ。お互いがくっつかないとゼンマイ式のネジをひねることができない仕組みになっている」
久我がふたつの腕時計をくっつけた。ネジ回しのついていないほうには凹凸があって、そこをくっつけると鍵が解除され、ゼンマイをひねることができる仕組みのようだ。
久我がゼンマイをひねると、冬麻の持っていた時計が息を吹き返したように動き出した。
「わ! 本当だ!」
ずっと疑問だった。時計が止まったから、ゼンマイをひねろうとしても全然動かず、壊れているのかと思っていた。
「よかった。番はバラバラでは生きていけないからね」
久我は時計をデスクの上に置き、今度は空いた手で冬麻の手をとった。
「十年前のこと。あの時の冬麻はすごく優しかった。君が俺を助けたんだ。だから俺の命は冬麻のものなんだよ。俺の全ては冬麻のもの」
「いや俺はなにも……」
「受け取ってよ、俺のすべてを。要らないならどうしてあの時俺を助けたの? 見捨ててくれたらよかったのに」
「だからっ……! 俺は大したことはなにもしてませんって!」
子供の頃にちょっと話をしただけだ。それなのにどうしてここまで……。
「大丈夫だよ、俺は二度同じミスはしないと決めているんだ。この腕時計は離れ離れになってしまったけど、俺はちゃんと迎えにきた。次はもう離さないようにするから」
久我は冬麻の髪を愛おしそうに撫でてきた。
「大切にしてみせるから。だから俺のそばにいて。俺に冬麻の愛をちょうだい」
久我にそっと抱き締められる。
その腕の中はあったかくて、心地良いとすら思えてきて、冬麻は気がついたら自然と久我に身を委ねていた。
「冬麻。一緒に寝よう」
そんなことを耳元で言われてドキッとした。恋人同士になったから、夜も一緒にいたいという意味なのか。
「冬麻、大好きだよ」
久我は冬麻を抱き締めたまま、すぐそばにあったキングサイズのベッドにドサッと倒れ込む。
「あのっ、待っ……」
少しの抵抗を見せるも、ベッドに背中を押しつけられ、簡単に久我に組み敷かれてすぐさま唇を奪われる。
「俺たちも番になろう。一生離れることのない、強い強い絆で冬麻と結ばれたいんだ」
久我に恐ろしいことを言われ、冬麻は再び久我に口づけされる。今度はもっと深く、淫美に。
冬麻はバスルームから出て、スウェット姿でリビングに戻る。
「久我さん、片付けありがとうございます」
キッチンはすっかりキレイになり、久我はセラミック製のキッチンワークトップを拭きあげているところだった。
「うん。もう全部片付いたよ。なにもかもね」
久我はいつもの笑みを浮かべている。少しの隙もない完璧な笑顔。
そしてそのまま久我も冬麻と入れ替わるようにしてバスルームに消えた。
ふと時計を見ると21時27分。スマホでもいじりながらTVを見ようかなと冬麻はソファに移動する。
——晴翔は忙しいのかな。
さっき冬麻は晴翔にDMを送ったが、晴翔からの反応は何もない。
まぁそのうち返事が返ってくるだろうと特段気にせずにスマホで友達のインスタチェックしたり、ネットニュースでも見て過ごす。
やがて久我がバスルームから出てきて、キッチンでグラスに水を注いだあと、それを持って当然のように冬麻の隣にぴったりと座った。
距離が近すぎる久我からは、ボディソープに含まれているレモングラス&ライムの精油の香りがする。
そしてなぜか久我も冬麻と全く同じスウェットのサイズ違いを身につけている。まぁ、よくあるファストファッションブランドだから、たまたまかぶっただけかもしれない。
久我が水を飲む。ゴクリという音と共に久我の喉が動くさまを見て、妙にセクシーだと感じた。一気に水を飲み干したあと、久我はこちらを見て微笑んだ。
「久我さん、ちょっと待っててください」
そうだ。気になっていた。あの日の腕時計のことを久我に訊ねてみようと思った。
冬麻は部屋に戻り、しまってあったあの日の腕時計を取り出した。
これを久我に見せたら、どんな反応をするだろうか。
あのときの男は久我ではなかったかもしれない。
そうであったとしても、随分と昔のことだから久我の記憶からもすっぱり抜け落ちているかもしれない。
今さら借りていた腕時計を返すのが目的ではない。あの日の男が久我だったのかどうかをこの腕時計を使って知りたかった。
「久我さん、これ……」
おずおずと冬麻が差し出した腕時計を見て、久我は目をしばたかせている。
「冬麻。もしかして俺のこと思い出してくれたの……?」
「あの……ずっと返そうと思ってて、でも一度きりしか会えなかったから……」
「冬麻と指切りした約束を、俺はずっと憶えてたよ。あれから冬麻に何度も、何十回も、何百回も会いに行ったんだから」
「え?!」
何百回って、さすがに異常な数字だ。まさか言葉のあやだよな……。本当に会いに来ていたらそれは姿の見えないストーカーだ。
「冬麻はいつ見ても可愛かったよ。あ、今ももちろん可愛い。大好きだよ」
ヒッ……。またあの完璧な笑顔だ。
「冬麻。実はその腕時計は番なんだ。ひとつは今、冬麻が持っているもの。もうひとつは俺が持っている。ねぇ、ふたりを十年ぶりに再会させてあげようか? 俺の部屋に来て」
久我は立ち上がり冬麻の手を引いた。久我に触れられてまたドキリとする。
久我の部屋に入ったのは、今日が初めてだ。キングサイズのベッドに、サイドテーブル。あとはシンプルなデスクと専門書の詰まったシェルフ。そして今ふたりがいるウォークインクローゼット。一切の無駄がなく、生活感がない部屋だ。
「実はこの腕時計の番はずっと運命の相手を待っていたんだ」
「待ってる……?」
「可笑しい? 腕時計が待ってたなんて」
久我はデスクの一番下の引き出しの鍵を解除した。
そこにはレザー製の綺麗な箱があった。それだけならいいのだが異常なのは箱の上から雁字搦めに鎖がかけられているところだ。鎖につけられた南京錠は三つもある。
「ずっと大切にしていたんだ。最初は眺めているだけだったんだけど、そのうち身に付けてみたくなった。それで俺の相棒として大切に使っていたんだけど、動かなくなってしまったんだよ」
久我は慣れた手つきで三つの鍵を解除する。
「それでも大切なものには変わりない。だから誰にも触れられないようにここに閉じ込めて鍵をかけているんだ。俺だけが眺められるようにね」
この部屋にはハウスキーパーも定期的にやってくる。だから久我のデスクの引き出しには全て鍵が付けられているようだ。会社の極秘資料や、久我自身のプライベートなものもあるからか。
でも南京錠を三つもかけるなんて厳重すぎないか……?
「これだよ」
箱の中から現れた腕時計。それと冬麻が持っていた腕時計を並べてみる。ふたつはほとんど同じデザインのようだ。異なるのは、お互いの時計のネジ回しの位置。それだけは左右対称だ。
「このふたつがどうして番かって言うと、お互いがお互いの鍵になっているんだ。お互いがくっつかないとゼンマイ式のネジをひねることができない仕組みになっている」
久我がふたつの腕時計をくっつけた。ネジ回しのついていないほうには凹凸があって、そこをくっつけると鍵が解除され、ゼンマイをひねることができる仕組みのようだ。
久我がゼンマイをひねると、冬麻の持っていた時計が息を吹き返したように動き出した。
「わ! 本当だ!」
ずっと疑問だった。時計が止まったから、ゼンマイをひねろうとしても全然動かず、壊れているのかと思っていた。
「よかった。番はバラバラでは生きていけないからね」
久我は時計をデスクの上に置き、今度は空いた手で冬麻の手をとった。
「十年前のこと。あの時の冬麻はすごく優しかった。君が俺を助けたんだ。だから俺の命は冬麻のものなんだよ。俺の全ては冬麻のもの」
「いや俺はなにも……」
「受け取ってよ、俺のすべてを。要らないならどうしてあの時俺を助けたの? 見捨ててくれたらよかったのに」
「だからっ……! 俺は大したことはなにもしてませんって!」
子供の頃にちょっと話をしただけだ。それなのにどうしてここまで……。
「大丈夫だよ、俺は二度同じミスはしないと決めているんだ。この腕時計は離れ離れになってしまったけど、俺はちゃんと迎えにきた。次はもう離さないようにするから」
久我は冬麻の髪を愛おしそうに撫でてきた。
「大切にしてみせるから。だから俺のそばにいて。俺に冬麻の愛をちょうだい」
久我にそっと抱き締められる。
その腕の中はあったかくて、心地良いとすら思えてきて、冬麻は気がついたら自然と久我に身を委ねていた。
「冬麻。一緒に寝よう」
そんなことを耳元で言われてドキッとした。恋人同士になったから、夜も一緒にいたいという意味なのか。
「冬麻、大好きだよ」
久我は冬麻を抱き締めたまま、すぐそばにあったキングサイズのベッドにドサッと倒れ込む。
「あのっ、待っ……」
少しの抵抗を見せるも、ベッドに背中を押しつけられ、簡単に久我に組み敷かれてすぐさま唇を奪われる。
「俺たちも番になろう。一生離れることのない、強い強い絆で冬麻と結ばれたいんだ」
久我に恐ろしいことを言われ、冬麻は再び久我に口づけされる。今度はもっと深く、淫美に。
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