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プロローグ
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坂本ゆいか
17歳、名門の女子高等学校に通う女子高生
黒い腰まである艶やかな髪は振り返る人をうっとりさせ
黒い大きな目、小さい鼻、可愛らしい口、ひとつひとつのパーツが完璧で全ての人を魅了する
電車通学も慣れてきて1年と少し
夏休みが始まるまであとひと月を切ったある日
学校も終わり帰宅しようと最寄りの駅のホームで電車が来るのを待っていた
しつこいナンパ男に付き纏われ困惑していた
どんなに、無視をしても付き纏われ、電車も来なくてどうしようか、迷っていた
「ねぇねぇ、一緒にカラオケ行こうよ」
と言う金髪のセミロングの耳にピアスが4個付けたどこかの学校の制服を着ていた
どんどん距離を詰められて、あと少しで触れられると感じた時
ぐぃっと腕を後方に引っ張っられ
「お待たせ」
と背中が後ろにいる声の主にあたる
斜め上を見上げると、そこにいたのは
同じ中学だった同級生の渡辺真央だった
「待った?」言う彼は、中学の時より少し背が伸び逞しくなった身体、黒いサラサラの髪にキリリとしたスッキリとした目、濃い緑色のリュックと白いYシャツと黒いズボンを履いていた
そんな私達をみたナンパ男は「っち、男いるなら言えよ」と勝手にキレて行ってしまった
ーーーやっと解放された
ホッとして「渡辺、ありがとう」
とお礼をした
すると、渡辺は「いや、いいよ」と、言って腕を離してくれた
渡辺は中学の時にサッカー部で、私が1年先輩のサッカー部部長への恋心を知って気を遣ってくれた無愛想だけど寡黙な同級生だった
中学卒業してからは、別々の高校へ進学したのだ
「初めて見かけるけど、いつもこの時間に帰るの?」
沈黙が気まずくて、話しかけた
「…いや、もうすぐテストだから部活休み」
「…そう、サッカー部なの?」
「…ああ」
と、素っ気ない
でも中学時代を思い出し可笑しくなる
ふふと笑うと渡辺が何だ?と顔に書いてあるような不思議そうな顔で私を見る
「….いやなんだか中学の時よくこうして話していたな、と思って」
「…そうだな」
とまた素っ気ない
「…でも本当にありがとう、すごく困っていたから」
本当に助かった、1週間に4、5回は絡まれ諦めない人達が付いてくるから毎回遠回りで帰ったりお店に逃げ込んでいたのだ
ふぅっとため息を吐く私に
「…いつもなのか?」
と心配そうな顔で聞いてくる
「うーん」と濁す私に気がついたのか
「途中まで送るよ」と言ってくれた
「えっでも…大丈夫?」
テストって言ってなかったっけ?
「…少しぐらい大丈夫…………坂本はテストいつから?」
あっ会話してる
と思いつつ、
「えーと、明後日からテスト期間に入るんだ」
「ならテスト期間終わるまで帰り送るよ」
と思っても見ない提案をされ、びっくりする
「えっ!でも悪いから…」
流石に申し訳ない
「…別に送るだけだし、何かあっても困るし」
と全然気にしないと言われる
「…じゃあお願いしてもいいかな…すっごく助かる」
本当に絡まれたり、ナンパされたり
中学の時にはなかったストレスがこの1年あまりに溜まりイヤになっていた
なので渡辺の提案にありがたく受ける事にしたのだった
17歳、名門の女子高等学校に通う女子高生
黒い腰まである艶やかな髪は振り返る人をうっとりさせ
黒い大きな目、小さい鼻、可愛らしい口、ひとつひとつのパーツが完璧で全ての人を魅了する
電車通学も慣れてきて1年と少し
夏休みが始まるまであとひと月を切ったある日
学校も終わり帰宅しようと最寄りの駅のホームで電車が来るのを待っていた
しつこいナンパ男に付き纏われ困惑していた
どんなに、無視をしても付き纏われ、電車も来なくてどうしようか、迷っていた
「ねぇねぇ、一緒にカラオケ行こうよ」
と言う金髪のセミロングの耳にピアスが4個付けたどこかの学校の制服を着ていた
どんどん距離を詰められて、あと少しで触れられると感じた時
ぐぃっと腕を後方に引っ張っられ
「お待たせ」
と背中が後ろにいる声の主にあたる
斜め上を見上げると、そこにいたのは
同じ中学だった同級生の渡辺真央だった
「待った?」言う彼は、中学の時より少し背が伸び逞しくなった身体、黒いサラサラの髪にキリリとしたスッキリとした目、濃い緑色のリュックと白いYシャツと黒いズボンを履いていた
そんな私達をみたナンパ男は「っち、男いるなら言えよ」と勝手にキレて行ってしまった
ーーーやっと解放された
ホッとして「渡辺、ありがとう」
とお礼をした
すると、渡辺は「いや、いいよ」と、言って腕を離してくれた
渡辺は中学の時にサッカー部で、私が1年先輩のサッカー部部長への恋心を知って気を遣ってくれた無愛想だけど寡黙な同級生だった
中学卒業してからは、別々の高校へ進学したのだ
「初めて見かけるけど、いつもこの時間に帰るの?」
沈黙が気まずくて、話しかけた
「…いや、もうすぐテストだから部活休み」
「…そう、サッカー部なの?」
「…ああ」
と、素っ気ない
でも中学時代を思い出し可笑しくなる
ふふと笑うと渡辺が何だ?と顔に書いてあるような不思議そうな顔で私を見る
「….いやなんだか中学の時よくこうして話していたな、と思って」
「…そうだな」
とまた素っ気ない
「…でも本当にありがとう、すごく困っていたから」
本当に助かった、1週間に4、5回は絡まれ諦めない人達が付いてくるから毎回遠回りで帰ったりお店に逃げ込んでいたのだ
ふぅっとため息を吐く私に
「…いつもなのか?」
と心配そうな顔で聞いてくる
「うーん」と濁す私に気がついたのか
「途中まで送るよ」と言ってくれた
「えっでも…大丈夫?」
テストって言ってなかったっけ?
「…少しぐらい大丈夫…………坂本はテストいつから?」
あっ会話してる
と思いつつ、
「えーと、明後日からテスト期間に入るんだ」
「ならテスト期間終わるまで帰り送るよ」
と思っても見ない提案をされ、びっくりする
「えっ!でも悪いから…」
流石に申し訳ない
「…別に送るだけだし、何かあっても困るし」
と全然気にしないと言われる
「…じゃあお願いしてもいいかな…すっごく助かる」
本当に絡まれたり、ナンパされたり
中学の時にはなかったストレスがこの1年あまりに溜まりイヤになっていた
なので渡辺の提案にありがたく受ける事にしたのだった
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