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予期せぬ再会
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アーサー様との最後の別れが辛すぎて自分から沢山求めてしまった日から5日後
最後の別れと思っていたのに騎士団長様に挨拶に行ったら座っていたのは
眉間の皺が入ったアーサー様だった
「…アーサー…様…….……きっ…騎士団長様…こっこの度は騎士団付きの侍女として勤めます…ミズナ・カルローイと申します」
はっと我に返った私は慌ててお辞儀をし自己紹介をする
さっきまで城に惚けていたのが嘘みたいに
何で?何で?と焦る
城の舞踏会に行くのは2回ほどあったが、それ以外は入った事がなかったので、豪華絢爛の城にただただ圧倒された
騎士団長の執務室に案内され、ここまで案内された案内係は既にいなくなったのでノックしようと手を挙げたら目に映った扉に見惚れた
豪華な扉を売りに出したら私は5ヶ月は遊べるのだろうかと馬鹿な事を考えていたら、随分と長い間立ちっぱなしだと気がつき慌ててノックしたのだ
「まあ、顔を上げて」
少し声が高い男性に言われ、顔を上げたら扉を開けてくださった銀髪の背の高い男性だった
アーサー様の鋭い怒った視線が身体に刺さるのが感じるが
こちらへ、と案内されたのはアーサー様の前で
つい5日前は離れたくないとぴったりくっついていたのに執務机を挟んだ距離が今は有難いと思うのは変な感じだ
「ライサムもうよい、あとはこっちで」
低い怒りを含んだ声でライサムと呼ばれた男性は、真っ青な顔になり
「…しかし」
と抵抗しようとすると、ギリっと睨まれひっと怯え
「失礼します」と言ってチラリと私を憐れみの目を向け部屋から出て行ってしまった
パタンと閉まった後に重い静寂が残る
ーーバレているのかな
と冷や汗が出るが
執務机から立ち上がり、右に移動するアーサー様
気まずくて俯く私
「…私は王国騎士団長のアーサー・ブランクだ
大体職務はここでしているが、たまに騎士団本部へも行く
ミズナ・カルローイ嬢の仕事は、主に清掃、来客対応…そして」
下を向いていた私は隣にきたアーサー様に気がつかず、ぐいっと私の顎を持ち上げアーサー様とあと5センチの距離にある鼻が触れそうでドキドキする
「…あっ…騎士団…長さ…ま」
「アーサーだろう?…ミズキ」
と咎める声が甘く先程の怒りの気配が消えていて気のせいだったのかなとホッとしたが
「あっ私はっ…」
否定しようとする唇に親指を撫でるアーサー
「……俺がミズキを間違えるハズがないだろ?5日前も愛し合ったじゃないか」
アーサーが喋る度口に掛かる息が思い出させる濃密な時間
あっ…んと微かに震える身体が、既に彼の唇が欲しくなり、物欲しげに彼の唇を見つめてしまう
フッと私を見て笑う彼が顔を近づけて、上唇を喰む
一度離れられ無意識に追いかけ届かない彼の胸の制服を掴み引き寄せ彼の下唇をはむはむと甘噛みすると
嬉しそうに目を細めた彼は私の腰に腕を回し引き寄せ身体がくっつく
はむはむと、彼の唇を夢中で甘く噛む
腰にあった腕が大きな手で指を広げ私のお尻を強弱を付け揉む
彼に教えられた身体が快感を呼び覚まし、無意識に腰が揺れる
制服を握っていた手を彼の頬に添える
彼が私の手を重ね、少し屈み額をくっつける
「アーサー様…私…は…」
「知っていたよ、ミズキ…いや…ミズナを誘った時には」
執務机に腰掛けたアーサーは私を持ち上げ足の上に乗せ、彼の太ももの両方の外側から脚がダランとする
先程と同じように額をくっつけ、啄むキスをする
そんな前から知っていたなんてと驚く
「アーサー様…私はミズナ・カルローイと申します…我が家の事情で働いて居たんですが…そこでアーサー様に助けられ…決して…決してアーサー様を騙すつもりじゃ」
一生懸命説明するが、多分上手く言えてない
ーーだって彼がここに居るなんて
ポロポロと涙が零れる
優しい顔で見つめる涙で溢れた私の目元を親指で拭う
「泣くな…泣かれるとどうしていいのかわからなくなる」
優しい声が身体に沁みる
「…だって…だって…さっき入ってきた時怒ってました」
と彼の目元に触れる指を掴み指を絡める
「それは……それは…ミズナが悪い」
「!!やっぱり怒ってるじゃないですか!」
やっぱりね、と悲しくなる
それなのに
「あぁ…怒ってるよ…何故その姿・・・できた」
「…‥.この姿…?」
怒る理由が分からなくてコテンと首を傾げる
ギュッと強い力で掴まれる腰
「…いっ…た」
痛くて腰を掴む彼の手に自分の手を重ねると
「屋敷からこの部屋に来るまでに今のミズナの姿を見たかと思うと嫉妬で怒りでどうにかなりそうだ」
まるでアーサー様が私を好きみたいに感じて
ーー嫉妬してくれるの…?
「……嬉しい…です」
と頬を染め彼を見ると噛み付くキスが降りてきた
最後の別れと思っていたのに騎士団長様に挨拶に行ったら座っていたのは
眉間の皺が入ったアーサー様だった
「…アーサー…様…….……きっ…騎士団長様…こっこの度は騎士団付きの侍女として勤めます…ミズナ・カルローイと申します」
はっと我に返った私は慌ててお辞儀をし自己紹介をする
さっきまで城に惚けていたのが嘘みたいに
何で?何で?と焦る
城の舞踏会に行くのは2回ほどあったが、それ以外は入った事がなかったので、豪華絢爛の城にただただ圧倒された
騎士団長の執務室に案内され、ここまで案内された案内係は既にいなくなったのでノックしようと手を挙げたら目に映った扉に見惚れた
豪華な扉を売りに出したら私は5ヶ月は遊べるのだろうかと馬鹿な事を考えていたら、随分と長い間立ちっぱなしだと気がつき慌ててノックしたのだ
「まあ、顔を上げて」
少し声が高い男性に言われ、顔を上げたら扉を開けてくださった銀髪の背の高い男性だった
アーサー様の鋭い怒った視線が身体に刺さるのが感じるが
こちらへ、と案内されたのはアーサー様の前で
つい5日前は離れたくないとぴったりくっついていたのに執務机を挟んだ距離が今は有難いと思うのは変な感じだ
「ライサムもうよい、あとはこっちで」
低い怒りを含んだ声でライサムと呼ばれた男性は、真っ青な顔になり
「…しかし」
と抵抗しようとすると、ギリっと睨まれひっと怯え
「失礼します」と言ってチラリと私を憐れみの目を向け部屋から出て行ってしまった
パタンと閉まった後に重い静寂が残る
ーーバレているのかな
と冷や汗が出るが
執務机から立ち上がり、右に移動するアーサー様
気まずくて俯く私
「…私は王国騎士団長のアーサー・ブランクだ
大体職務はここでしているが、たまに騎士団本部へも行く
ミズナ・カルローイ嬢の仕事は、主に清掃、来客対応…そして」
下を向いていた私は隣にきたアーサー様に気がつかず、ぐいっと私の顎を持ち上げアーサー様とあと5センチの距離にある鼻が触れそうでドキドキする
「…あっ…騎士団…長さ…ま」
「アーサーだろう?…ミズキ」
と咎める声が甘く先程の怒りの気配が消えていて気のせいだったのかなとホッとしたが
「あっ私はっ…」
否定しようとする唇に親指を撫でるアーサー
「……俺がミズキを間違えるハズがないだろ?5日前も愛し合ったじゃないか」
アーサーが喋る度口に掛かる息が思い出させる濃密な時間
あっ…んと微かに震える身体が、既に彼の唇が欲しくなり、物欲しげに彼の唇を見つめてしまう
フッと私を見て笑う彼が顔を近づけて、上唇を喰む
一度離れられ無意識に追いかけ届かない彼の胸の制服を掴み引き寄せ彼の下唇をはむはむと甘噛みすると
嬉しそうに目を細めた彼は私の腰に腕を回し引き寄せ身体がくっつく
はむはむと、彼の唇を夢中で甘く噛む
腰にあった腕が大きな手で指を広げ私のお尻を強弱を付け揉む
彼に教えられた身体が快感を呼び覚まし、無意識に腰が揺れる
制服を握っていた手を彼の頬に添える
彼が私の手を重ね、少し屈み額をくっつける
「アーサー様…私…は…」
「知っていたよ、ミズキ…いや…ミズナを誘った時には」
執務机に腰掛けたアーサーは私を持ち上げ足の上に乗せ、彼の太ももの両方の外側から脚がダランとする
先程と同じように額をくっつけ、啄むキスをする
そんな前から知っていたなんてと驚く
「アーサー様…私はミズナ・カルローイと申します…我が家の事情で働いて居たんですが…そこでアーサー様に助けられ…決して…決してアーサー様を騙すつもりじゃ」
一生懸命説明するが、多分上手く言えてない
ーーだって彼がここに居るなんて
ポロポロと涙が零れる
優しい顔で見つめる涙で溢れた私の目元を親指で拭う
「泣くな…泣かれるとどうしていいのかわからなくなる」
優しい声が身体に沁みる
「…だって…だって…さっき入ってきた時怒ってました」
と彼の目元に触れる指を掴み指を絡める
「それは……それは…ミズナが悪い」
「!!やっぱり怒ってるじゃないですか!」
やっぱりね、と悲しくなる
それなのに
「あぁ…怒ってるよ…何故その姿・・・できた」
「…‥.この姿…?」
怒る理由が分からなくてコテンと首を傾げる
ギュッと強い力で掴まれる腰
「…いっ…た」
痛くて腰を掴む彼の手に自分の手を重ねると
「屋敷からこの部屋に来るまでに今のミズナの姿を見たかと思うと嫉妬で怒りでどうにかなりそうだ」
まるでアーサー様が私を好きみたいに感じて
ーー嫉妬してくれるの…?
「……嬉しい…です」
と頬を染め彼を見ると噛み付くキスが降りてきた
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