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変化1

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手を繋ぎ、抱きしめられ、たまに真っ直ぐ帰らず寄り道をする

それが幾度か続くと真っ直ぐに帰らず勉強をしてから帰るようになった

テストだしね
どお互い言っていたけど、私は違う
勿論勉強もしたいけど



ーー少しでも長く一緒にいたい



シンプルな願いだ


気がついたらもう渡辺のテスト期間があと、4日で終わる
渡辺に送って貰えるようになってから1週間半経った


ーー部活が始まると会えなくなる


寂しくて悲しくなるので考えを頭の中で消すが、家の前で別れる時に思い出す事も増えた



今日もまた離れ難く家の手前の歩道で止まってしまった
渡辺をつい見上げると繋いでいない方の手で私の頭をポンポンとして撫でる
撫でる手が優しくて嬉しくて、渡辺に抱きつくと手は繋いだまま抱きしめ返してくれた


しばらくそうしていたらまた離れ額に落ちるキス
そうしてまた歩き出す


また連絡すると言って離れる瞬間が1番悲しいけど我儘を言ってしまいそうになるのを堪える



ーーまだ一緒に居たいって言っても今日は図書館で一緒だったし渡辺はもうテスト始まる

私が家の中に入るのを見届けるまで玄関先にいる渡辺のために早く家に入り、軽く手を振り口パクでバイバイと言って扉を閉めた





****************




いらっしゃいませー




と聞こえる店員の声を聞きながら勉強する私達



初めて2人で某ファーストフード店に入るのは3回目だ


3回とも同じ"くの字型のソファー"に座り、前回まではそれぞれ注文していたため2つのトレーを貰っていたが今回は2人で注文して一緒になった品物が置いてるトレーを隅にやり2人で教科書片手にノートに記入していた
今日は人が余り居なくて点々と席が埋まっているだけだった



しばらく勉強していたのだが、小休憩という名の他愛のない話になり飲み物を飲んでいた
お店に来て2回目の時も、肩が触れていたけど今もそうだ
それが当たり前になっていっているのがくすぐったい




クスクス笑い合ってトンッとまた肩が触れた時




ふと見つめあったまま2人に訪れる沈黙



渡辺の顔が近いたと思った時には、自然と落ちていた瞼
そのあとに唇に触れるだけのキスをされた

柔らかくてカサカサしていたと思う
唇が触れた後に上がる瞼
渡辺の顔はまだ5センチほど先にあって、視線が絡みお互いに見つめあったままだ

何で、とか初キスはお店だとかぼぅっと考えて渡辺の腕捲りしているシャツを掴むと



また寄せられる渡辺の顔を瞼を閉じて待った



2度目のキスもすぐに離れ
腕のシャツを掴んでいた指を渡辺の右手で離され私の右手と渡辺の左手に繋ぎ直され指同士を絡めた繋ぎ方にされ、何となく顔を見るのが恥ずかしくて
近くにあった渡辺の肩に頬を乗せ寄っかかった


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