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少しの進展

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テストも終わった日、珍しく雨のため今日は部活動がないと連絡が来た。
私も特に予定がなかったので、会う事にしたんだけど…
ーー付き合っていきなり彼の家だっ
親が居ないと言われ、緊張する。学校へは自転車がで通学している彼の自転車が置いてある駐輪場で待ち合わせをして、向かったら結局自転車を置いていく事にしたらしい。駐輪場から傘を取り出し、歩く彼の横に並んで歩く。
午後から降り始めた雨だったから、先輩は自転車で来たらしく傘もないため、私のビニール傘を使用した。彼と相合傘すると身長差が20センチ以上あるため私が腕を上げていると、彼が私の傘を持つと言い出した。
「…テストどうでしたか?」
「…もう、言うな」
絶望感漂う声で返事が返ってきて、クスクスと笑ってしまう。校門を抜け通学区域からすれ違う生徒も居なくなると、私は傘を持つ彼の左腕に自分の腕を絡めて身体を寄せた。
私がくっついた事で無言になってしまった先輩。道の砂利道を歩く2人分の足音とパラパラと降る雨の音だけしか聞こえず、2人きりしか居ない世界みたいだと錯覚する。
そういえば…
「兄…が、今度一緒に出かけないかって、私の友達とプールか海に行こうって…言ってました」
「あー、なんか言ってたな」
兄には付き合った事を先輩が伝えたらしく、「俺のおかげだなっ!お兄様の恋も応援するように!」と、テスト期間の終わり辺りに言われた。兄は私の友達が気になるらしく、先輩と付き合う前から一緒に出かけようと仕切りに誘ってきていたが、私が無視していたのだ。
ーーだって、友達の彼氏が兄って変な感じがするし
そんな事を思っていたが、今や兄の親友が彼氏なのだから世の中何が起こるか分からない。

そんな話をしていたら、あっという間に彼の家に着いた。
「こっち」
先輩は靴を脱いで先に上がると、私が靴を脱ぐのを待っていた。
「あっ…靴下濡れちゃった」
パラパラと降っていた雨だったけど、道路に水溜りがあって水が跳ねたのか、くるぶしから踵まで濡れている。
「タオル持ってくる、待ってて」
と言って廊下を進んで一番手前の扉を開けて中に入り、戻ってくる時に白いタオルを持ってきていた。
差し出されたタオルをもらい、靴下を脱ぐとスリッパを出してくれる。
「ありがとうございます」
とお礼を言って、出されたスリッパで彼のあとについていく。階段を上り廊下の一番奥の部屋の扉を開けた彼が、部屋に入り私も続いた。夏の雨は湿気が多くて暑い、彼はリモコンを取り出しエアコンを着けてしばらくすると冷たい風が出てきた。
彼の部屋は2段ベッドがあり、ベッドの下に勉強机が付いていて、棚などがあった。2段ベッドの向かいにシルバーラックがあって、小さなテレビや野球の本などがあった。床には薄緑色のカーペットが敷いてある。
先輩はドサッと荷物をベッドの下にある勉強机の前にある椅子に置くと、私の荷物も私から取って同じ椅子に置いた。
そしてシルバーラックと窓の間にある隙間から折り畳みのローテーブルを出すと部屋の中央に置いた。出されたテーブルの前に座ると、彼は
「飲み物とか持ってくる」
と言って、部屋から居なくなったので、キョロキョロと遠慮なく見回す事にした。
シルバーラックに乱雑に置かれた本や、2段ベッドへと上る階段に彼の黒いTシャツと黒い短パンらしきものが掛けてあった。そういえば彼の匂いが強く香るこの部屋は、いつも身体を近づけた時にしか感じないため、全身包まれる感覚に陥る。1人真っ赤になっていると先輩が帰ってきて、テーブルの上に半分くらい残った2Lの紅茶のペットボトルと透明なグラス2つを置いて、私の横に並んで座った。



2人きりしか居ない空間で、並んで座るだけじゃ終わらない訳で、彼の足の間に座り直した私の背後から抱きしめられていた。スマホを取り出し今人気のショート動画を見て、笑ったりチャチャを入れたり楽しんでいた。
面白い動画を見て笑うと彼の身体が動いて、私の背中に当たりドキドキする。最初は私が持っていたスマホも彼に渡して、後ろを振り返り抱きついて、彼が持つスマホを見る事にした。
ーーそこまでは良かったのに…
私の左側の腰に置いてあった彼の左手が、動き出して私の脇腹へとあがる。楽しい動画を見ていたハズが、突如現れた濃密な時間に戸惑いと喜びが混ざる。
「んっ、っ」
声が漏れてしまうと彼は私の左胸の上に手を置き、優しく揉んでいく。顔を上げて彼を見上げると、動画なんか見ていない彼と目が合い、気がついたらキスをしていた。
スマホを横に置いた彼は両手が自由になり、私の頬に彼の右手が添えられると、私も彼の首の後ろへと腕を回した。
深くなる口づけは、いつもなら誰か来るかもしれない短い時間しかない中でしかした事無かったので、彼の唇に夢中になっていく。
性急で少しも離れようとしないキスはすぐに夢中になれて、お互いの唾液の音がくちゅっくちゅっと聞こえる。私の口内に入った彼の舌が唾液を掻き出しては、ちゅうちゅうと強く吸い、彼の口へと消えていく。途中彼の口から私の口へと唾液が流れこむと、抵抗感もなく飲み込んだ。
貪るようなキスが続き、今度は味わうようなねっとりと口内を舌で触られるキスになると、彼の左手が動き始めて左胸を揉み始めた。壊れ物に触れるかのように優しく揉み、時々強く彼の指先が私の胸元を摘む。優しく揉まれると焦ったい快感、強く掴まれると痺れる快感が交互にやってくる。モゾモゾと足を動かしていると彼の右手が私の足に触れ、制服のスカートの中の徐々に上がる彼の手が太ももを撫で始めた。口づけを続けていた私達は、先輩の右手が私の足の間の股に移動して下着の上から彼の指が押し付けられた事で重なっていた口を離してしまった。
「ん、っ、ぁ、ん」
彼の首から胸元のYシャツへと手を下ろし、ギュッと握り悶える。下着の上から彼の指を押し付けられ股を揉む。刺激された下半身は、ヌチャッと下着が滑り出す。下着をズラした彼が今度は直接私の蜜壺の縁をなぞる。
「っ!待ってっ、そこはっ、っ」
抗議の声も虚しく、ヌプッと入った太くて固い指が蜜壺の中へと埋まる。中を探るように彼の指先がぐるりと動き、親指が蜜壺から現れた粒を押しつぶす。
「ん、ぁっ、あっあっ」
我慢出来なくなり、彼の首元に額を押し付けて強い快感をやり過ごす。彼の指をぎゅうぅぅっと締め付けているのが分かってはいるが、どうしようもなく彼の胸元に顔を埋めた。
握っていた力が抜けて彼のシャツから手を離すと、また彼の指が動き出す。
「っ、嘘っ、あっ…!」
私のスカートの中に入っている彼の右腕を掴むと、口を塞がれ痛いくらいに舌を吸われた。蜜壺の中を広げ、指の腹で蜜壺の側面を擦り、出し入れしては中に入る指を増やした。
その度に何度も何度も繰り返し絶頂を迎え、彼の指が抜けた時にはもうぐったりとしていた。
もうやだ、とか、恥ずかしい、とか言うと宥めるような優しいキスが落ちて、夢中で彼のキスに応えていると激しくなり、また攻められ達する。
「…悪い、可愛いからつい」
そう言って私の制服の乱れを直した彼の腕の中で、私は彼に抱きついて、可愛いと言われ喜んでいいのやら、疲れたと怒ればいいのか分からなくなっていた。
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