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最後の仕事(3)

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「俺は側にいろと言った。ずっとだとも」
「そ、うですね」
「いつ暇をやると言った」
「……言われておりません」
「なら勝手な行動をとるな」
「御意…」
「なんで俺から離れようとした」

その瞳は怒りで揺れていた。

この先はディエゴ様に聞かれると不味いとメルロ様に身を寄せて小声で話す。

「気づかれれば追っ手を放たれるでしょう。国外に出さえすえば、例え王族の命令でも手出しは出来ない。俺はその時間稼ぎが出来ればと思って」
「誰も頼んでない」


抑揚のない声だ。俺を突き離す声。そう言われてしまえば返す言葉もなくなってしまう。


ズキズキと胸が痛んだ。

昨日今日と俺がメルロ様を思ってする行動をメルロ様自身に全否定されている。


貴方の為になる事をしたいだけなのに。

それすらもメルロ様は許してくれないと言う。

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