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過去(出会い)編

友達と親友の距離感(26)

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「じゃーん!どーよ、コレ。カッコよくね?」
「車…」
「車欲しかったし安く買えたしで俺的にはwin-winな」
「免許もないのに、か」

何とか絞り出せたのはその言葉だった。迂闊に口を開いてしまえば余計なことを言ってしまいそうだった。

俺だけに優しくして。他の人に優しくしないで。俺だけを見て。

友達に向けるには酷く歪な感情だ。


確かに車が欲しいと小鳥遊は前に言っていた。でもお金がないとも言ってたじゃないか。本当は無理をしたんじゃないのか。

その無理を小鳥遊は誰かの為なら苦もなくできてしまうんだ。どうして小鳥遊の無償の優しさは俺限定だなんてそんな都合のいい事を思ってしまったんだ。小鳥遊は俺だけじゃない、誰にでも優しい奴だったんだ。

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