今日(こんにち)まで独身を貫いた漢は新入社員に惚れる

狭山雪菜

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48 2人の時間

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飲み会だから遅いと思って部屋でゆっくりしていたら、大学時代の友達の駿平から電話があって、今度結婚すると報告された。てっきり付き合っていた後輩の子とかと思ったら、駿平より年上で、会社の部は違うけど主任だと知って、私と同じ状況なのが不思議だった。久しぶりに話すと時間はあっという間に過ぎて、今度私の付き合っている薫を紹介して、近況報告会をしようと会う約束して電話を切った。

お風呂に入っているとお風呂の扉をノックされ、脱衣所の電気に照らし出されたシルエットは薫の大きな身体だった。
扉を開けて顔を出すと、なんだか何年も会ってないみたいな変な感情が込み上げてきて、手が伸びて薫をお風呂場へと引き寄せてしまったのだ。
薫をお風呂へと引き寄せると、彼はYシャツとスーツのズボン、黒い靴下のままお風呂場に入ってきた。
パタンと扉が閉まると、薫は私の身体を抱きしめた。お尻を下から掬い、持ち上げられると、彼の身体に寄り密着する。
「はっ、ぁ」
私が甘い声を漏らすと、彼は上から覆い被さるように私の口を塞いだ。彼の舌が私の口内を傍若無人に暴れて、舌をキツく吸われる。彼の肩に腕を付けて伸ばすと、何にも身につけていない肌が質のいいYシャツに当たる。お尻を揉んでいた大きな手が私のお尻を持ち上げると、浴槽の縁にそっと下ろされた。私の前で片膝をついた薫は、私の首筋から鎖骨、乳房の膨らみにキスをしながら頭を下ろしていくと、私の乳房の粒を口に含んだ。
「あっ、ぁっ、んっ」
甘噛みをし、舌を這わせ、強く吸い彼の口の中の熱さに、体温が上がっていくのを感じる。背後へと倒れたら湯を張った浴槽の中に落ちそうで、薫の頭を抱きしめると、薫は私の乳房を口に入れながら、乱暴に自分の服を脱ぎ始めた。膝立になって、ズボンのファスナーも下ろしたら、足を上げて靴下と一緒に脱いだ。
「ん、っぐ…っ」
お尻をまた持たれ、立ち上がった薫の手によって私も一緒に立ち上がった。乳房から口へと薫の口が移動すると、彼に抱きつきながら自分の身体を乾いた薫の身体に押し付けた。少しずつ私のお腹の所に当たる、固い昂りを感じて熱くなる。
「身体、洗ったのか?」
「うん、っ…もうっきて」
耳朶を甘噛みされ、お腹に当たる昂りを早く入れて欲しくて、薫におねだりすれば、まだ早いと私の頬にキスをひとつ落とす。
「…なら洗う?」
「頼む」
私が自分の身体を薫に押し付けて揺らしながら、薫に提案すると了承された。今度は私が膝立になると、両手で乳房を持ち、薫の昂りを胸の谷間に挟んだ。両手で乳房の外側から谷間を作って押し、上下バラバラに動かすと、薫はシャワーのコックを捻り、シャワーからお湯を出した。シャワーヘッドの横にあるシャンプーとコンディショナー、ボディーソープの置いてる場所からボディーソープを取ると私の胸へと垂らした。温かい身体に一筋の冷たいボディーソープのラインが出来ると、彼の昂りに塗り付けるように胸を動かした。
「…っ…はっ」
徐々に泡立っていくボディーソープが、彼の下生えまでも泡立てると、薫の腰が動き出した。
ぐしゅぐしゅと泡と水音、ぱんっ、ぱん、と肌がぶつかる音がお風呂場に響いてく。
「…っ、茉白っ、そろそろっ」
シャワーの水をかけられ、泡が流されていくと、腕を掴まれ立ち上がった私はお風呂場の壁に背中をつけられた。浴槽の縁に左足を乗せると、彼の前で露わになる下半身に、薫の眉が寄せられ目が険しくなる。見せびらかすように、左手を下半身に持っていくと、自分で自分の下生えを触り弄んでいたら、薫の手が私の左手首を掴んで離してしまい、代わりに彼の昂りが蜜口にあてがわれて、彼の昂りが蜜壺の中へと入っていった。
「…早くっ…あっ…は…ぁっ」
「ぐっ、っ…っ」
薫の肩に手を乗せ、左足に力を入れて落ちないようにしていると、ぶるりと震えた彼が私の中で果てる。
ただ入れただけ、ただ蜜壺の中に入っただけなのに、蜜壺の奥が熱くて、蜜壺の中が私の意思に反して薫の昂りをきゅうきゅうに締め付けた。
片足立ちが辛くて右足がぷるぷると震えてくると、薫は私を持ち上げた。彼の腰に足を巻き付けると、むくむくと固くなる昂りを蜜壺の中で感じながら、自分の体重で深く挿さる薫のモノに我を失いそうだ。
「動い、って…ね」
催促するように彼の上で自力で身体を上下に動かすと、ぷるんぷるんと揺れる乳房が彼の胸板に当たる。
「今すぐにでも」
そう言った直後に、薫は私の腰とお尻を持ちながら、私の身体を上下に動かす。薫に抱きつき、甘い声が口から溢れては、お風呂場に響いて自分の耳に返ってくる。
「あっ、あっ、気持ち、いい、あっ、あっ、んぅっ、ん」
「茉白っ、締めんなっ」
余裕のない悔しそうな声に、今日は私が彼をイカす事もイカさない事も出来ると思うと、優位に立てたみたいで気分がいい。
「くっ、滑る」
なんて言いながら、お風呂場の扉を開けて、タオルが置いてあるラックから、畳んであるタオルを鷲掴みすると、幾つものバスタオルが床に落ちたが、薫は気にせず、濡れた足で踏んだ。またバスタオル置き場からバスタオルを取ると、また何枚かバスタオルが落ち、なんとか掴んだ大きな一枚のタオルで私の背中に掛けると、脱衣所の扉に私の背中を押し付けて、本格的な抽送が始まった。
「あっ、薫っ、んっ、んっ」
名前を呼ぶと返事の代わりに口を塞がれ、舌の絡まる濃厚なキスにお風呂から上がったからかもしれないが、頭がぼうっとする。薫の肩に頬を乗せると、濡れた髪が首に纏わりついて気持ち悪くなり、耳にかき上げて背中へ流すと、2人が繋がっていた箇所が一回り大きくなった。
「あっ、なんでっ」
「それっ、わざとなのかっ、エロすぎっ、だろっ…くっ、そ」
露わになったうなじに舌を這わす薫が、腰を前後に動かしながらひと突きすると、私は何度も何度も軽く達していく。彼の肩越しに見える、脱衣所にある洗面台の大きな鏡で私の白い足と、日に焼けた薫の大きな身体と締まったお尻が見えて、私を持ち上げて踏ん張っているから、薫のお尻にえくぼのような凹みが薄っすらと写っていてどきどきする。
ぎゅうと一度蜜壺を締め付けてしまうと、私はもう我慢が出来なくなってしまい、薫の昂りを強めに締め付けた。
「いっく、いく…いっちゃうぅっ」
恥じらいもない言葉を発している声の主は、鏡の中では頬を赤くして瞳を潤ませて、口を開いた時に動く舌が見えている。
──私っ気持ち良さそう
ガンガンッと無言で絶頂に向かって、一心不乱に腰を動かす薫が愛おしくて、彼の背中に手を回して抱きついた。大きくひと突きされたわけじゃないのに、私はもう達してしまうと頭が白くなり何にも考えられなくなっていく。
「…っ、むっ、っ」
その後すぐにキツく締め付けた蜜壺に、耐えられなくなった薫の昂りの2度目が終わりを告げた。



滑るからという理由で、お風呂場から脱衣所に出た後は、またお風呂場へと戻った。身体に残る泡を流して浴槽に浸かると、薫は自分の身体を洗い始めた。
肩まで浸かると今日の疲れが吹き飛び、浴槽の縁に腕を置いて身体を洗う薫の姿を見ていた。
筋肉のついた分厚い身体から、私の太ももの3倍くらいある足の太さの太ももに流れる水を眺めていると、シャワーのコックを閉めた薫が、私のいる浴槽に入ってきた。
2人で入るには小さな浴槽は、薫が座ると水嵩が増して流れてしまう。身長が高い薫が座ると、浴槽の反対側に足がついて少し足が曲がる。私は薫の足の上に座ると、横向きになって薫の肩に頭を乗せた。腰に回された手に安心して、ふぅっ、と息を吐くと私の吐息が彼の首元に当たった。
「…覚えてる?初めて会った時に一緒にいた男友達のこと」
「ああ、あの彼女とバスケの試合に夢中になってた」
「そう!その友達…駿平っていうんだけど、今度結婚するから紹介したいって言われてさ」
「紹介って、嫁になる人?」
「そうそう、だから薫も一緒に駿平に会って欲しいんだけど」
「…俺?」
「うん、だって友達だけど、男だから…薫怒るでしょ?」
「……まぁ、否定は出来ない、日時決まったら教えてくれ…出来たら平日の夜がいい、土日は茉白と2人で過ごすから」
友達と遊びに行くのも──結局女友達だったけど、男友達と勘違いした薫が怒った事があったのだ。だから一緒に会おうと提案したら、薫はすんなりと会うと決めた。
「…うん」
土日は2人でって言われて、頬が赤くなっていく。いつも土日一緒にいるのに、改めて言われると嬉しい気持ちが溢れてくる。
その後は他愛のない話をして、お風呂に上がって寝る準備をした。えっちをするのかと思っていたが、薫は私を抱きしめると、そのまま寝てしまい、体温の高い薫の寝息で私も眠ってしまった。
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